新たな世界へ導かれた俺と、迎え入れてくれたきみ。

皇ひびき

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仲良くなれるのか?

8 (鳴 視点)

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 すごく慎重に運んだつもりだけど、カサカサ…タンタン…と、箱の中から聞こえてきたので、ごめんね……と、心の中で謝る。

 買ってきたゲージを準備して、お迎えした文鳥を、箱から出けど、すごい勢いで飛び出してきて、さっさと逃げてしまった。

「あ…、逃げちゃった……」

 そう小さく呟いた私は、そっとお迎えしたばかりの、ブルー文鳥に手を伸ばす。

「こっちへおいでよ~。 怖い事しないから」

 ゆっくりと捕まえると、怯えているのか、嘴の先でひねりを入れる様に指を咬む文鳥。

「いてててて…。 そんなに怖かった? ごめんね。 そんなに驚かせて……」

 私がそう言って背中を撫でると、咬む力も和らいでいく。
少しッずつ瞼が上がるようにして、体の力も抜けてくる。

『あたたかい…。 ふわふわ…』

 握っている私まで眠さに襲われそうだ。 愛らしいな。仲良くなれたらいいな。
 本当なら手乗りを選ぶとこだけど、文鳥はオスとメスを見分けるのが、難しいみたい。
 でも、いつも話しかけてれば、仲良くなれるかもしれないし……。
 私は、脳天気かもだけど、そんな事を考えていた。

 だからかな、こんな事話しちゃうのは。

「あのねぇ、私今度ね、高校生になったの。 すごくワクワクする半面、すごく不安なの。 だから、君をお迎えしたんだよ?
 すぐには無理かもだけど、仲良くなりたいね。 これから宜しくね」

 多くの人は、動物にわかるはずがないと、言うかもしれないけれど、勝手に私が考えるのは自由だよね…。


 何日かに一回サボりながら、学校にもいやいやになってたけど、高校へと向かう。

 今日は複数人に背中を蹴られた…。 なぜこんな思いしてまで学校に行かなきゃいけなないんだろう。 女子トイレで、ベストについた足跡を、はたき落としながら思った。


 そんな事があったからか、私はブルー文鳥だったから名付けた、あおに愚痴ってしまった。

「なんだか人は怖い。 何考えてるかわからないし、疲れちゃうね」

 私がらしくもなく、そんなことを言ったからか、あおは驚いているみたいに見えた。
 私の主観が見せてる気のせいかもだけど、誰かに聞いて欲しくてたまらなくて、言葉を続けてしまう…。 

「きっかけはね、わかるんだ…。 あの人達が投げた消しゴム…。 なんかあたったなって思ったけど、寝ちゃったの…、それからなんだ…」

 私がそう言うと、心做しか首元に寄り添ってくれる、あたたかくて小さな身体…。

 気の所為だっていいよ、私が慰められてるって、感じるならそれは私の中の真実だよ。

 君もこの家にきて間もなくて、すごく不安だろうに、すごく優しいね。 同じ人とはうまく通じ合えないのに、なんでだろね…。

 そんな風に感じてしまい、胸がつまっ多様に感じられて、泣きそうになってしまう…。
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