『 愛とは。』

surume

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第一章

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「うるさい。」
無意識からか静かに口から言葉が零れた

それを聞いてか、隣のあほ面は体をビクッとさせてから声のボリュームを下げた。

…別に君に言ったわけじゃないんだけど

そう伝えるとあほ面は安心した様な顔をして、直ぐにあぁ、と納得した。 

「入学式なんだから仕方ないよ。今日から新入生なんだし、もう少し我慢しよう?」


そうなのだ、今日は新しく始まる高校生活の第一歩。

入学式の為、生徒全員体育館に集まっているのだが
これがうるさくてうるさくて。

新入生だろうが知った事か。

高校生だろ!少しは大人だろ!

頼むから静かにして欲しい。

「…。」

「そんな顔しないの。」

おっと、イライラのあまり顔に出てしまったようだ。

ていうか、まだ始まらないのか?

いくらなんでも遅いと思うのだが…?

「…もうすぐで始まるから」

…はて、またもや顔に出ていたか。
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