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本編
4(シルフィ視点)
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僕は見知らぬ部屋で目を覚ます。
森の中にいたはずなのに…、血を流しすぎて命を落とすかもしれないと覚悟もしていたのに。
体に巻かれた清潔な包帯と、肌けた洋服。誰かが手当をしてくれた? 血をわけた兄弟にすら、邪魔だと消されそうな僕を?
そばにあったテーブルには、僕が身につけていた洋服が綺麗に洗われ置かれていた。
寒くないと思ったら、手当をしてくれた存在は、タオルケットをかけてくれたらしい。
「ここから逃げ出すにも洋服は着ないとな…」
そう独りごちると、血まみれだったはずのシャツやズボンを身につける。
今まで体験したことのない、フワリとした手触りと香りに思わず感動してしまう。
「何をどうすれば、こんな風に洗い上がるのか…」
そんな事を考え込んでいると、優しい乳の香りが漂ってきて、控えめとはいえ腹が鳴る。
香りに呼ばれるように、厨房の様な場所に足を踏み入れると、見知らぬ女性が何やら食事を取っていた。
ふわふわと柔らかそうな金色をたたえた、腰まで伸ばした髪に、優しそうな緑の瞳。美味しそうに何かを食していた。
ふと僕に気がついた様に視線を上げ彼女は口を開いた。
「たまたま採った中に傷に効くらしい薬草があったから作ってみたの。食べる?」
少し戸惑いながらも僕はうなずいた。
変なものを盛られる可能性はあるけれど、手当した身体を見て僕は、思い直した。
「何故助けた?」
「自殺願望でもあった? だったら助けてごめんなさいなのかな…」
「すまない。そういう意味ではなかった……、気配消しを使ったはずなのに何故見つけられたのかと不思議で…」
まだじくりと痛む傷を抑えながらも僕は言う。
少し考え込んだ様子の後に、彼女は口を開いた。
「私が特殊で見えてしまったみたい。確かに血の臭いもしなかったし、近くに行くまでわからなかったわ」
一旦、言葉を切ってから、また言葉を続ける彼女。
「ホウ草っていう薬草で、お薬兼食事を作ったから食べてみて」
「ホウ草!?」
たいした事も無げに彼女はいうけれど、レア中のレアな薬草だ。身分を隠して冒険者として生きているとはいえ、元王族であった僕でも口にした事などなかった。
今回も王位継承の邪魔だと、刺客を送られてしまった。何度となく命を狙われているけれど、今回は用心で持ち歩いていた魔導具のおかげで、紙一重で助かっただけだった。
王位…、そんなものには興味がないのに…。兄上はどうしたらそれを信じてくれるのだろうか。
暗い気持ちになり、少しうつむくと、彼女に勘違いをさせたみたいだ。
「嫌いだった? 薬だから我慢してね。ついでくるわ」
そう言うと有無を言わさずに彼女は立ち上がり、美味しそうな香りのする椀を僕に手渡して来た。
森の中にいたはずなのに…、血を流しすぎて命を落とすかもしれないと覚悟もしていたのに。
体に巻かれた清潔な包帯と、肌けた洋服。誰かが手当をしてくれた? 血をわけた兄弟にすら、邪魔だと消されそうな僕を?
そばにあったテーブルには、僕が身につけていた洋服が綺麗に洗われ置かれていた。
寒くないと思ったら、手当をしてくれた存在は、タオルケットをかけてくれたらしい。
「ここから逃げ出すにも洋服は着ないとな…」
そう独りごちると、血まみれだったはずのシャツやズボンを身につける。
今まで体験したことのない、フワリとした手触りと香りに思わず感動してしまう。
「何をどうすれば、こんな風に洗い上がるのか…」
そんな事を考え込んでいると、優しい乳の香りが漂ってきて、控えめとはいえ腹が鳴る。
香りに呼ばれるように、厨房の様な場所に足を踏み入れると、見知らぬ女性が何やら食事を取っていた。
ふわふわと柔らかそうな金色をたたえた、腰まで伸ばした髪に、優しそうな緑の瞳。美味しそうに何かを食していた。
ふと僕に気がついた様に視線を上げ彼女は口を開いた。
「たまたま採った中に傷に効くらしい薬草があったから作ってみたの。食べる?」
少し戸惑いながらも僕はうなずいた。
変なものを盛られる可能性はあるけれど、手当した身体を見て僕は、思い直した。
「何故助けた?」
「自殺願望でもあった? だったら助けてごめんなさいなのかな…」
「すまない。そういう意味ではなかった……、気配消しを使ったはずなのに何故見つけられたのかと不思議で…」
まだじくりと痛む傷を抑えながらも僕は言う。
少し考え込んだ様子の後に、彼女は口を開いた。
「私が特殊で見えてしまったみたい。確かに血の臭いもしなかったし、近くに行くまでわからなかったわ」
一旦、言葉を切ってから、また言葉を続ける彼女。
「ホウ草っていう薬草で、お薬兼食事を作ったから食べてみて」
「ホウ草!?」
たいした事も無げに彼女はいうけれど、レア中のレアな薬草だ。身分を隠して冒険者として生きているとはいえ、元王族であった僕でも口にした事などなかった。
今回も王位継承の邪魔だと、刺客を送られてしまった。何度となく命を狙われているけれど、今回は用心で持ち歩いていた魔導具のおかげで、紙一重で助かっただけだった。
王位…、そんなものには興味がないのに…。兄上はどうしたらそれを信じてくれるのだろうか。
暗い気持ちになり、少しうつむくと、彼女に勘違いをさせたみたいだ。
「嫌いだった? 薬だから我慢してね。ついでくるわ」
そう言うと有無を言わさずに彼女は立ち上がり、美味しそうな香りのする椀を僕に手渡して来た。
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