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番外編

紅葉さんの友達 中編

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「信じるとします。紅葉もみじさんでしたっけ? 貴女もご存知なんですよね?」

 せつくんが笑っていう。

「あ、あぁごめんなさいね。一条いちじょう 紅葉もみじというの。宜しくね? えと…、彼らがそういう存在なのは知っているわ」

「なら信用します。樹里じゅりさんの大切なお友達みたいだし。僕はせつと言います。桜文鳥のあやかしです」

 ぽふんと文鳥姿になると樹里じゅりさんの肩にとまる。

 せつくんの言葉を継ぐように、樹里じゅりさんが「本当はみんなに文鳥姿で過ごしてもらって、様子見て話そうと思ってたんだ。ごめんね…、紅葉もみじ

「私も従業員って言えば乗り切れるかしらって思ってて、初めから言えなかったもの。おあいこね!」

「じゃあ、きょうくん紫雫しずくくんも、椅子に座って楽にしてて。他の子達も呼んできて、紹介するわ」

 シナモン文鳥の詩紋しもんさん、アルビノ文鳥のロゼくん、白文鳥の千鶴さんを両方の姿で紹介された。

 俺たちもアカギツネとカラスの姿になってペコリと挨拶する。

「来てそうそうだけど、ご飯食べよっか! みんな一同に会したわけだし。あやかしの木さんのお肉焼くね。紅葉もみじには…、バレちゃったしお互い様だし良いよね?」

 笑って樹里じゅりさんが言うと「もちろんです! 食材なったみたいなので、僕とって来ますね」

詩紋しもんも!」

 そう言うとせつくんと詩紋しもんさんは行ってしまった。

せつくんが下準備してくれてたから、ミキサーにかけておこうかな」

 そう言いながら、樹里じゅりさんはクルトン代わりになのか、フランスパンをプライパンで炙ってりながら、ミキサーにスープをかけているらしい。

「これはすごく黄色が濃いですが、何を使ってるんですか?」

「カボチャだよ。カボチャのポタージュ作ろうかなって」

 そう言いながら、サラダの準備をする樹里じゅりさん。

茹でたらしい卵と玉ねぎをみじん切りにし、自家製なのかマヨネーズを混ぜ込む。マヨネーズ?と目を輝かせた紫雫しずくは見なかったことにする。

「これは?」

「タルタルソースっ言うんだよ。サラダとかフライにつけても美味しいの」

 ニコニコしながら、樹里じゅりさんは聞いたことに答えてくれる。

樹里じゅりのご飯は美味しいの。まだ私も敵わないくらい。でもイラストレーターになっちゃったのよね。樹里じゅりったら」

「私も樹里じゅりの手料理は、久々過ぎてワクワクしちゃうわ」

紅葉もみじ! うちの裏庭にあやかしの木って言うのが育っててね、いつも以上に品質のいいお肉出すから楽しみにしててね」

 樹里じゅりさんは、フランスパンがカリカリとした仕上がりになった頃、フライパンの火を止めながら言った。

「お待たせしました!お肉これでいいですか?」

 そう言うとステーキ肉を持ってくるせつくんと詩紋しもんさん。

「筋切ったり下処理手伝います!」

 嬉々として、筋に切れ目を入れ、胡椒のミルと岩塩のミルでステーキの下味を味をつけながら、せつくんがどんどんと下処理をしていく。

詩紋しもんもあいてるフライパンに油敷いて温めておくわね」

 そんな様子を見て、俺もそのうち紅葉もみじさんに、料理教わろうかな…。そんな事を思った瞬間だった。
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