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しおりを挟む金曜日の夕方に先生達に「リハビリ病院の転院決まったね、おめでとう!」そんな事は初耳。多分私の回復具合と、病院が空いた兼ね合いなんだろう。
複雑な思いで、転院が決まったのかと、理解した。
嘘つき、前に電話で話した時、帰れるっていったのに。リハビリの先生も一人挨拶も出来なかったな。そんな事を考えながら、勝手に見捨てられた様な気持ちだった。
今現実的に考えても、朝から夕方までリハビリはあるのに毎日送ってもらえるわけがない。わかってはいたはずなんだけど、嬉しいはずの転院は不安しかなかった。
3月29日月曜日。
これを着てと預かったらしい服に着替え、車椅子のまま乗れるタクシーに乗せられた。久々に会う相方。転院の間一緒に過ごせると言われて嬉しかったけど、不安の方が大きかったらしい。
たくさん話したつもりだったのに、あまり喋ってなかったらしい。毎日のリハビリが今より大変なのはわかる。
でも人間関係が大丈夫なのかな…。
帰れない事だけど、それ以上にすごく不安だった。
相方は、病院で説明を受けるらしい。
何を話していいかわからない私は、早々に感染症対策で検査を受けた後、病室へと案内されて、担当のリハビリがの人に紹介された。
その後、リハビリを受ける洋服に着替えて、食堂へと案内された。個人的には運ばれた印象が強かったけど。
ご飯が出てきて食べる。お粥までは食べれる様になっていたけれど、お昼の時間に、嚥下のテストをもう一度された上、消化の時間など色々あるのだろう。
歯磨きまでの時間が、ものすごく長くて苦痛だった。
血液など検査の結果、塩味の物はまだ駄目だけど、好きなものを食べてもいいと言われて浮足立つ。
ゼリーとかプリンを持ってきて貰ったら?そう思ったけど、スプーン左手で食べるので、器を持つ事ができないせいか、あまり綺麗に食べきれない。
お菓子や菓子パンを持ってきて貰って封のついたビニール袋に、開けれたらその袋に入れ替えて食べる。
それもリハビリになるはず。そう思って出来るだけ自分で開けられる様にチャレンジし
ペットボトルは相変わらず固くて、まだ開けてもらっていた。
入院して少し経つ頃、以前知り合った作家のNさんから、可愛い白文鳥の手のひらサイズのぬいぐるみと、応援の言葉とゼリーを貰った。(多分、同時期!)
ぬいぐるみには、春と名付けてリハビリにたまに付き合って貰った。
少しSNS系のものにも、たまに顔を出していたので、やはりお話を書いているTさんから、いつか電話で話そうねといった温かいメッセージももらった。
Nさんともいつか話そうねなんてやり取りをした気がする。
ただ、左手がすぐに疲れちゃうから、その時は無理だったけど、頑張る意味をたくさん貰った気がする。
リハビリは、ハードになったらしいけど、あまり自覚は無かった。
ただ月に1回必ずある能力テストが苦痛で仕方なかった。
・何も持たずに2分立ち続ける。
・何も持たずに立ち上がる。
・後ろを左右振り返る。
・足元にあるものを取る。
前なら簡単にできたはずの事に、苦戦して、意味があるのかなと思ってしまう。
相変わらず、ズボンも自分で下げれず、バルーンも取れない。着替えも出来ない。とりあえず、バルーンを外して、一人でおトイレに行けるようにと、車椅子で動けるように練習した。
絶対的に、腹筋とか筋肉が足りないと言われて、ベッドいたまま練習できる筋トレを毎日こなした。
筋肉といえばプロテイン、単純にそう感じた私は夢を見た。
コンビニのような場所に並んでるココア味のプロテイン!あったじゃんと買おうとするもトレードマークがまさかの自作の雪くんだった。
明らかに夢だけど、プロテイン飲めばいけると思った。けれど、「今の運動量じゃ太るだけ…」そう言われて断念する事になる。
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