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本編

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 サロンにつき、ティーファさんにミルクティーを入れてもらう。

 手にクリーンの魔法をかけ、借りてきたお皿にイタリアンハンバーガーもどきと、たまごサンドを準備する。

「ティーファさんも食べてね」

「味見ならともかく、一緒にお食事など、恐れ多いです…」

「みんな気にしないと思うわ! そんなに気になるなら、聞いて見るね」

 私がそう言うと、困った様に微笑んで頷いてくれた。

 時間をおかず、みんな来てくれて嬉しい。

「待たせたね」

「レイちゃんのお料理楽しみにしてたわ」

「レイ! たった数時間だけど会いたかったよ!」

 それぞれに言いたい事を言いつつ、公爵家の面々は席へとついた。

「あの…、ティーファさんも一緒に食べてもらいたいのですが…、駄目でしょうか。駄目だったら諦めます…」

 精一杯伝える。私の警護もあって、サロンまで来てくれたのだから、出来たら一緒に食事をしたい。

 けれど、権威といった部分で、あまりよろしくないのもなんとなくわかる。だから出来るならと聞いてみる。

「いいんじゃないかしら? 誰彼構わずに言われたら困ってしまうけれど、レイちゃんは私達の立場も理解した上で言っているみたいに感じるもの…」

「そうだな…。いつもレイに寄り添ってくれてる者を邪険にはしないよ」

「ティーファもここで食べるといいよ。でも内緒にしてね」

 お母様、お父様、レイス様と許可を得た。

「ありがとうございます! ティーファさんがお茶や食事を取らずに、いつも後ろに立っていてくれるのがありがたい反面、心苦しかったんです!」

「レイ様……」

「あの……、私のいた世界って貧富の差はあったけど、あまり身分の差ってなかったんです。だからかなこういうこっちの世界では、当たり前の事が少し辛くて…。我儘聞いてもらってありがとうございます! さ、ティーファさんも食べよう!」

 3人ともそれ以上、無理に追求する事もなく、料理に目を向けた。

「これは昨晩と具が違うのね。何かしら…」

「お肉を挽き肉にしてハンバーグとお野菜を挟んだものと、卵を茹でてマヨネーズと、砂糖と塩と胡椒で和えたものを挟みました! 紅茶はミルクティーにしてみました!」

「「「ミルクティー?」」」

「え? ここじゃ紅茶にミルク入れないのですか? 美味しいのに……」

 意を決した様にして、くちに含む3人。あー…。麦茶にお砂糖とミルク淹れたみたいに人を選ぶやつか……。

「無理に飲まなくても、アイテムバッグがあるので、私が消費するので無理しなくて良いですよ!」

「いや、レイのおすすめだもの。いただくよ」

 心做しか悲壮感漂う雰囲気をかもし出している3人を、美味しいのになぁと思いながら、見つめる私だった。
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