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本編
47(レイス視点)
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水で手を濡らし、僕と母上は、それぞれ薔薇とラベンダーの香りの石鹸を手に取り、軽く手にこすりつけた。柔らかくて華やかな香りを放ちながら、どんどんと泡が立っていく。
レイは、マジックバッグからハンカチを2枚取り出し、僕達に渡してくれた。
「何だろう…。泡がたつせいかな。面白いね」
「え…、手がすべすべだわ…。それに心做しか、もちもちしたような…」
「喜んでもらえて何よりです。ミルクを粉末にする製法とかわかれば、顔用のミルクと蜂蜜入りを作りたかったのですが…。その辺りは普通に売っていたので、作り方に疎くて……」
「顔用もあるの…?」
「刺激は少ないので、前の世界では使ってました。お酢でシャンプーして、蜂蜜を溶かしてリンスにしたり…」
レイがまた聞き慣れない言葉を発するので、「「シャンプー? リンス? 聞き慣れない言葉……」」と2人揃って聞き返してしまった。
「あ…、髪用の石鹸みたいなの? 髪用とか体用とか顔用とか、種類が分かれていたから…」
「そうなのね…、いつか作って欲しかったわ……」
レイは、興味はあれど作った事はないらしい。作り方には明るくないそうだ…。
「パソコンがあって、前の世界のことを調べられたら色んなもの作れちゃいそうなのに……。残念」
レイは考え込んで、ため息をつく。けれど僕ら2人がいるのに、また無意識に口に出してるレイは……っ、無防備だと思うけどそこも可愛いから仕方ない……。僕達が守らなきゃ。
「スマホとかデジカメ欲しい…」
「え? スマホはさっき聞いた気がするけど、デジカメ……?」
「んー、例えば私が「チーズ」って言って合図を送って、ボタン押すとその瞬間を切り取るようなものでしょうか」
「え……、そしたらそれがあったらチャムちゃんの可愛い仕草を切り取れるの?」
「多分そのデータが壊れたり、自ら消したりしないなら消えないですね……」
「可愛いレイの瞬間をいっぱい切り取りたい…!」
「欲しいわ~…」
「私もレイ…スの写真いつでも見られるのは、嬉しいので欲しいなぁ」
熱い視線を気がついた僕達は、そちらを向くとははうとティーファが、生暖かい視線を私達に送っていた。
「あらあら~」
少し悪い顔をして、冷やかすように言ってくる母上。
「天気が良いせいか、熱いですね、奥様」
サラリとからかう様な事を言い放つティーファ。
僕はというと、真っ赤な顔をしているんだろう。顔が熱いもの。
「何なの…、この可愛い生き物は……」と、呟いてしまった。
レイに、もしも聞こえていたら、更なるパニックに陥ってたんだろうな。そう思うとふと笑いがもれた。
レイは、完成したセッケンを2種をアイテムバッグに入れて、残りのいくつかをティーファに手渡す。
「もし良かったら、ティーファさんも使ってみてくださん」
「ありがとうございます!」
嬉しそうにするティーファを見つめ笑みをこぼす。そんなレイに、僕はつい見惚れてしまった。
レイは、マジックバッグからハンカチを2枚取り出し、僕達に渡してくれた。
「何だろう…。泡がたつせいかな。面白いね」
「え…、手がすべすべだわ…。それに心做しか、もちもちしたような…」
「喜んでもらえて何よりです。ミルクを粉末にする製法とかわかれば、顔用のミルクと蜂蜜入りを作りたかったのですが…。その辺りは普通に売っていたので、作り方に疎くて……」
「顔用もあるの…?」
「刺激は少ないので、前の世界では使ってました。お酢でシャンプーして、蜂蜜を溶かしてリンスにしたり…」
レイがまた聞き慣れない言葉を発するので、「「シャンプー? リンス? 聞き慣れない言葉……」」と2人揃って聞き返してしまった。
「あ…、髪用の石鹸みたいなの? 髪用とか体用とか顔用とか、種類が分かれていたから…」
「そうなのね…、いつか作って欲しかったわ……」
レイは、興味はあれど作った事はないらしい。作り方には明るくないそうだ…。
「パソコンがあって、前の世界のことを調べられたら色んなもの作れちゃいそうなのに……。残念」
レイは考え込んで、ため息をつく。けれど僕ら2人がいるのに、また無意識に口に出してるレイは……っ、無防備だと思うけどそこも可愛いから仕方ない……。僕達が守らなきゃ。
「スマホとかデジカメ欲しい…」
「え? スマホはさっき聞いた気がするけど、デジカメ……?」
「んー、例えば私が「チーズ」って言って合図を送って、ボタン押すとその瞬間を切り取るようなものでしょうか」
「え……、そしたらそれがあったらチャムちゃんの可愛い仕草を切り取れるの?」
「多分そのデータが壊れたり、自ら消したりしないなら消えないですね……」
「可愛いレイの瞬間をいっぱい切り取りたい…!」
「欲しいわ~…」
「私もレイ…スの写真いつでも見られるのは、嬉しいので欲しいなぁ」
熱い視線を気がついた僕達は、そちらを向くとははうとティーファが、生暖かい視線を私達に送っていた。
「あらあら~」
少し悪い顔をして、冷やかすように言ってくる母上。
「天気が良いせいか、熱いですね、奥様」
サラリとからかう様な事を言い放つティーファ。
僕はというと、真っ赤な顔をしているんだろう。顔が熱いもの。
「何なの…、この可愛い生き物は……」と、呟いてしまった。
レイに、もしも聞こえていたら、更なるパニックに陥ってたんだろうな。そう思うとふと笑いがもれた。
レイは、完成したセッケンを2種をアイテムバッグに入れて、残りのいくつかをティーファに手渡す。
「もし良かったら、ティーファさんも使ってみてくださん」
「ありがとうございます!」
嬉しそうにするティーファを見つめ笑みをこぼす。そんなレイに、僕はつい見惚れてしまった。
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