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チャプター1 水地さくら
9項 さくら、決意 ~Hなし
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「『I don't know??』……『わからない』。これがワタシのデビュー曲ですか?」
歌詞カードを眺めながら仮歌をイヤホンで聴いていた水池さんが、おもむろに訊ねる。
「はい。自分の気持ちの正体がわからずに戸惑い、うまく感情を言葉に出来ない女の子の恋模様を歌にしております」
「自分の気持ちがわからない、か……。何かワタシに似てますね」
彼女の言葉に、俺は居心地悪そうに苦笑する。
水池さんは俺のそんな様子に小首をかしげながらもう1度歌詞カードを見つめ、
「あの、プロデューサーさん? 『作詞 Masaomi』ってあるんですけど、これってもしかして……?」
俺の顔をまじまじと見つめてくる。
「気づいてしまいましたか……」
「やっぱりプロデューサーさんがッ!?」
彼女は思わず目を剥いた。
「プロの作詞家に依頼してもよかったのですが、もしイメージと合わなかったら、と思うと自分で書いた方が得策と思ったんですよ」
俺は恥ずかしさをひた隠しながらそう説明する。
「そっか、プロデューサーさんの作詞かぁ……。ワタシ、精一杯歌いますね!」
彼女は満面の笑みを浮かべてそう言った。
そして彼女はその言葉どおりにレコーディングを無事に終え、曲の振り付けも完璧にマスターした。
次に行ったのはMV制作だ。
これは以前もお世話になったデジタルデザイナーの鳴瀬さんにお願いして、彼女のスタジオで収録した。
「さくらちゃん、自分を取り戻せたみたいですね?」
完成したMVに映し出される年相応の愛らしい少女の姿を見つめながら、鳴瀬さんがそうつぶやいた。
「そのようです」
俺は、楽しそうな笑顔を振り撒きながら踊る水池さんの姿に、思わず口もとが緩んでしまうのを抑えられなかった。
ダンス技術に関してはまだまだ未熟ではあるが、一生懸命前向きに進もうとする意志がそこには体現されており、見る者に元気を与えてくれる、そんな魅力にあふれていた。
「……へぇ、佐土原さんてそんな優しい顔も出来るんだ?」
不意に鳴瀬さんがもらしたその言葉に、俺は慌てて口もとを押さえる。
「俺、そんな情け無い顔してましたか?」
「情け無くはないですよ。ただ、ちょっと妬けちゃうなぁ、って……」
「え?」
刹那、鳴瀬さんの頭が俺の肩にしなだれかかる。
「あたしのことも、そんな優しい目で見てくれたらうれしいのに……」
ほんのりと頬を紅潮させ、彼女はねだるような甘い口調で言った。
「いや、その……鳴瀬さんには本当に感謝しています。今回だって急なお願いだったのに引き受けてくださって」
「ホントに恩に感じてくれてるのなら……また抱いてください。それで充分です……」
「そ、そうですね……」
俺はそれ以上何も言えず、ただ苦笑するのだった。
♢
そして『I don't know??』の歌録りが終了し、そのダウンロード販売の日にちが決定したその日、俺は事務所で水池さんと2人で打ち合わせをしていた。
「本来であればCDの発売に合わせて何らかのイベントを催すところなのですが……」
俺は腕組みをしながら話を切り出した。
「今回は地道な宣伝活動を目的として、握手会かサイン会を行おうと思うのですが、いかがでしょうか?」
「それって、ノーマルアイドルがよくやってるイベントですよね?」
「そうですね。もちろん、今回はアダルティーな催しは一切排除します」
現状では水池さんにセックスアイドル特有の性的なイベントは困難であり、それならばまずはアイドルとして活動を続けることで男性との接触に慣れてもらう方が先決だろうと判断したのだ。
「う~ん……」
しかし、予想に反して水池さんは俺の提案に難色を示しているようで、難しい顔をしてしばらく考えこんでいた。
「あの……やっぱりワタシ、セックスアイドルなのでそれに見合ったイベントをお願いできませんか?」
