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19話

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先生〈目線〉

寝ている葵を抱きかかえて、俺の普段寝ているベッドへと運び、俺も一緒に布団へ入った。

やっぱり、子供って温かいなあ。体温が高いんだな大人よりも。

俺は寒がりだから秋でも布団被らなきゃ寒い。

だからこうして葵の温もりを感じながら身体もあったまるのだ。

俺は、離れないで・・・そう力に込め寝ている葵を自分の方へと近づけ強く抱き締めた。


俺は独占欲が強い。学校で少しでも誰かと仲良くするだけで嫌な気分になる。そりゃあ葵は学生たし仕方のないこと。でも女の子と話しているのはどうしても耐えられない。だって相手がかわいい子だったら、そっちへ行くんじゃないかと。疑っているわけじゃないよ?でもそれくらい不安なんだ。なんせ俺はおじさんだもの。

だから、こうして一緒におれるこの瞬間をとても大事にし、たくさん抱きしめ、愛情をそそいでいるんだ。

例え、葵がどんどん反抗期になったにせよ俺は優しく受け止めるつもりだ。だって葵の両親はあまり会えないんだから。いそがしいんだろうな。弁護士と社長だから。

俺は両親のかわりをし、色々なことを葵にさせたいと思ってる。もちろん俺はまだ26歳。決して教師としての給料もそこまで高い訳ではない。けど2人で暮らす分くらいは稼げている。だから葵に不自由な暮らしをさせているとは思ってない。

でも、大人ってそんなもんだよな。守りたいものさえあればなんでも出来るんだ。

最近反抗は多いけれど、最後には俺に甘えてくる葵はほんとにかわいらしいな。葵という存在がどれほと俺を支えているかなど本人はわかってないだろう。
付き合って4ヶ月にもうすぐなる。俺は乱れたひどい生活をこれまではしてたけど葵と付き合うようになってから変わったんだよな。

部屋はいつでも片付けお酒もあもり飲まないようにしてる。選択も溜め込まず毎日やるし、料理だってそうだ。むかしは全くと言っていいほどしなかった。コンビニで済ませたり、食べないこともあった。

でも葵と付き合ってからはそんなことがなくなった。

寝顔もとてもかわいい。すぐ横で寝てる葵を今すぐにでも襲いたいくらいだ。

でも、それは犯罪になる。てかもう生徒と教師で付き合うのも犯罪なんだよな・・・ははは。

でも、襲いかかると嫌われる。そんな気がしていつもほっぺにチューだけで耐えている。

今もそう。強く抱き締めチューをし、あとは葵の背中を規則正しい速さで叩き安心して眠らせている。
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