中年はチートなしでもなんとかなる -異世界に来たので欲望のまま生きてみる-

ながれ

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2章 中年は村で暮らす。

第6話 土建屋カリテウリテ組って話

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作者の励みになります。
これからもご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

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私は土壁の盛り方や間取りの決め方、家の構造についてなどを
何となく素人知識で教えていった。

昼間、カリテは森に狩りに出かけて、ついでに草や葉を採取してくる。
ウリテは土遊びよろしくコツコツと土壁を積み上げていく。
ちなみに立てている場所は私の家の向かい側。
1週間もするころには、私の家より一回り大きな家が、
立派な豆腐型をしていた。

家を作る途中、
カリテが竹に似た良くしなる茎のようなケタという植物を持ってきたので、
ついでに窓枠も作ってあげた。まぁ家族3人が住むには十分な広さだろう。

カリテの家には囲炉裏は作らず、台所のみで火を扱う仕様となった。
カリテの母親ニテはリースと同い年らしいが、
もともと体力がなく、魔法は得意だが狩りは苦手らしい。
まぁどちらにしても私よりは年下の絶好ストライクゾーンの女性だ。

ウリテとカリテは自分たちの家を建てられたことで自信がついたようだ。
私の家とカリテの家を見た他の村人たちは、
今住んでいる家よりよっぽど家らしい土壁の家をすごくいいと思ってくれたらしく
カリテには次々と改築依頼が舞い込んでくるのであった。

建て替えをしたい村人がカリテに依頼する。
大体の間取りを決めてきてもらい、私が行って地面に線を引く。
10歳未満の子供たちが数人でケタを運んだり、土を運んだりして、
その線の通りに建築している。
土に枯れ草を混ぜて踏み踏みしたり、
ケタを組んだ骨組みを蔓のようなもので結んだり、
子供たちは半分遊び感覚で建築を進めていく。

そもそも、10歳未満の子供たちは村の外で狩りをすることがないため、
10歳を超えた男の子たちが村の外からケタや草などの資材を持ってくる。
私が来る前までは、ステインの家でみんなで集まって文字のお勉強などをしていた。
午後から夕方は基本遊びの時間だったようで、今では毎日が泥遊びだ。
そのうえ大人から褒められたり、食べ物を分けてもらったりしているのだから、
子供たちとしても新たな働き方を手に入れたわけだ。

キジュ村長の家を建て替える際、ケタが本当に竹のように使い勝手がいいので
2階建ての方法を教えてあげた。
鉄筋コンクリートではないがケタ筋土盛りといった感じだろうか。

村の鍛冶職人であるフェダの家を改築した際、
家の横に工房となる棟を建て、部屋の中に大きな土窯を作った。
『雨の日でも鍛冶ができるし、火も見やすくなった』と喜んでいた。

土壁自体は乾けば乾くほど一定の強度を増すが、
ひび割れができたりして建物としての強度は実はそれほど強くない。
そのため月1度か2,3か月に一度周りに土を塗り重ねさらに強度を高めた。

私の家もこっそりとケタ筋に建て替えた。
自分で少しづつやったので、周りは補修でもしているのかな程度にしか見ていなかっただろう。

カリテ・ウリテは建て替えのお礼にもらった肉や皮、
木の実や布(草木を編んだ麻布のようなもの)を、
いくらか私のところにもってきてくれるようになっていた。

おかげでここ2週間くらい私は狩りにすら出ていない。
いわゆる土建屋カリテウリテ組の会長的扱いをされるようになっていた。

「シュウさん、最近では子供たちがすごく生き生きと生活しています。」

そういって話しかけてくれたのはステイン先生であった。

すごく優しそうで物静かで本当に子供が好きなのだな~と感じる。
年齢は26歳とのことで非常に若々しい魅力的な女性である。
私も彼女から文字や言葉を教えてもらったときはすごくあたたかな気分になった。

この村に20代の男性はいない。
そのほとんどが魔物と戦って死んでしまったり、ケガから病気を発症したり、
都会を目指して村を出て行ったりと理由は様々だが、
いわゆる女性と子供、それと40歳を超えたおじいちゃんたちで構成されている村だから。
ちなみに村長をやっているキジュは18歳で街に出て35歳の時、
冒険者を引退して村に戻ってきたらしい。

ステインは生まれがこの村で、
16歳から23歳までは街に出て飲食店で働きながら学校に通っていたらしい。
24歳でこの村に戻ってきたときに、子供たちのためになればということで、
自宅で子供たちに読み書きを教えていたらしい。

最近では言葉の勉強の時間というより雑談の時間となっている。

夕方ごろ、家にカリテが来て、今日の狩りの獲物を少し分けてくれた。
基本的にはおじいちゃんかお父さんのような扱いをしてくれる。

私が少し前に狩りに行った時に見つけた石をカリテに見せてお願いをしてみた。

「カリテ。もし狩りに出たときにこれと同じ石があったら沢山拾ってきてほしい。」

「この石は森の先の山のふもとでよく見ますね。何かに使えるの?」

「あぁ。家をより強く長持ちさせることができるよ。」

私がそういうとカリテは『こんな石が?』的な不思議そうな感じで
その石をマジマジと観察するのであった。
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