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番外編
凍える冬と温かい人たち(シルフィ視点)
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冬の雪が降り積もったある日の事。牧場での仕事を終わらせ、僕達はホットミルクで暖を取っていた。
不意にシフォが思い出した様に「かまくらを作ろう」と言い出した。
「「かまくら??」」
「雪で作るお家みたいなの?」
要領を得ない、説明に首を傾げる僕と雨夏。
「ついてきて!」
大きなシャベルを3本抱え、何も植えてない場所に来る。そこの地面に大きな円を描き出すシフォ。
「ここに雪を積むのよ! 私やったことがないから、夢だったの。付き合ってくれるよね……?」
シフォの強気なのか弱気なのかわからない、言い分に笑いが漏れる。
「ここに雪を積めばいいのかい?」
「そうなの! たまに水で固めながら人が入れるくらいの大きなかまくらを作りたいの!」
「ハイキングも楽しかったし、ワタシもちゃんと手伝う!」
雨夏もそう言う。ある程度、雪がたまると水をかけて踏み固め、隙間に雪玉を詰めながら、かまくら作りという作業を進めていく僕達。
半円の山の様なものが出来ていき、その一部に穴を開け、雪の山の半円が、崩れないように、内側から堀り込んでいく。疲労感は少しずつ溜まって行くのに、何故だか気分がいい。
「雨夏、中は頼むけど、力加減気をつけてね」
僕がそう言うと、雨夏は嬉しそうに頷く。小さな彼も楽しんでいるらしい。
途中休憩を取りながら夕方近くになり、かまくらというものは完成した。
「一回ロッジに帰って夕ご飯作ろ? そしてそれとかテーブル持って鎌倉の中でご飯しようか! あと…、あのね……、夢に付き合ってくれてありがとう…」
そう言うシフォの背を軽く叩くと、ロッジに向かう。ライトないと暗いよね…とか、シートひかないと寒いよね…とか、こたつがあれば良かったんだけどな~とか、何やらつぶやきながら準備をすすめるシフォ。僕達は言われたものをかまくらへと運ぶ
そうこうしてる内に料理に移行したシフォは、ブロッコリーやじゃがいも、エビをたくさん使ったアヒージョや、じゃがいもや人参、玉ねぎを入れ、新鮮なミルクをたくさん使ったホワイトシチューに、焼いて温かくしたパンを準備しマジックバッグに入れていた。
暗いからと迎えを雨夏に頼み、厚着をしてかまくらにつくとシートを敷き。その上にクッションを置く。テーブルやライトのセッティングをしながらシフォ達の到着を待つ。
動いたせいか温かいな。
なんとなくそう感じた。
少し薄着に見えるシフォは、テーブルにホワイトシチューやアヒージョ、パンにワインを置いていく。
「話で聞いていたけど、かまくらって温かいね。いただこうか!」
嬉しそうにパンを頬張るシフォに、器用に具材をフォークに刺しながら、アヒージョに舌鼓を打つ雨夏。
そんな二人を見、ホワイトシチューを口にするとトロトロとしたとろみと優しいミルクの風味が口いっぱいに広がった。
「頑張って作ったんだもの。明日もここでいいなら、お鍋とかしたいね!」
楽しそうな彼らの笑顔に、今までに体験をした事のない、温かさを感じる僕だった。
不意にシフォが思い出した様に「かまくらを作ろう」と言い出した。
「「かまくら??」」
「雪で作るお家みたいなの?」
要領を得ない、説明に首を傾げる僕と雨夏。
「ついてきて!」
大きなシャベルを3本抱え、何も植えてない場所に来る。そこの地面に大きな円を描き出すシフォ。
「ここに雪を積むのよ! 私やったことがないから、夢だったの。付き合ってくれるよね……?」
シフォの強気なのか弱気なのかわからない、言い分に笑いが漏れる。
「ここに雪を積めばいいのかい?」
「そうなの! たまに水で固めながら人が入れるくらいの大きなかまくらを作りたいの!」
「ハイキングも楽しかったし、ワタシもちゃんと手伝う!」
雨夏もそう言う。ある程度、雪がたまると水をかけて踏み固め、隙間に雪玉を詰めながら、かまくら作りという作業を進めていく僕達。
半円の山の様なものが出来ていき、その一部に穴を開け、雪の山の半円が、崩れないように、内側から堀り込んでいく。疲労感は少しずつ溜まって行くのに、何故だか気分がいい。
「雨夏、中は頼むけど、力加減気をつけてね」
僕がそう言うと、雨夏は嬉しそうに頷く。小さな彼も楽しんでいるらしい。
途中休憩を取りながら夕方近くになり、かまくらというものは完成した。
「一回ロッジに帰って夕ご飯作ろ? そしてそれとかテーブル持って鎌倉の中でご飯しようか! あと…、あのね……、夢に付き合ってくれてありがとう…」
そう言うシフォの背を軽く叩くと、ロッジに向かう。ライトないと暗いよね…とか、シートひかないと寒いよね…とか、こたつがあれば良かったんだけどな~とか、何やらつぶやきながら準備をすすめるシフォ。僕達は言われたものをかまくらへと運ぶ
そうこうしてる内に料理に移行したシフォは、ブロッコリーやじゃがいも、エビをたくさん使ったアヒージョや、じゃがいもや人参、玉ねぎを入れ、新鮮なミルクをたくさん使ったホワイトシチューに、焼いて温かくしたパンを準備しマジックバッグに入れていた。
暗いからと迎えを雨夏に頼み、厚着をしてかまくらにつくとシートを敷き。その上にクッションを置く。テーブルやライトのセッティングをしながらシフォ達の到着を待つ。
動いたせいか温かいな。
なんとなくそう感じた。
少し薄着に見えるシフォは、テーブルにホワイトシチューやアヒージョ、パンにワインを置いていく。
「話で聞いていたけど、かまくらって温かいね。いただこうか!」
嬉しそうにパンを頬張るシフォに、器用に具材をフォークに刺しながら、アヒージョに舌鼓を打つ雨夏。
そんな二人を見、ホワイトシチューを口にするとトロトロとしたとろみと優しいミルクの風味が口いっぱいに広がった。
「頑張って作ったんだもの。明日もここでいいなら、お鍋とかしたいね!」
楽しそうな彼らの笑顔に、今までに体験をした事のない、温かさを感じる僕だった。
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