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シーン13 ~始まりの部屋で~
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メイタンテーヌは苦悩していた。
犠牲者が出て登場人物が減ったこともあり、次々と犯人候補が絞られていく中、いまだに答えが見えない。
シン・ハンニン神父、改め、シン・プサンハモ・ハンニン・ゲンデスを除外すると、もはやミスリード氏と、イロケスゴイ夫人しか容疑者はいなかった。もちろん、この二人の他に、これまでまったく姿を現していない何者かが犯人、という可能性もあるが、、、
「それは世間的にも、ちょっと、、、、さすがに、さすがに、だろう。」
意味不明な言葉を呟きながら、屋敷のテラスのあたりをうろつき回る。
ふと顔を上げたメイタンテーヌは、屋敷を振り返った。困った時には、スタート地点に立ち返った方がいいかもしれない。
そもそも、すべての始まりとなったのは、スグシヌンジャナイ氏が殺されていた、二階のあの部屋だ。ボンクラー警部補は「むやみに立ち入るな」と行っていたが、、、名探偵が推理をするのに、現場の捜査をおろそかにするわけにはいかない。警部補には内緒で、少しだけ調べてみよう。
意を決したメイタンテーヌは、一人でこっそりと二階に上がった。静かに部屋の中に入ると、腰をかがめて辺りを見て回る。
目につくのは、スグシヌンジャナイ氏の血痕。首のないタキシード姿には、依然として毛布がかぶせてある。それから、停電になる前に首が乗せられていた、黒い台。
順番に見て行ったメイタンテーヌは、黒い台のような家具のところでふと、立ち止まった。
これは、、、よく見ると、、、
その黒い台は、奇妙な形をしていた。机ではないし、棚でもない。
普通、机というものは4本の脚で支えられている。あるいは、二脚が平たい板のようになっている「コの字」のタイプの机もある。
しかしそれは、円筒形の形をしていた。厳密には円筒ではなく、下から上にいくにつれて直径が太くなっていく。天板のところはさらにひとまわり、大きい直径の円になっていた。全体が黒塗りで、高さは120センチほどだろうか。あまり見ないタイプのデザインだが、富豪のスグシヌンジャナイ氏が独特なデザイン性を気に入ったのだろうか。
「もしかして、、、」
メイタンテーヌは、台を両手で掴むと、ぐいぐいと力を入れてみた。
「きっと、、、これが、、、」
バキン、と音がして、円筒の天板にあたる部分の丸板がはずれた。
「やっぱり!」
丸い蓋状の板がはずれたことにより、円筒の中がのぞけるようになった。そこに何か、重要なものが隠してあるのだろうか?
しかし、そこはただの空洞だった。見る限り、何も入っていないようだ。
それでもメイタンテーヌは、みるみる元気になり、瞳が輝きだした。
「そうか、、、そうか、、、分かったぞ!」
メイタンテーヌの頭の中で、何かの計算が猛烈に始まった。目を閉じて、一心不乱に推理を始める。
顔の前にたらりと一筋、垂れた前髪に人差し指を添えて、数分間もじっと考え込んでいたメイタンテーヌだったが、やがて、、、ゆっくりと目をあけた。
「そうか、なるほど、そういうことだったのか。」
それから、誰もいない部屋で一人、呟いた。
「ーー『謎』は、解けた。ーーそして『真実』が現れた。」
犠牲者が出て登場人物が減ったこともあり、次々と犯人候補が絞られていく中、いまだに答えが見えない。
シン・ハンニン神父、改め、シン・プサンハモ・ハンニン・ゲンデスを除外すると、もはやミスリード氏と、イロケスゴイ夫人しか容疑者はいなかった。もちろん、この二人の他に、これまでまったく姿を現していない何者かが犯人、という可能性もあるが、、、
「それは世間的にも、ちょっと、、、、さすがに、さすがに、だろう。」
意味不明な言葉を呟きながら、屋敷のテラスのあたりをうろつき回る。
ふと顔を上げたメイタンテーヌは、屋敷を振り返った。困った時には、スタート地点に立ち返った方がいいかもしれない。
そもそも、すべての始まりとなったのは、スグシヌンジャナイ氏が殺されていた、二階のあの部屋だ。ボンクラー警部補は「むやみに立ち入るな」と行っていたが、、、名探偵が推理をするのに、現場の捜査をおろそかにするわけにはいかない。警部補には内緒で、少しだけ調べてみよう。
意を決したメイタンテーヌは、一人でこっそりと二階に上がった。静かに部屋の中に入ると、腰をかがめて辺りを見て回る。
目につくのは、スグシヌンジャナイ氏の血痕。首のないタキシード姿には、依然として毛布がかぶせてある。それから、停電になる前に首が乗せられていた、黒い台。
順番に見て行ったメイタンテーヌは、黒い台のような家具のところでふと、立ち止まった。
これは、、、よく見ると、、、
その黒い台は、奇妙な形をしていた。机ではないし、棚でもない。
普通、机というものは4本の脚で支えられている。あるいは、二脚が平たい板のようになっている「コの字」のタイプの机もある。
しかしそれは、円筒形の形をしていた。厳密には円筒ではなく、下から上にいくにつれて直径が太くなっていく。天板のところはさらにひとまわり、大きい直径の円になっていた。全体が黒塗りで、高さは120センチほどだろうか。あまり見ないタイプのデザインだが、富豪のスグシヌンジャナイ氏が独特なデザイン性を気に入ったのだろうか。
「もしかして、、、」
メイタンテーヌは、台を両手で掴むと、ぐいぐいと力を入れてみた。
「きっと、、、これが、、、」
バキン、と音がして、円筒の天板にあたる部分の丸板がはずれた。
「やっぱり!」
丸い蓋状の板がはずれたことにより、円筒の中がのぞけるようになった。そこに何か、重要なものが隠してあるのだろうか?
しかし、そこはただの空洞だった。見る限り、何も入っていないようだ。
それでもメイタンテーヌは、みるみる元気になり、瞳が輝きだした。
「そうか、、、そうか、、、分かったぞ!」
メイタンテーヌの頭の中で、何かの計算が猛烈に始まった。目を閉じて、一心不乱に推理を始める。
顔の前にたらりと一筋、垂れた前髪に人差し指を添えて、数分間もじっと考え込んでいたメイタンテーヌだったが、やがて、、、ゆっくりと目をあけた。
「そうか、なるほど、そういうことだったのか。」
それから、誰もいない部屋で一人、呟いた。
「ーー『謎』は、解けた。ーーそして『真実』が現れた。」
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