【本編完結】貴方のそばにずっと、いられたらのならばいいのに…。

皇ひびき

文字の大きさ
40 / 88
本編

37

しおりを挟む
 繋いだ手を、引っ張られるようにして、裏庭につく。

「ウシ? ニワトリ? 召喚するの手伝って?」

 そしたら、アイスクリームメーカー? 作りたいと父上が言っていたよ」

「公爵家の分だけを、担うのですか?」

「最初は実験的に、敷地内で牛舎とか作るけど、その内我が領地で、もっとと大きく展開するつもりみたいだよ。安定して危険がなく手に入れられるなら、もう少し安価になるからね。すごく画期的だよ」

 そう言うとレイス様は私に触れる。

「イメージが出来たら教えてね」

「大丈夫だと思います」

 そう伝えると動物の召喚を始めたらしい。

「これがウシ? 大きいね…」

 牛の大きさに圧倒されてる様子のレイス様。

「この子が、ミルクを出します。色んな種類がいるらしいのですが、詳しくはなくてオーソドックスなタイプです」

 そう言って牛の頭を撫でると、牛は嬉しそうに目を閉じる。まつげの長い牛が円な瞳を閉じるさまが可愛い。でもなぜ2頭?

「私は雄雌の見分け方は、わかりませんけど…、大丈夫でしょうか」

「それは大丈夫。相性のいい雄雌セットで召喚すればいいんでしょう?」

 またまた無自覚にチート発言ですか。未だにこの人達のチート具合にはなれません。

 そうして鶏も番で、召喚していく。

「鶏は、雌が毎朝卵を産みます」

 レシピとか雄雌の見分け方とか、ネットで調べられたらいいのに…。

「そのうち…、お父様がパソコンとかスマホとか、プリンターとか、錬金術? で、作ってくれたら便利なのに…」

「何そのパソコンとかスマホ…? って…」

 無意識に声に出していたらしい。

「うーん…、パソコンは…、レシピとか調べたり、集計とか文章装飾してくれたり、計算してくれたり…、すごい機械としか表現が浮かばないな。スマホは、離れた相手に、声やメッセージを届けたり、写真をつけて送ったり、地図見たりとか出来る機器ってくらいかな。調べ物とかでよく使ってたかも…、後は写真撮ったり出来るかな」

「メッセージ? シャシン?」

「えと…、例えば、レ…イスは公爵邸の2階にいたとします。『今私は裏庭にいます』と、この場の風景画を保存します。メッセージと保存した絵をレ…イスに送れるみたいな感じかな…。写真は、私達の一瞬を切り取ったみたいな絵が一瞬でできる感じのもの? プリンターがあれば、紙に何枚でも、映し出すことも出来るのです!」

「詳しくはわからないけど、便利そうだね…。父上に頼んでみようか…」

「そしたら、ティーファさんや他のメイドさんの手を、煩わせないですぐにサロンとか目的地に、集まれちゃいそうですね」

「離れていても連絡取れるのはいいね。そうなると…、材料集め僕も手伝わないと。なんとなくだけど、レアな素材が必要になる気がするし…」

 そう言って、レイス様は5対の牛と鶏を呼び出し牛舎や鶏小屋に連れていき、水や飼葉をそれぞれに与えた。私は、体験学習で試した程度だけど、雌のミルクの絞り方を世話係に伝授するのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

二度目の子育て~我が子を可愛がったら溺愛されました

三園 七詩
恋愛
私は一人娘の優里亜の母親だった。 優里亜は幼い頃から体が弱く病院でほとんどの時間を過ごしていた。 優里亜は本が好きでよく私にも本の話をしてくれた。 そんな優里亜の病状が悪化して幼くして亡くなってしまう。 絶望に打ちひしがれている時事件に巻き込まれ私も命を落とした。 そして気がつくと娘の優里亜が大好きだった本の世界に入り込んでいた。

《完結》「パパはいますか?」ある日、夫に似た子供が訪ねて来た。

ヴァンドール
恋愛
嫁いですぐに夫は戦地に赴いた。すると突然一人の男の子が訪ねて来た「パパはいますか?」 その子供の顔は戦地に行った夫にそっくりだった。

有能女官の赴任先は辺境伯領

たぬきち25番
恋愛
お気に入り1000ありがとうございます!! お礼SS追加決定のため終了取下げいたします。 皆様、お気に入り登録ありがとうございました。 現在、お礼SSの準備中です。少々お待ちください。 辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26) ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。 そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。 そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。   だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。 仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!? そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく…… ※お待たせしました。 ※他サイト様にも掲載中

英雄の番が名乗るまで

長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。 大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。 ※小説家になろうにも投稿

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

【完結】番としか子供が産まれない世界で

さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。 何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。 そんなニーナが番に出会うまで 4話完結 出会えたところで話は終わってます。

【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない

朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。

乙女ゲームの悪役令嬢の兄の婚約者に転生しましたが傷物になったので退場を希望します!

ユウ
恋愛
平凡な伯爵令嬢のリネットは優しい婚約者と妹と穏やかで幸福な日々を送っていた。 相手は公爵家の嫡男であり第一王子殿下の側近で覚えもめでたく社交界の憧れの漆黒の騎士と呼ばれる貴族令息だった。 結婚式前夜、婚約者の妹に会いに学園に向かったが、そこで事件が起きる。 現在学園で騒動を起こしている第二王子とその友人達に勘違いから暴行を受け階段から落ちてしまう… その時に前世の記憶を取り戻すのだった… 「悪役令嬢の兄の婚約者って…」 なんとも微妙なポジション。 しかも結婚前夜で傷物になる失態を犯してしまったリネットは婚約解消を望むのだが、悪役令嬢の義妹が王子に婚約破棄を突きつける事件に発展してしまう。

処理中です...