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継人
しおりを挟むわたしはパティに色を塗りながら継人を盗み見る
まだあどけなさが残る継人
あの物憂げな表情はこの頃からあったんだ…なんて観察して見てしまう
やっぱりこうして見ると面影がある
わたしも継人も知らなかっただけでふたりの接点はこんなところにあったんだ…
そう思えて運命的なものを感じる
わたしの夫の継人 彼との未来がないと子どもや孫が生まれてくる未来はない⋯ それはわかってるんだけど… 高校生のまだあどけない継人を見ててあらためて思ったんだが…その、あの、なんだろ、うまく言えないんだけど、わたしが高校生相手に恋愛とかできるんだろうか…
どことなく『イケナイこと』をしている感覚にならないのかな…
ん⋯? 待てよ? そう言えば継人と知り合ったキッカケって確か… 友だちの彼氏の紹介だったよね…
うん!そうだ!マキだ!!わたしに継人を紹介してくれた後、何年かして結婚して遠くに引っ越しちゃったんだ… マキとは高校入ってから知り合ったから今はまだ出会ってないんだ… もしかして高校見学来てたのかな…?
継人に会ったことでまた記憶の扉が少し開いたような気がした
そんなに先のこと思い出しても仕方ないんだけど、思い出しちゃうもんは仕方ない
「どうしたの、ミサ? 怖い顔しちゃって?」
えっ? ユミが考え事してたわたしの顔を怖いと言って覗き込む
「うそっ?! 怖い顔してた? ちょっと考え事してただけだから…」
「なら、いいんだけどね ほら、さっきも変なこと言ってたりしたからさ… どうかしたんかな?って」
わたしの行動でユミに心配かけてるのは申し訳なかった とにかく現在《いま》に集中しよう!
ゆっくり考えるのは一人になってからだ
それからその日は継人との接点はとくになくクラブ見学は終わった
帰り道わたしたちは高校見学についていろいろ話し合った
ユミはことのほか県立神城南《ここ》のことが気に入ったみたいで 勉強がんばる!と言ってたのが印象的だった
サッチも仲良しみんなで同じ高校に行きたいと言ってたけど 正直勉強ができるサッチにはもったいない気もした まだまだこの時代は親が圧倒的に強い
その反動なのか わたしたちの世代では周りも子どもの意見を尊重するってなってきてたっけ…
あ、いけない、また一人で考え込んじゃってる
それでもやっぱり…考えちゃうよね…
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