中年はチートなしでもなんとかなる -異世界に来たので欲望のまま生きてみる-

ながれ

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7章 中年は色々頑張ってみる

第67話 最低限のお金を稼ぐって大変って話

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お気に入り設定ありがとうございます。
誤字訂正、ご意見ご感想などもお待ちしております。
作者の励みになります。
これからもご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

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まず、チェスターから東側の森を散策する。
薬草や解毒剤の材料になる草を探しながら、
自分が倒せそうな獣を狩る。

一応槍も借りることができたので、スカンクウルフ程度であれば何とか倒せる。
矢には限りがあるので、トテ鳥などの届かない場所にいるものを狙う時だけにする。
チェスターの村に最初にたどり着いた頃、リースに甘えまくっていた。
リースとリーアに教えてもらったスカウトとしての知識や行動の際に気を付けること
の方が王都の禁書庫で見た知識より使えるとは、なんとも皮肉なものだ。

夕方より少し早いくらいの時間。
採取依頼の品物や、獣の素材などを持ちきれなくなって戻ることにした。

チェスターはダンジョンを目的にくる冒険者が多く、
採取依頼などをこなす初級の冒険者は非常に少ない。
ある意味競争相手が少ないので依頼はこなしやすい。

冒険者ギルドに戻り、依頼達成の報告と素材の代金を計算してもらっていると
リースがおりてきた。

「よう!シュウ、なんか大変みたいだな。ちょっと話そうか?」

「リースお帰り!」

少し挨拶だけをして、冒険者ギルドのギルドマスター室に向かった。

「一応リーアからは聞いたんだけどレベルが戻ったって本当か?」

「あぁ。魔法も使えなくなった。」

「ん~~~。一応冒険者ギルドで発行するギルドカードは偽造防止処置も施されているし、
表示されることにウソはないからこそ、身分証明としても利用されている。」

「そっそうだな。」

この1か月あとには王都で自分のギルドカードを改造しちゃうなんて言えない。絶対。

「とりえず何があった?」

隠していてもしょうがないので、ニテに話した内容とほぼ同じ内容をリースにも話した。
以前、素っ裸で私を保護したリースなので、話の内容を聞いて、いろいろ納得できたようだ。

「なるほどな~。どおりで、その見た目でレベルは異様に低いし、言葉すらわからない。
そんな人にあったことはなかったから不思議には思っていたけど・・・。まぁこんな辺境の地だし、
多少脛に傷のあるやつらでも私たちは受け入れるつもりだからなんも問題はないよ。」

「そっそうか。ありがとう。」

「まぁシュウの場合は、こうしてチェスターが大きくなるまでの間に一緒に生活してきて、
はっきり言って信用している。だからこそリーアもいろいろと融通したみたいだしな。」

リースからいろいろ話を聞くと、そもそも『ツケ』の制度はあるが、基本的にはギルマス判断。
その人にいくらまでツケさせるのかとか、物品の貸し出しなども、
いきなり来た見知らぬの冒険者にはいくら高ランク者でもしないらしい。

「今まで言えなくてごめんな。それで、この内容を一応キジュにも話しておこうと思う。」

リースと話した結果。キジュにも状況を話し、判断を仰ごうという結果になった。
一旦教会に寄って、ニテと合流してから、キジュの家に向かうことになった。

数刻後、キジュの家には、キジュ、リース、ニテ、セシア、カリテ、私が揃っていた。
セシアとカリテはリースがリーアに言って、キジュの家に集まってもらったらしい。

他の3人にも、リースやニテにした話と同じことを話した。
最初は、私が旅立っていなかったことにびっくりしていたようだったけど、
話をするうちに、真剣な表情で話を聞いてくれた。

「なるほど、じゃぁあの壁の作り方や道具はシュウさんが元暮らしていた場所にあったものだったんだね。」

カリテは自分が受け継いだ技術が、自分たちとは異世界の技術であることに驚愕していた。
今では、白い山でとれる石灰岩は黒い山でとれる鉄鉱石と同じくらいの価格で売買されているらしい。
建築ギルドを取り仕切るカリテとしては非常に大事な財源らしい。