そして彼女の口から出た言葉はあまりにも意外なものだった。
「ですが水池さん、ここで無理をして万が一失敗するようなことがあっては、きっとこの仕事は続けられなくなりますよ?」
そう、失敗すること自体は構わない。それを糧に成長へ向けて踏み出せるのであれば。しかし、その失敗が致命的な傷となり、再起不能に陥る可能性もあるのだ。
「……前回のイベントのアーカイブ、結構ダウンロードされていると聞きました」
「え? ええ、たしかに……。おかげさまでダウンロード数は千を超えました」
前回のイベント──水着グラビア撮影会での彼女の自慰行為の様子は、有料アーカイブ動画として会社のコンテンツに公開している。
そしてその動画のダウンロード数は、新人としてはなかなか優秀な数値を叩き出していた。
まあ、自慰行為だけなので安価ではあるし、購入の主な理由はおそらく、彼女が『姫神アンジェを演じている』ことによる興味本位なのだろう。
「その購入者の中に、『ガールズフロンティアプロダクション』のアカウントがあった、とも聞きました」
「ッ!!」
知っていたのか、と俺は驚きを隠せなかった。
彼女の言うとおり、購入者のアカウントの内のひとつが、セックスアイドル業界で1番の業績を上げている最大手事務所である『ガールズフロンティアプロダクション』の公式アカウントのものだったのだ。
そしてそのガールズフロンティアプロダクションは、あの姫神アンジェが所属している会社でもある。
「もしかして、ワタシが姫神さんのコトを真似したのが伝わって、きっとそれをたしかめるために購入したんですよね?」
「まあ、たしかにその噂が伝わった可能性はありますが……」
「ワタシ、怒られちゃうんでしょうか? それとももしかして、あちらさんからすでに苦情が来ているとか!?」
彼女は思わず取り乱して立ち上がる。
「いいえ、今のところあちらからは何のアプローチもありません。そもそも個人を模倣したといっても相手を揶揄するものではなく、貴女はただ真剣に姫神アンジェになりきろうとしていただけですから、文句を言われる筋合いはありませんよ」
俺は彼女を落ち着かせるためにそう言い聞かせる。
「そう……ですか」
水池さんはそう言うと、まるで電池の切れた人形のようにストンとイスに腰を下ろした。
「でも……もしもワタシのアーカイブを見たのが姫神さん本人だったとしたら……」
「まさか……」
俺はそう言いながらも、完全に否定することは出来なかった。
「ワタシ、姫神さんに借りがあります。もちろんそれはただの思いこみだし、思い上がりかも知れない。だけど……ここでワタシが自分自身を表情でき
なければ、ワタシはただの『姫神アンジェ』のコピーで終わってしまう。そうじゃない、ってところをお客さんにも、そして姫神さんにも伝えなくちゃいけないと思うんです!」
いつになく真剣な眼差しで、彼女は俺にそう訴える。
この有無を言わせぬ迫力を帯びた瞳。それは、面接で初めて会った時に時折垣間見せたあの野獣の如き眼光だ。
「……そこまでおっしゃるのであれば、わかりました。では、前回と同じでお客様の前で自慰行為を──」
しかし、彼女は俺の言葉を遮るようにして大きくかぶりを振ると、
「本番行為をお願いします」
両断するような鋭い口調でそう告げるのだった。
「それはさすがに早急過ぎませんか!?」
たしかに最近の彼女はとても明るく、はつらつさを取り戻せている。しかし、まだその心の奥底に救っている闇と対峙するには早いと思った。
「プロデューサーさん……。ワタシ、大人しそうに見えてそれなりに経験はあるんです。だから本番行為そのものは全然怖くはありません。ただ、一歩を踏み出すためのきっかけが欲しいだけ……」
彼女はそう言ってうつむき、1度深呼吸を置いてから再び頭を上げて言った。
「プロデューサーさんは以前、ワタシがセックスアイドルを志望した理由をいつか聞かせて欲しい、っておっしゃってましたよね?」
俺は黙したままコクリとうなずく。
