中年はチートなしでもなんとかなる -異世界に来たので欲望のまま生きてみる-

ながれ

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3章 中年は街を手伝わない

第22話 基本的に魔法の使い方が間違ってるって話

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これからもご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

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翌朝、いつもより早く目が覚めてしまった私は、
ちょっと早い朝食を食べに冒険者ギルドに向かった。

しばらくして、ニテが冒険者ギルドにやってきた。

<今日は怒っていない。大丈夫。大丈夫。>

昨日のことがあり少しビビりながらニテに挨拶した。

「さて、まずは魔力の操作から始めないといけませんね。」

そういって、ギルドの裏庭でまずは木陰になりそうなところに移動し、
ニテが説明を始めた。

「シュウさんは洗礼を受けてまだ間もないので、
  はっきり言って魔力のコントロールが全くできていません。」

そうはっきり言われてから、ニテの授業を受けた。

まず、魔法を使うにあたってこの胸のアザが重要になるようだ。
この世界の人々は、生まれてすぐに洗礼を受けるため、
子供の頃には意識せずとも体内に魔力というエネルギーが
体の中にあることを感覚的に理解する。
ちょうど天啓を受ける15歳くらいの時には、
ほとんど無意識で体内で魔力循環をしているとのことだ。

私の場合、洗礼を受けて間もないので、
まずは体内で魔力を循環させる感覚をつかむことが重要だと
ニテは教えてくれた。

「じゃあ少し例外的ですが、私が魔力循環のお手伝いをしますね。」

そういってニテは立ち上げると、
私と両手をつないだ形で、向かい合った。

ニテは聖魔法の使い手なので、その手は何となく暖かい。
目を閉じて、つないだ両手に意識を持っていくと、
左手から左腕、首の少し下、鎖骨のあたりを通って、
右腕、右手を通じてニテに戻っていく生暖かい流れを感じた。

実際、魔法使いは杖などにも同じように体の一部として
魔力を循環させるそうなので、ニテ曰く
「シュウさんを『杖』だと思って私の魔力を流しますね。」
とのことであった。

30分ほど手をつないで、魔力を流し込んでもらった、
徐々に、胸、お腹、腰、足、つま先から頭のてっぺんまで、
ゆっくりと生暖かいものが巡る感覚を教えてくれた。

「じゃぁシュウさん一人でやってみてください。」

と言われて、私は立ったまま、魔力が体中をゆっくり回るイメージを
感じれるようにしていった。

30分ほど目を閉じたまま立っていた私に
ニテさんは「すごく筋がいいですね。」と言ってほほ笑んでくれた。
魔法を使うのがうまくなれば、他人の魔力の流れも見えるようになるらしく、
それをもとに相手が魔法を発動するタイミングなどもわかるようになるらしい。

次は座ったまま、魔力を循環させてみた。
そのあとは寝そべってみながら、ゆっくり歩きながら。
3時間くらい経つと、普通に歩きながらでもゆっくりと魔力を循環させる感覚が
感じられるようになっていた。

魔力をひとしきり循環できるようになったころ、
「とりあえずお昼ご飯でも食べましょうか。」
と言ってニテさんと一緒にギルドの食堂へと向かった。

お昼ご飯を食べながら、軽く談笑しながらでも
常に体に魔力が巡っていることを意識するように心がけた。
そのせいで、ニテさんとの会話に答えられない時も多々あったが、
ニテさんは笑って、「シュウさんって真面目ですね。」と言ってくれた。

お昼ご飯を食べた後、また裏庭の木陰に戻ってから、
魔法を使う時の発動手順なるものを説明してもらった。

体内をめぐる魔力を、必要なだけ胸の魔法陣に流し込むイメージである。
少しだけ、胸のアザに魔力をとどめた後、またそれを魔力循環の流れの中に戻す。
といったことを何度も繰り返す。

ニテさんが言うには、魔法を発動する手順は、
『体内の魔力を洗礼のアザに集め、必要な魔力量がたまったら、
  発動場所を決めて発動させる』
とのことだ。手をかざす必要もないし、対象物に触れる必要も特にないということだ。

魔力循環と、洗礼のアザに魔力をとどめるイメージ。

ニテさんから、『ハイ!』と言われたらアザにためた魔力を、
循環の流れ中に戻す。
そしてまた少しづつアザに魔力をためていって、『ハイ!』と言われたら流す。
ひたすらそれを繰り返す。

魔法には発動する最低限の魔力量をアザにためておく必要があり、
今、『ハイ!』と言ってくれているタイミングは、
雷魔法1発分くらいがたまる瞬間らしい。数値にして8くらい。
今まで魔法1発で20くらいMPを消費していたのは、
単純に無駄が多すぎたということらしい。
何となく今まで魔法を発動するとき、手に魔力を集めていた感じだったのだが、
手に12、アザに8くらいの割合で魔力が集められ、
何とか発動できていたようだ。

慣れてくれば、もっと少ない魔力消費で同じ効果を発揮できるようになるらしいが
まずは、体内循環と集中の練習が必要とのことで、

ニテさんは火魔法を練習するのが一番練習しやすいと言ってくれた。
私が受けた加護は雷と土だったので、火魔法が使えるの?と不思議に思い聞いてみたところ。
火魔法と水魔法はそもそも低級魔法と呼ばれるもので、雷や土よりも低位となるため、
ちゃんと練習すれば使えるようになるとのことであった。

逆に、聖魔法や闇魔法は雷や土よりも高位になるので、
天啓か加護をもらわないとなかなか使えるようにはならないということである。

ニテさんは聖魔法の天啓を受けたため、
本来なら雷や土を使えるようになる可能性があるとのことだったが、
基本的に今まで練習することもほとんどなかったし、
発動時の感覚がつかめないということで、火魔法と水魔法止まりであったらしい。
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