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変化
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俺は音無翔。大学1年生だ。ついこの間入学試験に合格し、今の大学に入った。そこそこ難しい大学で、周囲の人間にもてはやされたものだ。
しかし俺はこの大学に入れたことが別に嬉しいわけではない。
単に自分の能力に合わせて今までレールに乗ってきただけだ。何も目的意識があるわけではない。
そんな中入学し、入学式が終わった後どうでも良い新歓のビラを受け取りながら家に帰ろうとした。
すると、とあるサークルが目に入った。演劇サークルだ。
別に他のサークルと大きく違うわけではないが、俺の琴線に少し触れたのだ。
演劇というものを全く知らなかったが、このサークルの新歓に行くことにした。
そこで俺は琴線に触れた理由が分かった。
演劇サークルのメンバーが俺の渇望していたものを持っていたのだ。
それは光である。別に陽キャになりたいというわけではない。そもそも陽キャかどうかは分からないしな。そういう意味ではなく、楽しいものに全力でひたすら一直線に向かう彼らに惹かれたのだ。
勿論全員がそうというわけではない。しかし輝けるものは誰もが持っている。それは間違いなかった。
俺はその帰り道に本当に入るか考えた。このサークルに入れば求めていたものが手に入るかもしれないのだ。
しかし、俺はそこに入る資格なんてあるのか。そして入れたとして期待通りの結果は出せるのか。そもそも俺が入ったとして望む結果は出るのか。
そんな迷いがあった。
結局結論が出ないままもう一度サークルに向かった。
最初の一月は体験入部みたいなものだからまだ考える時間はあった。
俺の悩みを知らない先輩達は優しく一年生に演劇について教えてくれる。
先輩から見え隠れする光が俺には少し眩しかった。
近くにいるのにとても遠かった。
見ていると本当に近づけるのかすら分からない。
しかしそこは俺の最終目標と言っても良い場所だ。
勿論そこから多くの事が始まる位置ではあるのだが。
俺は何のために生きるのか。
そしてどうなりたいのか。
結局1ヶ月経っても結論が出ないままだった。
ズルズルと俺はこのサークルに居座っている。
演劇は当然上手くなったが本当の目的の達成度は全く進んでいない。
しかしこの環境を見ていると非常に心地よい。
心のどこかでは嫉妬や羨望が渦巻いているのに。
この気持ちに整理がつくまではここに居るのが良いのかもしれない。
整理がついても抜け出せるかどうか分からないけれども。
しかし俺はこの大学に入れたことが別に嬉しいわけではない。
単に自分の能力に合わせて今までレールに乗ってきただけだ。何も目的意識があるわけではない。
そんな中入学し、入学式が終わった後どうでも良い新歓のビラを受け取りながら家に帰ろうとした。
すると、とあるサークルが目に入った。演劇サークルだ。
別に他のサークルと大きく違うわけではないが、俺の琴線に少し触れたのだ。
演劇というものを全く知らなかったが、このサークルの新歓に行くことにした。
そこで俺は琴線に触れた理由が分かった。
演劇サークルのメンバーが俺の渇望していたものを持っていたのだ。
それは光である。別に陽キャになりたいというわけではない。そもそも陽キャかどうかは分からないしな。そういう意味ではなく、楽しいものに全力でひたすら一直線に向かう彼らに惹かれたのだ。
勿論全員がそうというわけではない。しかし輝けるものは誰もが持っている。それは間違いなかった。
俺はその帰り道に本当に入るか考えた。このサークルに入れば求めていたものが手に入るかもしれないのだ。
しかし、俺はそこに入る資格なんてあるのか。そして入れたとして期待通りの結果は出せるのか。そもそも俺が入ったとして望む結果は出るのか。
そんな迷いがあった。
結局結論が出ないままもう一度サークルに向かった。
最初の一月は体験入部みたいなものだからまだ考える時間はあった。
俺の悩みを知らない先輩達は優しく一年生に演劇について教えてくれる。
先輩から見え隠れする光が俺には少し眩しかった。
近くにいるのにとても遠かった。
見ていると本当に近づけるのかすら分からない。
しかしそこは俺の最終目標と言っても良い場所だ。
勿論そこから多くの事が始まる位置ではあるのだが。
俺は何のために生きるのか。
そしてどうなりたいのか。
結局1ヶ月経っても結論が出ないままだった。
ズルズルと俺はこのサークルに居座っている。
演劇は当然上手くなったが本当の目的の達成度は全く進んでいない。
しかしこの環境を見ていると非常に心地よい。
心のどこかでは嫉妬や羨望が渦巻いているのに。
この気持ちに整理がつくまではここに居るのが良いのかもしれない。
整理がついても抜け出せるかどうか分からないけれども。
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