魔術師が最強と謳われる国で、魔力ゼロの騎士団長の妻になりました。

村井 彰

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第二章 青色の魔法

1話 すれ違い

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  彼女を初めて見かけたのは、今から二年ほど前。王都にある公爵家の屋敷で開かれた、年頃の貴族の子女達を集めての舞踏会……有り体に言えば、集団での見合いの場でのことだった。
  屋敷の広間では、色とりどりのドレスに身を包み、期待や緊張に頬を紅潮させた令嬢達が、ちらちらと周囲に視線をやっては噂話に花を咲かせている。そんな中、たったひとり冷めた表情を浮かべて、壁際にぽつりと佇んでいる女性がいた。
  目移りするほど華やかな女性達の中で、僕はなぜか、何も言わずに目を伏せる彼女から目が離せなくなっていた。
  それはきっと、彼女がとても美しかったから、というだけではなくて……
「なあ、見てみろよ。あそこの壁際にいるのは、リーズレット家のご令嬢じゃないか?」
「ああ、本当だ。彼女が社交場に顔を出すなんて珍しいな」
  離れた場所からただ彼女を見つめている僕の耳に、見知らぬ青年達の口さがないやり取りが聞こえてきた。盗み聞きなんて趣味はないのだが、そんな彼らの会話に、僕は無意識のうちに耳をそばだてていた。
  だって彼らが噂しているのは、たった今僕の心を奪い去ってしまった、あの女性の事なのだから。
「しかし、何で滅多に顔を出さないんだ? 彼女、確かもう二十歳くらいだろう? 同じ年頃のご令嬢達は、とっくに相手を決めている頃じゃないか。焦ったりしないのか?」
「そりゃあ、彼女の父親が相手を選り好みをしているからだろう。ほら、家にあまり金がないものだから、できるだけ良い家に娘を嫁がせようって魂胆なのさ。まあ自分の娘があれだけ美しく育てば、勿体ぶりたくなる気持ちも分かるけどね」
「なるほど。そういう事情なら、僕ら程度の家柄では相手にして貰えそうもないな」
  愉快そうな笑い声を背中に聞きながら、僕はたったそれだけの情報で、彼女が退屈そうにしている理由を理解した気になっていた。
  自分の人生を自分自身で選べない虚しさを、僕は嫌というほど知っていたから。だから僕は、僕自身と彼女を勝手に重ねてしまったのだと思う。
  その時不意に顔を上げた彼女と、一瞬目が合った気がして、僕は慌てて顔を背けた。不躾な視線に気づかれてしまっただろうか。
  なんとなく気まずくなった僕は、そのまま彼女から少し距離を取った。けれど、そうしている間にも、僕の中には彼女の深く澄んだ青い瞳が、強く強く焼き付いていた。
  たった一度でいい。あの瞳で僕を見つめて、ほんの少しだけでも微笑んでくれたなら。

  結局その晩に、僕と彼女が言葉を交わすことは一度も無かった。けれど、後になって思い返すのは、いつだって彼女の事ばかり。
  こんなのは馬鹿げている。彼女はきっと、僕の存在にすら気づいていないのに。それなのに、僕はそんな相手に何を期待しているのだろう。
  そうやって、必死になって斜に構えてみたところで、意味なんて無かった。
  恋というものは、とても馬鹿馬鹿しくて、そしてそれゆえに理屈が通じないものなのだと。
  僕はその時になって、初めて思い知ったのだった。


