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歩み寄る闇
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しおりを挟む『どうして橋田さんが、髪を切られたのだろう…』
鳴は戸惑いながら考える。 何故なのかまではわからないけれど、阿部くんの気に入らない行動をしたのだろう。
なんとなくは、誰がリーダー格なのかは、隠してるつもりかオープンにしてるのかは知らないけれど、何故か主犯格が誰なのかはどうしてか伝わってくるからわかる…。
2番手は、背の高い富岡と言う少年だろうと、密かに鳴は感じていた。
ただリーダー格の彼が、自身で手を出したのを、鳴は初めてみた。
彼の取る行動の意味がわからない。 果たして、意味などあるのかどうかすらわからないけれど。
あまりいい感じはしないから、気をつけた方が良いのかもしれない。 単なる勘でしかなかったが、本来勘が鋭い方だと自身で感じている鳴だ。 その嫌な予感のような何かを、起こさないで済む様に、少しでも学校にいる時間を少なくしたい…そう思う鳴だった。
ただ目の前で起きた、苛めと言ってもおかしくない出来事を、『可哀想』とか『辛いでしょうに』といった思いは浮かばない。
人を嬉々として虐めるのに、自身で体験すると泣き喚く、そんな橋田。
『ならなんで、人の時は平気なの? わらってられるの? やられてみないとわからない程に、想像力がないの…?』
そんな彼女に、同情といった感情より、そう感じてしまう鳴自身が、なんだか冷たい人間になってしまったみたいで、自分に失望感を感じる鳴だった。
泣きながら教室を後にした橋田達。 他の二人は宥めるみたいに、橋田の背中を撫でる。
「どうして私が、こんなひどい事を、されなくちゃいけないの! みんなアイツのせいだ……」
「本当よね! 格好良いに媚びたり本当に嫌な女!」
背中を撫でながら、古宮かいう。 余程碧に冷たくされたのが、気に入らないのか、いじめられっ子の鳴を、赤の他人の碧が選んだと思いんで、悪く言う。
碧にしてみれば、飼い主でもあり身近な信頼できる相手になって来ている。
そんな中に赤の他人であり、鳴に悪意を持っている。 それは動物としての堪からもわかっていた。
そんな相手を選ぶわけもなく、独り善がりな感情であるにも関わらず、都合のいい様に思い込む三人。
「虫の居所が悪かったにしても許せないよね…」
いつかこのお返しをしたいものだけれど、もっとひどい事をされる、危険をはらんでいる阿部本人に返すのは難しいだろう。
『だから、私達のサンドバッグになってね。 それくらいしか、あなた程度の存在には、生きてる意味ないでしょう?』
3人は気に入らない鳴を『傷つけたい。 壊してやりたい…』そんな感情に囚われていく。
自分たちを棚に上げ、どんどん3人で話せば話すだけ、そんな事しか考えられなくなっていった。
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