「それを今、お話します。ワタシが最初の一歩を踏み出すために……ぜひ聞いて欲しいんです」
憂いを帯びながらも力強さを秘めた瞳が俺を呑み込む。
「……わかりました。お聞かせください」
彼女はゆっくりうなずくと、静かに語り始めた。
歌詞カードを眺めながら仮歌をイヤホンで聴いていた水池さんが、おもむろに訊ねる。
「はい。自分の気持ちの正体がわからずに戸惑い、うまく感情を言葉に出来ない女の子の恋模様を歌にしております」
「自分の気持ちがわからない、か……。何かワタシに似てますね」
彼女の言葉に、俺は居心地悪そうに苦笑する。
水池さんは俺のそんな様子に小首をかしげながらもう1度歌詞カードを見つめ、
「あの、プロデューサーさん? 『作詞 Masaomi』ってあるんですけど、これってもしかして……?」
俺の顔をまじまじと見つめてくる。
「気づいてしまいましたか……」
「やっぱりプロデューサーさんがッ!?」
彼女は思わず目を剥いた。
「プロの作詞家に依頼してもよかったのですが、もしイメージと合わなかったら、と思うと自分で書いた方が得策と思ったんですよ」
俺は恥ずかしさをひた隠しながらそう説明する。
「そっか、プロデューサーさんの作詞かぁ……。ワタシ、精一杯歌いますね!」
彼女は満面の笑みを浮かべてそう言った。
そして彼女はその言葉どおりにレコーディングを無事に終え、曲の振り付けも完璧にマスターした。
次に行ったのはMV制作だ。
これは以前もお世話になったデジタルデザイナーの鳴瀬さんにお願いして、彼女のスタジオで収録した。
「さくらちゃん、自分を取り戻せたみたいですね?」
完成したMVに映し出される年相応の愛らしい少女の姿を見つめながら、鳴瀬さんがそうつぶやいた。
「そのようです」
俺は、楽しそうな笑顔を振り撒きながら踊る水池さんの姿に、思わず口もとが緩んでしまうのを抑えられなかった。
ダンス技術に関してはまだまだ未熟ではあるが、一生懸命前向きに進もうとする意志がそこには体現されており、見る者に元気を与えてくれる、そんな魅力にあふれていた。
「……へぇ、佐土原さんてそんな優しい顔も出来るんだ?」
不意に鳴瀬さんがもらしたその言葉に、俺は慌てて口もとを押さえる。
「俺、そんな情け無い顔してましたか?」
「情け無くはないですよ。ただ、ちょっと妬けちゃうなぁ、って……」
「え?」
刹那、鳴瀬さんの頭が俺の肩にしなだれかかる。
「あたしのことも、そんな優しい目で見てくれたらうれしいのに……」
ほんのりと頬を紅潮させ、彼女はねだるような甘い口調で言った。
「いや、その……鳴瀬さんには本当に感謝しています。今回だって急なお願いだったのに引き受けてくださって」
「ホントに恩に感じてくれてるのなら……また抱いてください。それで充分です……」
「そ、そうですね……」
俺はそれ以上何も言えず、ただ苦笑するのだった。
♢
そして『I don't know??』の歌録りが終了し、そのダウンロード販売の日にちが決定したその日、俺は事務所で水池さんと2人で打ち合わせをしていた。
「本来であればCDの発売に合わせて何らかのイベントを催すところなのですが……」
俺は腕組みをしながら話を切り出した。
「今回は地道な宣伝活動を目的として、握手会かサイン会を行おうと思うのですが、いかがでしょうか?」
「それって、ノーマルアイドルがよくやってるイベントですよね?」
「そうですね。もちろん、今回はアダルティーな催しは一切排除します」
現状では水池さんにセックスアイドル特有の性的なイベントは困難であり、それならばまずはアイドルとして活動を続けることで男性との接触に慣れてもらう方が先決だろうと判断したのだ。
「う~ん……」
しかし、予想に反して水池さんは俺の提案に難色を示しているようで、難しい顔をしてしばらく考えこんでいた。
「あの……やっぱりワタシ、セックスアイドルなのでそれに見合ったイベントをお願いできませんか?」
そして彼女の口から出た言葉はあまりにも意外なものだった。
「ですが水池さん、ここで無理をして万が一失敗するようなことがあっては、きっとこの仕事は続けられなくなりますよ?」