  *


  雨が降っている。窓の外を次から次に流れ落ちる雫が景色を灰色に歪ませて、蒸し暑い空気が肌に纏わりつく。そんな日々が、もう一週間近く続いていた。
  窓からぼんやりと見える庭の様子から視線を外し、アランは屋敷の奥へと歩みを進めた。そこにいるはずの彼女に会うために。
  屋敷の一階から続く、少々入り組んだ長い廊下の果てに、彼女の自室はあった。本当はもっと日当たりが良くて広い部屋がいくらでも空いているのだが、持ってきた本が日に焼けて傷むからと言って、彼女自身がそこに決めたのだ。おかげで同じ屋敷に住んでいても、彼女と顔を合わせる機会はあまりない。……もしかして、彼女は初めからそれが目的だったのではないか、などと勘繰ってしまうのは、さすがに卑屈が過ぎるだろうか。
  アランは彼女の部屋の前で足を止め、少し呼吸を整えた。それから控えめにノックをすると、すぐに「はぁい」と、くぐもった声で応答があった。
「失礼します」
  短く告げて扉を開くと、部屋の隅に設えたソファに腰掛けてこちらを見つめている彼女──ユリナと目が合った。外がどんな曇天でも、彼女の瞳はいつも晴れ空の色をしている。
  少しだけ居心地の悪さを感じて目を逸らすと、ユリナが手にしている書物の表紙が目に入った。彼女はこうして、時間がある時はいつでも本をめくっている。
  読書が好きで、控えめで、物静かで、けれど時折意外なほどの行動力を見せる。この二ヶ月ほど、ユリナと暮らしてみて分かったことだ。
「すみません、読書中に」
「いいえ。ちょうど休憩しようと思っていたところですから」
  そう言って微笑んだかと思うと、ユリナは軽く腰を浮かせて、ソファの端を空けてくれた。隣に座ってもいいのだろうか。
  少し間を空けて、ユリナの隣に腰を下ろす。すると、彼女の長い髪をまとめている髪飾りが視界に入ってきた。
「それが、先日トムが持ってきた物ですか?」
  アランが訊ねると、ユリナは自分の後頭部に手をやって頷いた。
「ええ、そうですわ。雨の中、わざわざ届けてくれて……トムにも、こんなに素敵に仕上げてくださったパウエルさんにも、改めてお礼を言わなくてはいけませんね」
  そう言って、彼女はこちらに顔を向けて目を細めた。
  今ユリナが身につけている髪飾りは、先日の盗難騒ぎの後で、パウエルに依頼して仕上げて貰った物だった。ユリナの希望通りに作られたそれは、小さな体と長い尾羽を持った小鳥の姿をしていて、その尾羽に包まれるように、あのムーンストーンが静かな光を湛えている。
「とても、貴女らしい意匠だと思います。よく似合いますよ」
  貴女らしい。自分で口にした言葉に、思わず苦笑が洩れそうになる。ほんのわずかな間一緒に暮らしただけで、自分は彼女の何を理解出来たというのだろうか。
  そんなアランの内心を知ってか知らずか、ユリナは何も言わずに微笑んでいる。ほら見たことか。目の前にいる彼女の本心すら、まるで分からないくせに。
「あー……そうだ。貴女に伝えておかなくてはいけない事があったんです」
  気まずさを誤魔化すように、半ば無理矢理話題を変える。もともと、この事を伝えるために彼女に会いに来たのだ。
  少し首を傾げたユリナに向き直って、アランは口を開く。
「その、ここ数日の雨で、オース街道沿いに土砂崩れが起きたそうなんです。私はその支援のために、暫くそちらに向かわなくてはいけないので……その間、貴女に留守をお願いしたいんです」
  マルレスタは山間やまあいにある小さな国だ。国境を囲う山々は天然の要塞となるが、同時に国内外への移動も困難にする。その中で、南の山を切り裂くようにして敷かれたオース街道は、マルレスタで最も多くの人や物が行き交う重要な移動経路だ。
  だが、古代の魔術で強引に山を削って作り出した道は、崩れるのも容易だった。いつかこうなるかも知れないと言われながらも、温暖な気候のマルレスタで滅多な事は起きまいと先送りにしてきたツケが回ってきたのだ。現代では掘削のための魔術が失われてしまい、手の打ちようが無かったという事情もあるのだが、こうなってしまった以上、そんなものは言い訳にしかならない。
  ともかく今は、起こってしまった問題に対処するため、早急に現場に向かう必要があった。長く放置しておけば流通が途絶え、国の経済にも影響が出かねない。
  ユリナも事の重大さは理解しているのだろう。真剣な表情になって、口元を手で覆いながら言う。
「それは……大変な事ですわね。アラン様はいつこちらを発たれますの?」
「明日の朝一番に」
「まあ……」
  そう呟いた彼女の瞳が、少し不安そうに揺れる。場合によっては、長期間屋敷を留守にする可能性もあるのだから、ひとり残される彼女が不安に思うのも無理のない話だろう。
「街の警備を空にする訳にもいかないので、こちらにはウォルターを残して行きます。何か手に余るような事があれば、彼を頼ってください」
「ウォルター様を?」
  その名前を聞いた瞬間、ユリナが露骨に顔を顰めた。その様子に、つい笑ってしまいそうになる。
  何があったのか知らないが、あの色男がずいぶん嫌われたものだ。
「少々口は悪いですが、彼は優秀な男ですよ。少なくとも、職務の上では誰より信用できます」
「……アラン様がそうおっしゃるのでしたら」
  渋々といった様子でユリナが頷く。アランとて、出来ることなら他の男を頼れなどと言いたくはないが、緊急時に私情を挟むべきではない。それにウォルターなら、妻と二人きりにしたところで余計な心配をする必要も……いや、どうなのだろう。あの男の性格なら、嫌がらせのためだけにくだらない事をやりかねない。
  思案げに黙り込んでしまったアランを見上げて、ユリナが不思議そうな顔をする。
「大丈夫ですか? アラン様」
「あ、ああ、いえ……十分に気をつけてくださいね、ユリナさん」
「……? それを言うべきは私の方だと思いますけれど……」
  ユリナが首を傾げる。確かに彼女の言う通りだ。少々動揺し過ぎた。
「すみません。ともかく、そういう事情ですから」
  そう言って、そそくさと席を立つ。これ以上ここに居たら、また余計な事を言ってしまいそうだ。
「アラン様」
  そのまま慌ただしく離れようとすると、その直前で、軽く袖を引っ張られた。ぎこちない動作で振り向いた途端、またあの青い瞳と、正面から目が合う。
  彼女はいつもそうだ。目を逸らしてばかりのアランとは違って、いつだってまっすぐにこちらを見据えてくる。
「アラン様……どうか、お気をつけて」
  くすぐったさと、照れ臭さと……それから、少しの罪悪感と。溢れ出しそうになる感情達を抑え込むように一瞬目を閉じて、それから彼女に微笑みかけた。笑顔を作るのは得意ではないが、それでも彼女を、少しでも安心させられるように。
「ありがとう、ユリナさん。いってきます」
  そっとユリナの手を離させて、今度こそ背を向けた。出発は明日だが、今日のうちに済ませておくべき事は山ほどある。ゆっくりしている暇なんてない。
  そうやって自分に言い訳をしながら、後ろ手に扉を閉める。いつになれば、目を逸らさずに彼女の瞳を見つめられる日が来るのだろうか。自分自身に問いかけながらも、その答えは分かりきっていた。
  こんな臆病で弱い自分を、彼女には知られたくないと思う。いいや、彼女に対してだけじゃない。アラン・クロムウェルは、誰にとっても、勇猛果敢な英雄の息子でなくてはならない。そうでなければ、父が遺した物を受け継ぐ資格など無いのだから。
  そう。だから……彼女と本心から向き合える日なんて、きっと来ない。が借り物の英雄の仮面に縋り続ける限り、ずっと──

