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第1章 初めての町(タカギ)
第18話 このスキルが超スゴイって言われた件
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『そろそろ一通り必要なMPは分かったから、実際に作成してみようか!』
ミサカさんがニヤニヤしながら、俺に魔物の素材を手渡した。
さっき触ったスライムの体液が入った小瓶だ。
『じゃあとりあえず作成してみよう!』
[スライムの素材を入手しました。魔物作成を行いますか?(消費MP 5)]
手にした途端に感じる、
「これは魔物作成できる!」という感覚。
「はい!」
俺は先ほど習った魔力操作の感覚のまま、手に乗ったスライムの体液に向かって
[魔物作成]と念じてみる。
素材を持った手の平に徐々に魔力が集まる。
そしてその魔力が魔物を形作っていく。
[ピーーーッ!]
俺の手の平の上にちょうどハンドボールくらいの大きさの粘液の塊が形作られる。
ひと鳴きするとそのスライムは俺の手の平から滑り落ち、前方2メートルほどのところに止まっている。
次の瞬間、
[ビチャァァ!]
俺の顔面目掛けて粘液が飛んできた。ちょっと息苦しいが痛くはない。
「うぐっうぐ、こんのーーーー!」
顔にへばりついた粘液を、ちょうど仮面をはがす感じで剥ぎ取ってみた。
前方に投げ捨てたそれは、俺の顔から外れて床に広がる。
で、動かなくなった。
「えっ?」
『まぁスライムは子供でも倒せる魔物だからね。
思いっきり投げつければまぁ退治できるよ。』
ミサカさんが床に広がったスライムをまた少し小瓶に取り込む。
5つほどの小瓶に取り分けたところで、俺の方にまた一つ瓶を渡した。
『これはこれで接着剤代わりに使えるんだ!さぁ次出していこう!』
ミサカさんがノリノリである。
先ほどと同じようにスライムの体液を手に取ってみると・・・
[スライムの素材を入手しました。魔物作成を行いますか?(消費MP 3)]
「あっ3になった。」
『えっ?必要なMPが少なくなったの?』
「そうみたいです。」
それから、先ほどと同じようにスライムを作成する。
また顔面目掛けて飛んできたので、右手で捕まえて床にたたきつける。
それでスライムは絶命した。
またスライムを同じように作成しようとすると消費MPは1になっていた。
同じことを10回ほど行っていたが消費MPが1より下がることはなかった。
丁度、8回目くらいの作成をしている時、
スライムの素材に触らなくても作成できるようになった。
『なんかこのスキルには熟練度的なものがあるのかもしれないね。』
ミサカさんが興味深そうに、目を輝かせている。
「なんか俺、スライム製造機になったみたいです。」
調子に乗って10体ほどのスライムをポコポコ作ってみる。
床一面には倒した奴も含めてスライムだらけになっている。
飛んでくる奴をつかんでは投げ、飛ばないやつは踏みつぶして処理する。
最後の奴なんかは手の平に出来上がったスライムをそのまま投げつけた。
俺はいつでもスライム爆弾を投げられるようになった。
小学生だったらきっと楽しい能力だろう。
ミサカさんが儀式室の入り口で腹を抱えて笑っている。
アヤメさんもなんだか子供が遊んでいるのを、
優しくかつ飽きれてみている感じになっている。
『すっップ、すごいップね。
今度からスライムが欲しいときはヤスト君を呼ぶよ。
きゃははは。』
なんだかミサカさんのキャラが崩壊している気がする。
まぁ俺的にはスライム爆弾がちょっと楽しい。
「とりあえず、スライムは自由に作成できるみたいです。
他の奴って何かありますか?」
笑いすぎてちょっと涙目のミサカさんが、木箱の中を探って何か魔物の素材を出す。
『じゃぁこれ行ってみようか!
