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新たなる一歩
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しおりを挟む千聖から、料理を手伝ってと言われ、碧は『皿出すしか、役に立たねぇんじゃ…』そんな不安を感じつつ、言われるままに手洗いうがいをし、渡されたエプロンをつける。
鳴は、制服のままなので、「着替えてからまた来る~!」そう言い残し、パタパタとキッチンから去って行く。
「そんじゃ、何から手伝えばいいんだ?」
そう聞くと、まずは下ごしらえをしよう!と、洗ってある濡れたじゃがいもやニンジンといった野菜を渡される。
「ピーラーを使ってむいてみる? お皿出してくれるだけでも十分助かるけど…。 碧くんなら試してみたいのかなと思って、ふふ」
なんて千聖さんが妖艶に笑う。 絶対この人…人間のオスにモテそうだ。 なんて顔を少し赤らめながらも、ピーラーを使って、手始めにニンジンの皮をむいてみる。
「あらぁ、初めてなのに上手いじゃないの」
そう褒められると、大したことは出来てないのに、悪い気はしない。
そうして用意されていた、野菜の皮をむき、少し大きめに教えてもらいながらカットをする。
その間に、千里は鍋にお湯を沸かし、なめこと豆腐の赤だしの味噌汁を仕上げていく。
「遅くなってごめんなさい!
あ…、お兄さんも包丁握ってる…、すごい。 私はサラダ作ればいいのかな?」
そう言うと鳴は、予備で準備してあったまな板を軽く流し、きゅうりやトマトを切っていく。
「ドレッシング悩むー」などといいながら、鳴はレタスをちぎる。
「あれ? 鳥さんのお腹にレタスは繊維少ないからお腹壊しやすいって聞いたけど……。 お兄さんは大丈夫?」
「ん……、問題はねぇよ、人型ん時は鶏料理も食ってたし」
そういう碧に、鳴は「共食い……?」と小さくつぶやく。
「チゲぇよ! ただ雀とか文鳥は食いたくねぇな。 なんとなく……」
「私だって食べたくないよ! ねぇ? お母さん」
鳴がそう問いかけると、「そうね」と千聖も言葉少なに答える。
一応、本人に聞くまで、作らなかっただけで、千鶴というあやかしに聞いたのかもしれない。
「バカなこと話してないで、作っちゃいましょう!」
「はぁい。 サラダのドレッシング塩麹のとタコソースどっちがいい?」
そう問われて、悩む様子を見せる碧。
「うーん。 タコソースってのはどんなの?」
そう問う碧に鳴は言う。
「ピリ辛なヤツ。 こんなの…」
鳴は、少量スプーンに乗せて、碧に手渡し味見をさせる。
「ん。 うまい。 これで頼む、鳴」
碧が言うと、鳴は嬉しそうに「わかった」と答え、「それならパプリカも合いそう!」と冷蔵庫へと取りに向かうと、黄色と赤を角切りを始める。
適量取り出した、それらをサラダにと加え、残りはタッパーへと入れる。
鳴がそうしている内に、千聖はじゃがいもや人参を、ごま油を軽くしいて、炒め始めた。
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