そう、失敗すること自体は構わない。それを糧に成長へ向けて踏み出せるのであれば。しかし、その失敗が致命的な傷となり、再起不能に陥る可能性もあるのだ。
「……前回のイベントのアーカイブ、結構ダウンロードされていると聞きました」
「え? ええ、たしかに……。おかげさまでダウンロード数は千を超えました」
前回のイベント──水着グラビア撮影会での彼女の自慰行為の様子は、有料アーカイブ動画として会社のコンテンツに公開している。
そしてその動画のダウンロード数は、新人としてはなかなか優秀な数値を叩き出していた。
まあ、自慰行為だけなので安価ではあるし、購入の主な理由はおそらく、彼女が『姫神アンジェを演じている』ことによる興味本位なのだろう。
「その購入者の中に、『ガールズフロンティアプロダクション』のアカウントがあった、とも聞きました」
「ッ!!」
知っていたのか、と俺は驚きを隠せなかった。
彼女の言うとおり、購入者のアカウントの内のひとつが、セックスアイドル業界で1番の業績を上げている最大手事務所である『ガールズフロンティアプロダクション』の公式アカウントのものだったのだ。
そしてそのガールズフロンティアプロダクションは、あの姫神アンジェが所属している会社でもある。
「もしかして、ワタシが姫神さんのコトを真似したのが伝わって、きっとそれをたしかめるために購入したんですよね?」
「まあ、たしかにその噂が伝わった可能性はありますが……」
「ワタシ、怒られちゃうんでしょうか? それとももしかして、あちらさんからすでに苦情が来ているとか!?」
彼女は思わず取り乱して立ち上がる。
「いいえ、今のところあちらからは何のアプローチもありません。そもそも個人を模倣したといっても相手を揶揄するものではなく、貴女はただ真剣に姫神アンジェになりきろうとしていただけですから、文句を言われる筋合いはありませんよ」
俺は彼女を落ち着かせるためにそう言い聞かせる。
「そう……ですか」
水池さんはそう言うと、まるで電池の切れた人形のようにストンとイスに腰を下ろした。
「でも……もしもワタシのアーカイブを見たのが姫神さん本人だったとしたら……」
「まさか……」
俺はそう言いながらも、完全に否定することは出来なかった。
「ワタシ、姫神さんに借りがあります。もちろんそれはただの思いこみだし、思い上がりかも知れない。だけど……ここでワタシが自分自身を表情でき
なければ、ワタシはただの『姫神アンジェ』のコピーで終わってしまう。そうじゃない、ってところをお客さんにも、そして姫神さんにも伝えなくちゃいけないと思うんです!」
いつになく真剣な眼差しで、彼女は俺にそう訴える。
この有無を言わせぬ迫力を帯びた瞳。それは、面接で初めて会った時に時折垣間見せたあの野獣の如き眼光だ。
「……そこまでおっしゃるのであれば、わかりました。では、前回と同じでお客様の前で自慰行為を──」
しかし、彼女は俺の言葉を遮るようにして大きくかぶりを振ると、
「本番行為をお願いします」
両断するような鋭い口調でそう告げるのだった。
「それはさすがに早急過ぎませんか!?」
たしかに最近の彼女はとても明るく、はつらつさを取り戻せている。しかし、まだその心の奥底に救っている闇と対峙するには早いと思った。
「プロデューサーさん……。ワタシ、大人しそうに見えてそれなりに経験はあるんです。だから本番行為そのものは全然怖くはありません。ただ、一歩を踏み出すためのきっかけが欲しいだけ……」
彼女はそう言ってうつむき、1度深呼吸を置いてから再び頭を上げて言った。
「プロデューサーさんは以前、ワタシがセックスアイドルを志望した理由をいつか聞かせて欲しい、っておっしゃってましたよね?」
俺は黙したままコクリとうなずく。
「それを今、お話します。ワタシが最初の一歩を踏み出すために……ぜひ聞いて欲しいんです」
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