スライムの次くらいに弱い子供でも倒せる魔物だけど、くふぅ!』
何やら綿毛のような丸い毛玉を取り出した。
[スワロウラビットの素材を入手しました。魔物作成を行いますか?(消費MP 15)]
「すわろうらびっと?」
マイコ先生の魔物学の授業で見たイラストを思い出すと
なんだかモフモフなウサギだった気がする。
一度[ 能力値確認 ]と念じてみるとMPが「60/80」と見えた。
「あっMPの総量が上がってる。」
『おおそうかい!魔力は使えば使うほど鍛えられるからね。
ただし、使い過ぎには注意だよ。MPが0になっても死にはしないが、
気を失うからね。』
やっとミサカさんが正気に戻ったみたいだ。
MPに余裕があったので、先ほどと同じように魔物作成を行ってみる。
モフモフのウサギが手の平に出現した。
「かわいい・・・」
一瞬躊躇していると手のひらから前方に逃げた。
モフモフのウサギはこちらを見るとやはり俺に向かって攻撃してきた。
「おゎ!」
飛んできたウサギを反射的によけてしまった。
さっきまではただの可愛いウサギさんだったが、攻撃してくるのなら敵だ。
ちょっとだけ残念だが退治しよう。
ウサギは向き直ってまたとびかかってきたので右フックでぶっ飛ばす!
しかし、1撃では倒せなかった。
よろよろとよろめきながらでも俺の方へ向き直ってくる。
「かわいい・・・なんかごめん。痛くしてごめんね。」
一瞬俺から近づきそうになったが、やはりとびかかってきたので反射的に叩き落とす。
それでスワロウラビットは静かに息を引き取った。
「なんだか弱いものいじめ見たいでちょっと気が引けます。
どうせ倒すにしてもなんとか1撃で倒してあげたい気がしますし・・・」
『う~~ん。』
ミサカさんにはあまり可愛いという概念が伝わっていなかったようだが、
1撃で倒したほうが効率がいいだろうという事になって、
何やら手持ちの杖みたいな武器を貸してくれた。
「メイス」というものらしいが、ミサカさんのは特別製でなかなかの攻撃力らしい。
叩いてよし、魔法使ってもよしの優れものだそうだ。
先ほど倒したスワロウラビットの尻尾から少し毛を抜き、同じく作成を行った。
次に必要なMPは10になっていた。
メイスで叩くと、軽くたたいただけでも1撃で安らかに眠らせることができた。
次は8、5、3、1と必要なMPが減っていき、10匹ほど倒したところで、
スライムと同じように素材なしでも作れるようになった。
「あっレベルも上がってる。」
見るとレベルが1つ上がって魔力総量が90になっていた。
残りMPは4くらいになっていた。少しくらくらする。
「MP的にかなり疲れました。」
『ああそうだね。ちょっと休憩しようか。』
スライムの時はかなりツボっていたミサカさんが、
俺が倒したスワロウラビットの遺体を検分している。
『ん~やはり、そうか・・・』
何かをウサギの遺体から取り出している。
丁度爪の先ほどの小さな石だった。
『ちゃんと魔石も再生されるんですね!』
アヤメさんはなんだかちょっと興奮気味にその小さな砂利を見つめている。
『うんそうだね。とりあえずヤスト君の休憩もかねて食堂に行こう!
アヤメ君ちょっとお片付け頼むよ。
終わったら今倒した素材を物資保管庫によろしく。』
『はい!』
アヤメさんの小気味よい返事を聞いた後、
俺とミサカさんは魔道部隊の部屋を出て食堂に向かった。
夕食にはまだ少し早い食堂で、ミサカさんと向かい合って席に座ると、
マリオネットが何やら飲み物を提供してくれる。
ミサカさんはそれを一口すすると、
俺の目を真っすぐ見ながら、真剣な表情で語りかけてきた。
『ヤスト君のスキルは、はっきり言って凄すぎる。
この能力が他の人に知られれば、君は一生、都から出られない可能性もある。』
「えっ?」
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