  *

  雨が降っている。じめじめと蒸し暑い空気が重く沈んで、どうにも息苦しい。
  何度目か分からない寝返りを打って、ユリナはため息を吐き出した。
  時刻は深夜。部屋の中は真っ暗で、聞こえてくるのは自分の呼吸の音と、しとしとと降り続く雨音だけ。この雨は一体いつまで降り続けるのだろう。雨は嫌いではないけれど、あまり降りすぎるのも問題だ。アランが駆り出された土砂崩れの事もそうだし、この調子では作物にも悪い影響が出てしまう。
  結局のところ、どれだけ魔術が発達しても、自然の猛威の中では、人は無力なのだなと思う。王宮仕えの水の魔術師でも、降りしきる雨を止める事なんて出来やしないのだから。
  そんな事に思いを巡らせるほどに、眠りはどんどん遠ざかっていく。ユリナは枕元に置いた小箱の中に、手探りで手を伸ばした。その中に入っているのは、パウエルに作って貰ったあの髪飾りだ。
  箱の中から取り出した金属の小鳥を、手の中にそっと包む。暗闇に馴染んだ目には、小鳥の姿がぼんやりと確認できた。
  小鳥の背の部分に指で触れて、そのままなぞっていくと、長い尾羽に抱かれた青い宝石に辿り着く。パウエルに頼んで、この宝石は簡単に取り外せるように加工して貰った。
  その理由は、ひとつ。そうしておけば、もしもアランに恋人が出来た時、このムーンストーンだけを取り外して、その人に渡すことが出来る。そうすれば相手の人は、またパウエルに頼んで、新しい装飾品を仕立てて貰えるだろう。そしてユリナの手元にも、小鳥の姿をした髪飾りが残る。ユリナにとっては、それだけで十分な事だった。
  ムーンストーンの表面をなぞって、何度目か分からないため息を吐き出す。来るかどうかも分からない先の事ばかり心配して、ため息ばかり吐いて。自分はこんなに悲観的な人間だっただろうか。
  だけど、今日の事を思い返せば、悲観的な気持ちになるのも無理はない。
  今日のアランは……いや、今日も、と言うべきだろうか。彼は伝える事だけ伝えたら、さっさと部屋を出て行ってしまった。しかも、しばらく会えなくなるかもしれないのに、ついに寝室にも来なかった。
  女として愛されたいなんて、そんな事は初めから期待していない。けれど、このままでは妻として最低限の務めすら果たせないのではないかと、不安になる。
  良い家柄の男性に嫁いで、子供をたくさん産んで、そうして家の役に立つことが、女にとってなにより大切な事なのだと、そういうふうに教えられてきた。なのにこんな有様では、いつまで経っても、何者にもなれやしない。
  愛なんてなくていい。けれど、この家に居てもいいのだという、何か証が欲しかった。そうすれば、あの人の気持ちがどこへ行ってしまったって、私は空っぽの抜け殻を抱いて、いつまでだって彼の帰りを待ち続けられるから。

  雨が降り止む気配はない。窓を叩く雨音を聞きながら、ユリナはいつしか眠りに落ちていた。
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