【本編完結】森の中に取り残された私と…

皇ひびき

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本編

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 私達はしばらくの間、ジャガイモやサツマイモを量産しながら、領地内の確認町や村に配り、土地の土質を変えて、ジャガイモやサツマイモを、領民に育て方を教えた。そうやって、魔族領の開拓を、アレク様監修の中進めて行く。

 魔獣を狩れる強い種族のものは、食料に事欠かないけれど、弱い者は魔獣に命を刈り取られ、消えていくしかなかったらしい。

 それが今まで育てられなかった作物を作ることによって、生き延びていく希望になったようだった。

「私がいなくても土質を変えられる様に、研究も勧めた方がいいと思います。自分達で作物を植え育てていく、そうなれないと私が生きている間だけの、一時しのぎに、なってしまいますもの」

「そうか……、人間族の寿命は短いのか……」

 アレク様は力無く微笑んだ。その顔は淋しげに見えた。


 私と時間の流れが違う事を、悲しんでいてくれるのだろうか。そうだったら嬉しいのに。そんな思いには、気がつかない振りをして言葉を紡ぐ。


「今日はどちらに行きますか?」

 食料は配下の方を使い、各地に届けたらしい。あとは少しずつ、土地の改良と作物の育て方を教えていく。そうしつつ、ジャガイモやサツマイモの配給も生産が落ち着くまで、続けていくつもりだ。私の魔力が減るだけだし、使い切ってしまうと、しばらく動けなくなるけれど、魔力の総量が増えている気がするので、ついつい種を作り作物や種や苗などを作ってしまう。

アレク様やセイル、そしてフィールには、心配をかけているみたいで無理はするなとよく言われる。木陰にしゃがみ込み動けなくなっているのを、頻繁に見つかってしまっているので仕方ない。

「明日、また新しい場所の地質開発をお願いできるか?」

 アレク様は、城に住まわせて貰ってるだけで十分なのに、いつもすごく気遣ってくれている。

「明日ですね。わかりました。今日はパンを作ろうかと思うので、出来たらまた試食お願いしますね」

 そう言うと、アレク様は「楽しみにしてる」と笑い、執務室の方へと歩いていった。

 リンゴとレモンのテンネンのコウボというものを数日前に作り完成したので、 小麦粉を使ったパンを、作りたかったのだ。

 煮沸消毒をした容器に、湯冷ましした水、砂糖で皮を剥き、スライスしたレモンと皮を漬け込んだもの。

 同じくスライスしたリンゴを漬け込んだものの2種だ。

 レモンの皮は苦味が出るらしいので、途中で取り除く。

 私は、レモンの皮は砂糖と水を鍋で煮込み、レモンピールにした。レモンピールを入れたパンを作りたいと思った。
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