新たな世界へ導かれた俺と、迎え入れてくれたきみ。

皇ひびき

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仲良くなれるのか?

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 洋服をたたみ終わると、タンスにしまい、部屋を出てダイニングへと戻る二人。


 めいから、ダイニングに入っていくと、テーブルの上に、色とりどりの料理が並べられていた。

「いつの間に……」

「さっき、ついでに買ってきちゃった! ふふ」

 悪びれることなく、千聖ちさとさんは笑いながら言う。

「てか、人の食べ物を俺が、食べれないとか思わなかったんですか?」

 あまりに迷いなく、千聖が人の食事を出すものだから、驚いてしまったあおだった。

めいちゃんも知ってる、千鶴さんは碧くんと同じあやかしらしいわよ? 白文鳥とか言ってたかしら~。 たまたま隣り合わせになって呑んだら友達になってね~。 食べ物の事とか、教えてくれたのよね」

 なにやら、鳴にも碧にも思いのよらない事実を、サラリという千聖に言葉もないようだった。

『なんでよりにもよって、あやかしと友達になれるの? 千鶴さんさん……(白文鳥のあやかし)は、どうしてカミングアウトしたんだ…。 お母さん(千聖さん)は、やっぱり侮れない……』

 失礼にも碧も鳴も二人揃って、そんな事を考えてしまった。

「そういえば、甥っ子ちゃんや姪っ子ちゃんも近くに住んでるらしいわよ。 きっと可愛いんでしょうね…、その子達の種類は聞いてないけど…」

 千里さんは、小鳥をモフりたいのか…。 心做しかうっとりした表情でそんなことを言う。

『千鶴さんとやら…。 そんな話を酔ってたからって話してもいいのか? 千聖さんが悪い人じゃなかったからいいものの…。 ある意味、トップシークレットな内容じゃないのか……? 仲間に心配させたり、怒られたりしないのだろうか……?』

 関係ない余計なお世話かもしれないが、千鶴という人物は、ただの阿呆か大物なのか……。   
 一抹の不安を覚える碧だった。

「まぁまぁ、細かいことは置いといて! 今日は出来合いだけど、明日はちゃんと作るから楽しみにしていて」

 細かい事の括りに入れてはいけないような気がした…。 そんな疑問に頭を抱える碧に対し、まるでなんでもない事のように千聖は言った。

 お寿司用の小皿には、柚子の皮と果汁らしきものが、乗っていて食欲をそそる。 色とりどりのサラダに、コーンスープ。
 箸休めの為に即席で作ったのか、塩こんぶとごま油で味付けした和え物など、所狭しと並んでいる。

 3~4人前のお寿司に、フォークを刺して、柚子の皮と果汁の酸味が口の中をさっぱりとさせてくれて、また握り寿司に手が伸びる。

 鳥として過ごしていた時間が長かったせいか、外国暮らしが長いせいかわからないけれど、箸は上手く扱えず、フォークやスプーンを駆使して食べる碧。

 過去に食べた事があるのは、ずっと昔に、日本にいた頃だろうか。 『おにぎり』をもらって、食べた経験があるだけだった。

 初めてまともに食べる、人間の料理に舌鼓をうち、粟とは違うなんとも言えない、お寿司の、魚それぞれの深い味わいに、幸せな気分を満喫する碧だった。
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