猿蟹合戦～猿の想い

始まり始まり

とある噂話でございます。闇に忍一つの影は確かに影は人の形をしているのでござますが、その途端に大風が吹き荒れるので、誰もその陰の正体を知らないのでございました。
ーーーーーー第1章ーーーーーー
時は戦国、そこに小さな小さなお侍様がおりまして、そのお侍様は村人にたいそう親しまれており、名は猿赤丸『ましらあかまる』といい、村人にサルと呼ばれているのでありました。
『おいサル、今日も負けて来たのかい、駄目だね～それでお侍様とは思えねーや』
『うるせぇーい、負けてなんかねーや、まだ終わってねーのに相手が逃げて行ったのさ、おいら
の勝ちや勝ち』
『なーにその顔見りゃわかんのよ、またあんたが気絶させられてた、だけなんだろ』
『ちげーねー』
村人達は笑いころげでいたのでありました。
『おいらだってな、ちゃんと剣術さえ学べば、あの大将軍にだってな勝てるんだい』
『オメェー、物騒なことゆーんでねーよ、ただでさえ将軍様に目でも付けられた、この村は終わりだって言うのによ』
『そーよ、おサルちゃんが守ってくれるなら話は別よ、まーおサルちゃんが将軍様に勝つなんて夢の話だけどね～』
『あ～どいつもこいつも馬鹿にしやがって～見とけよ、いつかおいらが大将軍ぶっ倒しておめーらを見返してやんよ』
『サルが大将軍様にぶっ倒したら、まっぱで腹踊りでも、しながら村中回ってやんよ』
今日も、村はにぎやかでございました。
その夜更けのことでした、サルは酒を飲み気分揚々と夜の村を徘徊してるのでありました、
ふと背後を振り返りますと、暗闇のなかを勢い良く風が吹くのでございます、サルはその風を受け目も開けることができないほど、砂を巻上げ、落ち葉を巻上げ、大きな音を立て、ビュービューと吹き荒れるのでありました、サリはそんな中必死に薄めを開けてみると、人の様な影が自分の横を通るのでありました。
『なんじゃこれわーー！！！前が見えね～、、、おい、あんた、良く歩けるな、おい、あんたー』
その影が通り過ぎますと、途端に風を病むのでありました。
『なんだったんだ今のは、えれぇーもん見ちまったよ、これはたまげたー皆に教えてやらねーとな』
サルは興奮が収まらず朝まで寝れないのでございました。
『おい、皆、おいら見たんだよ、影だよ影！』
『影？なんだいおサルちゃんその影てのは』
『あの噂の影だよ、影だい、見たんだよ』
『またかい、おサルちゃんはいつも夢の話ばっかりだねぇ～、将軍様の次は影かい、いいかい夢は寝てみるもんなんだよ』
『おやおや、サル、影を見たのかい、また面白そうな話じゃねぇーかい聞かせておくれや』
『おいおい、やめときな、俺は昨日サルと酒を飲んでたんじゃよ、酔っ払って夢と現場がわかってねぇーのさ』
『なんだ、つまんねぇーのサル、酒はほどほどにしねぇーと痛い目あうぞぉー』
『皆して、疑いやがって、おいらは本当に見たんだい、見とけよおいらが影をとっ捕まえて、おいらの言うことが本当だって証明してやらぁー』
『はいはい、楽しみにしてまってるわー』
今日もサルは笑いものにされてるのでありました。
『くっそ～なんで皆信じちゃくれねーんだ』
すると可愛い女が目の前を通ったのでございます。
『おっ！べっぴんさん、じゃねぇーか、あれでも、見たことねぇー顔だな、、』
『おい、ねぇーちゃん』
『はい？』