セシアは異世界の道具などにはあまり興味はないらしいが、異世界のファッションには非常に興味があるらしい。
今度デザインをするときに手伝ってくれれば貸しはなしにしてくれるらしい。

みんなにいろいろと暴露したことで、一番気が楽になったのは私だったのかもしれない。
一緒に生活していたころは、生きることに必死だったし、もともと引きこもりがちな性格なので、
話す機会もなかった。

実際に私が話した内容は、みんなにとっては寝耳に水な内容だったかもしれない。
しかし、『仲間だから。』とすんなり受け入れてくれたことが何よりもうれしかった。
もう一人の私は今頃ルマンにいる。その後もほとんどチェスターには帰っていない。
こんなに信頼してくれるみんながいるのに、私は一度も帰らなかったことを少し後悔した。

「よし!シュウの状況は分かった。とりあえず、今まで通り町の発展に力を貸してくれ!
その代わり、シュウのレベル上げに私たちも協力しよう。まぁ金は貸してあげれないが、力は貸してやれる。」

といってキジュは豪快に笑っていた。

キジュやリースが時間が取れる時に、一緒にダンジョンに行ってレベリングに付き合ってくれるそうだ。
それを聞いていたニテが『無茶しちゃだめだから私もついていく!』ということで、
ダンジョンに潜る際には必ずニテ同伴ということになった。
カリテが『僕も!』といったが、キジュが『俺がいないときはお前が町を仕切れ!』ということで、
キジュの一存?でカリテは居残りとなった。

キジュの家で私のギルドカードを見ていたニテがいろいろと意見をくれた。

多分、『洗礼』を受けられなかったのはCL(知力)がもしかしたら高すぎるのではないかということ、
実はCL(知力)はいわゆる魔法攻撃力や魔法防御力に影響するらしい。
ちなみにHL(免疫力)は精神状態異常や毒などの耐性が上がるらしい。

『洗礼』はいわゆる闇魔法で相手の体に刻印を刻むのであるが、
かける方とかけられる方でCL(知力)に大きな開きがある場合には『洗礼』できない場合があるらしい、
未熟な神官が『洗礼』を行うと稀に『洗礼』を刻めないことがあるらしい。
ちょっとだけウカンデ神殿長をディスってる感じがして少し申し訳ない気持ちになった。
ウカンデ神殿長はかなり熟練の神官なので、今現状で私のステータスを見る限り、
多分私に『洗礼』を施せる人は存在しないんじゃないかと言われた。

つまり、『もう一人私がいるから』という漠然とした理由ではなく。
『魔法防御力が高すぎるから』という理由らしい。私は『なるほど』と納得がいった。

この先の行動としては、とりあえずダンジョンに戻れる最低限までは森で狩りをしながらレベルを上げる。
結果的には冒険者ギルドの初級依頼が捌けるので町にとってもその方がいい。

キジュやリースが時間が取れたら、ニテとダンジョンに潜る。
目標としてはとりあえずレベル40を目標とすることにした。
ちなみに今のニテのレベルが34らしいので、まずはニテを超えなきゃいけなくなった。

家は今までの家をそのまま使う形にしてもらい、生活費などは冒険者をやりながら稼ぐ。
カリテと共に町を発展させたり、セシアと共に商品などを改良した売り上げは、
各ギルドから報酬をいただくように取り計らってくれた。

その日はキジュの家でみんなと一緒に食事をして、それぞれの家へと帰っていった。

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翌日の午前中。私はカリテと共に町の北側の壁の外にいた。

昨日キジュと話した中で『今一番町で困っていること』を解消するためである。
それはゴミ問題。
以前、まだ村程度だったことは、火魔法で燃やしたり、道具に利用したりとそれほどゴミは出なかったが、
人が増え、道具も進化してしまい、どうしてもゴミが増え続けているということ。
『それならば』と私が一肌脱ぐことになった。
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