23 / 50
家族
家族1★
しおりを挟む
★★★家族★★★
私は数種のタレを用意しする。食材を裏庭にある、祖父のお気に入りのガーデンテーブルの上へと、所狭しと並べる。串に刺した牛肉やら、切り分けたピーマンや人参、とうもろこしに玉ねぎといった、まずはお野菜を準備する。
ふと、ワインのおつまみにと買った、カマンベールの存在を思い出す。アルミホイルに乗せて上部をくり抜いたものも持ってくる。
加熱してトロトロにすると、簡易のチーズフォンデュの様になるのだ。
ちょっとワイン入れたくなるけれど、そこは見た目が子供な彼らもいるし我慢する…。
食材を運ぶ手伝いを雪くんが頑張ってくれてるおかげで、スムーズに準備ができた。途中から起きてきた、詩紋ちゃんも手伝ってくれた。
今日買ってきたばかりのトングで、少しずつ、野菜やお肉を、網へと乗せていく。
食材の焼ける匂いに、お腹がすいてくる。
「ご飯楽しみだねぇ」
そんなことを言いながら、焼き上がりを心待ちにしている雪くんや詩紋ちゃんは、焼き上がる前に手を出してしまいそうな勢いだ。
少しずつ焼けていくお肉や野菜に、大人びた印象が強い雪くんまで、釘付けになっている。
本当に食べ物には弱いみたい。
2人とも可愛くて、そんな2人を見ているだけでも、お腹いっぱい幸せいっぱいになれる気がする。
うーん。でも……、あの食材もあったら…。
ふと、そんなことを思いついて、あやかしの木に食材追加をお願いする私。
★★★
こぼれ落ちないように気遣ってくれたのか、食材は紙のような容れ物に入って出てきた。
あれ?
さっきまではそのまま枝になってたのに…。何やらあやかしの木さんの気遣いが、グレードアップしている気がする……?
「ありがとう、優しいですね。あやかしの木さんは…」
そう声かけると、そんな私に詩紋ちゃんがニコニコしながら、声をかけてきた。
「木も喜んでるよ!あと…それで何作るのかも、詩紋早く知りたい~!」
★★★
詩紋ちゃんにとって、その材料を使って、何を作る気なのか…、の方が重要らしい。ふと笑ってしまいそうになるけど、お腹をすかせた雛鳥のようになっている、2人の為に食材を取り出す。
車海老と帆立貝。それらを鉄板に並べ、岩塩をミルで削りながらふりかけていく。帆立も焼いて開いた貝の上に、醤油をふりかけ火の通りを待つ。
でも、あやかしの木さんは万能ですね。車海老は、殻付きで想像していたのに、殻や下処理がされた物が出てきてる……。
有り難いけど、せっかく身につけた下処理などの方法を、忘れてしまいそうなので、程々にお願いしますね…と、思わず呟いてしまう。
何やら、木がしゅんっと下を向いたように感じたから、「お願いした時だけ助けてくださいね」とだけ言葉にしてみる。その言葉を受け嬉しかったのか、サワサワと揺れるあやかしの木。
木にも感情があるのか…。
そんな事を感じつつ、ジュースを2人に渡す。
★★★
「追加したものも、どんどん焼くから食べようか!」
そう言って、お箸と小皿を彼らの前に置いた。
「2人と私の同居を祝して乾杯!」
私がそう言い、3人でグラスを軽くそえるように乾杯をしてから、みんなでジュースを飲んだ。
飲みかけのグラスをテーブルに置くと、それにならうようにして、2人も置テーブルに置くと小皿とお箸を手にする。
「じゃあ焼けたとこから食べよう。好きなタレを使ってみてね?」
魚介類は野菜やお肉より、火の通りが早い気がするので、2人に渡した小皿の上に、焼き上がったものを分けていく。
「好みで粗挽きコショウかけたり、オレンジを絞りかけてみてね。さっぱりとした味で食べられるから」
そう伝えると、箸休めのフルーツでオレンジは食べると思ってたらしい。そんな2人は、目を丸くして恐る恐るオレンジを絞り、海老へとかけていた。
