31 / 70
第1章 初めての町(タカギ)
第31話 万能秘書マリさんが結構すごい件
しおりを挟む閲覧いただきありがとうございます。
誤字訂正、ご意見ご感想などもお待ちしております。
お気に入り設定など、作者の励みになります。
これからもご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
-------------------------------------------------------------
一通りマリオネットに勉強してもらった。
俺は少し恐々しながらマリオネットに問いかけてみた。
「あの~それではタウンリングの使い方を教えてください。」
『タウンリングは各移動都市および城塞都市、王都で使用可能な道具で、
各種買い物や金銭の授受を行う際にリング同士を触れ合わせて内部に記録されている
金銭の情報をやり取りできます。
基本的には金銭を受け渡す側が移動を意識する必要があります。
複数で共有する資産などはマネークリスタルなどに内包でき、それとのやり取りも可能です。』
おぉ~~~~正直、先ほどの本に書いてあったまんまではあるが、
途中で身振り手振りがついてより説明が分かりやすい。
内容を理解しているという事だろう。
正直、この本棚にある本を全部俺が読破することは多分できないが、
マリオネットに理解してもらえば聞きたいときに聞くだけでいい。
かなり楽だ。俺、勉強しなくていいかも。
それから、『薬草大全』や『魔法の基礎知識』など、とにかく一昨日に買った本を全部、
マリオネットに勉強させた。
面白い本では、シズネさんが俺にVR風魔道具で見せてくれた、
今の世界の歴史的な本もあったのでそれも読ませておいた。
文化や風習の本はアヤメさんおすすめの本で、なぜだか、将来『結婚式』をやりたいと
アヤメさんが熱弁していたのを思い出す。
そもそも『多夫多妻』制のこの世界で、『1夫1婦』制の結婚式にどれほどの
意味があるのかがよく分からなかった。
とりあえず本を全部読み終わった後、他のマリオネットと区別するために、
「これから俺は、君をマリさんと呼びます。」と区別がつくようにしてみた。
『はい。ヤスト様、これからは私をマリとお呼びください。』
そのやり取りは実に自然で、一瞬マリさんが本当の人間のように思えた。
それから1時間くらい、色々と分からないことや、魔法の事などをマリに教えてもらった。
ちなみに魔法を教えてもらう時に一つ注意事項を言われた。
『私の活動の元となるのは魔石に込められた魔力であります。
そのため私が魔力を消費しますと、それだけ活動限界が近づいてしまいます。』
まぁそりゃそうだよな。魔法を発動すれば体内の魔力が減るわけで、
俺たちみたいに自然回復するならいいが、マリさんは自然回復しないから
魔力が無くなれば動かなくなる。まぁ当然だな。
『魔力が切れましても、知識や既に登録されている命令は消えません。
再度魔力が供給できましたら活動を行うことが可能です。』
要は携帯の電池切れみたいになっても、メモリーは残ってますよ的な感じかな。
「マリさんへの魔力はどうやって供給できるの?」
普段はミサカさんやサルサさん、魔道部隊メンバーが行っているであろう魔力供給の作業を
俺ができるようになれば、マリさんをまぁずっと動かせるようになるわけなんだなと思い質問した。
『それは簡単でございます。・・・』
その後俺はマリさんにマナヒールの魔法を教えてもらった。
なるほど、術者の魔力を分けることができるんだから確かに可能だと理解した。
『他には魔石からの供給も可能です。』
マリさんの説明では、魔石同士を触れさせると、
魔力は濃いところから薄いところに散らばるらしい。
結果的に魔力が少なくなった魔石に、魔力が多い魔石を触れさせるだけで、
魔石間を魔力が移動するようだ。
『あと一応、もう一つの方法はヤスト様のご許可をいただければ可能です。』
先ほど教えてもらったマナヒールと同じ系列のマナドレインの魔法を教えてもらった。
要は、マリさんの意志で、俺や魔石から自分で供給する方法らしい。
俺そもそも魔法の素養が「水と風」のはずなんだけど、
なぜ「聖属性」の魔法が覚えられるのだろう?
と不思議に思って聞いてみた。
『そもそも魔法とは魔力を変換して事象を起こすものです。
素養というのはその波長が近いというだけなので、
比較的容易にその事象を起こすことができます。
しかし、それを持って他の属性の波長が事象化できないわけではありません。』
「なっなるほど~。」
正直よくわからなかったが、マリさんがなんか魔法の根本的な話をしたような気がした。
ミサカさんが4属性以上使えるのは10人に1人とか言ってなかったっけ?
マリさんの教え方がうますぎるのかな?
とりあえずできる万能秘書のマリさんが何となく心強い。
「他に沢山本を読むためにはどうしたらいいだろう?」
俺がマリさんの万能さをさらに上げるためにボソッっとつぶやいた言葉に
やはりマリさんは反応する。
『王都の図書館にある、記録の水晶であれば、本の内容が記録されております。
それを遠視の水晶で見ることにより解析し、本の内容を理解することが可能です。』
「王都の図書館!!そんなことできるの?」
『はい。本来は火災や災害による本の消失対策として、
王都の図書館の本は全て記録の水晶にその内容を保管してあります。
その蔵書量は軽く10万冊を超えます。』
「じゅ、じゅうまん!!今の人口より本の数の方が多いじゃん!」
『過去の災害から守られた本もあるようです。』
「なっなるほど。」
とりあえず、魔道プロジェクターの中には遠見の水晶が入っているので、
それを使えば、今からでもマリさんは王都の図書館の本を読みあさることができるようだ。
「リビングに天井からつるされている魔道具がある。
その中に遠見の水晶が入っているから、それを使ってください。
昼食を済ませた後は、次の俺からの指示があるまで本を沢山読んでおいてください。」
『ヤスト様、了解いたしました。少々魔力を消費いたしますので、
明日の朝に一度ヤスト様からの魔力供給をいただければ可能です。』
「はい。では魔力供給が必要な時はマリから俺に言ってくれ。」
『了解いたしました。』
マリさんは書斎からリビングに向かったようだ。
いつの間にかマリさんへの命令はコマンド入力しなくても
口頭で命令できるようになっている気がする。
しかも注意事項などもさらっと教えてくれる。
かなり万能になった気がする。
一度書斎を出たマリさんが書斎に戻ってきた。
「ん?」
『ヤスト様、昼食のメニューはいかがいたしましょう?
先ほどいくつかの料理の本を拝読しましたので、
かなりのメニューを作成することができます。』
早速、王立図書館効果が出たようだ、『料理の本』か~
確かに理解できれば作れるようになるってことね。
「それじゃあ、食糧庫の中を確認して、手早くできて、
軽く食べられる昼食をお願いします。」
『了解いたしました。』
マリさんはキッチンに向かったようだ。
なんだか、マリさんの読書スピードを知ってから、
本を読む気が少し萎えた気がする。
0
あなたにおすすめの小説
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる