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給与
しおりを挟む〇月〇日
「ただいま」
「おかえりー」
仕事から帰ってくるといつの間にかわたしの日常になっていたいつもの風景がある
「今週もおつかれさま! ごはんもう少し時間かかるんだよ どうせ先にお風呂入っちゃうでしょ?」
「バイトで遅れて来た子がいて少し残業みたいになっちゃったんよ」
わたしが聞きもしていないのに彼はいろいろ説明してくる いつもより高めのテンションに戸惑う
「そうなんだ じゃあ少しゆっくりお風呂に入っとこうかな」
気のない返事をしながらも話しは聞いてる感はだす
「ミサさんがのぼせない程度でよろしくー」
彼の上機嫌の理由は夕飯の時にわかった
「ミサさんなにか欲しいものない?」
変なこと聞くんだなと思いつつも
「とくに思いつかないけど 欲しいものあったら買ってるし」
夕飯を食べながらうわの空で返事をする
「明日の休み一緒に買い物行かない? 今日お給料もらったからさ! 少しだけでもミサさんにお礼がしたい」
ーなるほど そういうことかー
さして物欲のある方でもないわたしは欲しいものなんてとくになかった
ただ彼の好意を断るのはよくないと判断した
「じゃあなにか美味しいものでも食べにいかない?」
わたしの提案に彼は満足そうに微笑んだ
その顔はとてもうれしそうに見えた
ーあんな顔見たことなかったかもー
ここに来てから初めて見る彼の表情に不思議な感覚を覚える
ーなにがそんなに嬉しいんだろー
ズズッと味噌汁を飲みながらわたしは考える
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