君との時間 The Time Between Us

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第3章 14歳の夏 Part19

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 気がついたら体の力は抜け、和臣と顔を見合わせて笑っていた。
(あぁ、この感じ懐かしい。やっぱり和臣だ)

 ふぅーーーーーーーー……。

 風船の空気が静かに抜けるように、私の体から何かが抜けていく。

 隣で和臣が嬉しそうに私を眺めていた。
 私を見る目は深くて優しい。
 でも今は、そこに少しだけ“甘さ”が混じっている気がした。
 いつの間にか芽生えた私の中の恋の花が、ふわっと開いていくようだった。

 和臣が少し視線を外したすきに、そっと観察する。
 目が隠れそうなほど長い前髪。
 綺麗な顎のライン。
 筋肉質な首から肩のラインに、思わずドキッとする。
 固そうな長い腕の筋肉と、分厚い胸板に心拍数が上がる。
 もうそこにはサッカー少年だった和臣はいない。
 少し見慣れない“色気”をまとった男の人だった。
 もう私は、和臣を昔のようには見られない気がする。
 だって、隣に胡坐をかいている和臣は、どう見ても素敵だから。

 頭では分かっていたつもりだった。
 でも実際に隣で和臣の空気を吸いながら、体から発せられる“何か”に圧倒されていた。
 それが“男の人”だと分かると、自然と頬が赤くなる。
 胸の奥がじんわり熱くなって、呼吸が少しだけ浅くなる。

 和臣の横顔を見ているだけで、胸の奥がじんわり熱くなる。
 恋が静かに形を持ちはじめているのを感じた。
 この距離、この空気、この時間——全部が和臣で満たされていく。
 もう、戻れないところまで来てしまったんだと気づいてしまった。
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