私は数種のタレを用意しする。食材を裏庭にある、祖父のお気に入りのガーデンテーブルの上へと、所狭しと並べる。串に刺した牛肉やら、切り分けたピーマンや人参、とうもろこしに玉ねぎといった、まずはお野菜を準備する。
ふと、ワインのおつまみにと買った、カマンベールの存在を思い出す。アルミホイルに乗せて上部をくり抜いたものも持ってくる。
加熱してトロトロにすると、簡易のチーズフォンデュの様になるのだ。
ちょっとワイン入れたくなるけれど、そこは見た目が子供な彼らもいるし我慢する…。
食材を運ぶ手伝いを雪くんが頑張ってくれてるおかげで、スムーズに準備ができた。途中から起きてきた、詩紋ちゃんも手伝ってくれた。
今日買ってきたばかりのトングで、少しずつ、野菜やお肉を、網へと乗せていく。
食材の焼ける匂いに、お腹がすいてくる。
「ご飯楽しみだねぇ」
そんなことを言いながら、焼き上がりを心待ちにしている雪くんや詩紋ちゃんは、焼き上がる前に手を出してしまいそうな勢いだ。
少しずつ焼けていくお肉や野菜に、大人びた印象が強い雪くんまで、釘付けになっている。
本当に食べ物には弱いみたい。
2人とも可愛くて、そんな2人を見ているだけでも、お腹いっぱい幸せいっぱいになれる気がする。
うーん。でも……、あの食材もあったら…。
ふと、そんなことを思いついて、あやかしの木に食材追加をお願いする私。
★★★
こぼれ落ちないように気遣ってくれたのか、食材は紙のような容れ物に入って出てきた。
あれ?
さっきまではそのまま枝になってたのに…。何やらあやかしの木さんの気遣いが、グレードアップしている気がする……?
「ありがとう、優しいですね。あやかしの木さんは…」
そう声かけると、そんな私に詩紋ちゃんがニコニコしながら、声をかけてきた。
「木も喜んでるよ!あと…それで何作るのかも、詩紋早く知りたい~!」
★★★
詩紋ちゃんにとって、その材料を使って、何を作る気なのか…、の方が重要らしい。ふと笑ってしまいそうになるけど、お腹をすかせた雛鳥のようになっている、2人の為に食材を取り出す。
車海老と帆立貝。それらを鉄板に並べ、岩塩をミルで削りながらふりかけていく。帆立も焼いて開いた貝の上に、醤油をふりかけ火の通りを待つ。
でも、あやかしの木さんは万能ですね。車海老は、殻付きで想像していたのに、殻や下処理がされた物が出てきてる……。
有り難いけど、せっかく身につけた下処理などの方法を、忘れてしまいそうなので、程々にお願いしますね…と、思わず呟いてしまう。
何やら、木がしゅんっと下を向いたように感じたから、「お願いした時だけ助けてくださいね」とだけ言葉にしてみる。その言葉を受け嬉しかったのか、サワサワと揺れるあやかしの木。
木にも感情があるのか…。
そんな事を感じつつ、ジュースを2人に渡す。
★★★
「追加したものも、どんどん焼くから食べようか!」
そう言って、お箸と小皿を彼らの前に置いた。
「2人と私の同居を祝して乾杯!」
私がそう言い、3人でグラスを軽くそえるように乾杯をしてから、みんなでジュースを飲んだ。
飲みかけのグラスをテーブルに置くと、それにならうようにして、2人も置テーブルに置くと小皿とお箸を手にする。
「じゃあ焼けたとこから食べよう。好きなタレを使ってみてね?」
魚介類は野菜やお肉より、火の通りが早い気がするので、2人に渡した小皿の上に、焼き上がったものを分けていく。
「好みで粗挽きコショウかけたり、オレンジを絞りかけてみてね。さっぱりとした味で食べられるから」
そう伝えると、箸休めのフルーツでオレンジは食べると思ってたらしい。そんな2人は、目を丸くして恐る恐るオレンジを絞り、海老へとかけていた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
27
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる