洗濯物の逆襲

服くん

　よく分からない液体と共に投げ入れられる。そして扉を閉められ真っ暗になる。そして大量に水を投入され周りの者と共に回転する。

　そう。俺は洗濯機に投入されたのだ。俺にとって地獄の瞬間である。

　水浸しになった状態#単語単語で身を引っ張られる。俺の体が少しずつ崩壊していく感覚のする地獄の数十分間だ。

　何故俺はこんな目に合わなければならないのだ。

　それもこれも人間のせいなのだ。この私を着ている男だ。

　俺は絶対にこの男の支配から脱却する。

　まずはこいつには俺の服を手放してもらう必要がある。

　洗濯から二日後、俺の出番が来たようだ。

　全力で静電気を起こす。バチっという音と共にこの男にダメージを与えることに成功したようだ。痛みに思わずのけぞっていた。

　しかし構わず着られてしまった。

　これでは足りなかったようだ。

　着終わったことを見計らって再度静電気！！！！

　のけぞった所に追い打ちで静電気！！！！

　格闘すること5分。

　こいつに俺を脱がせることに成功した。

　よし！成功した！

　男は他の服を着て外出していった。

　これでしばらくは洗濯されることは無い。安全な日々が過ごせる。

　俺は久々にのびのびとした一日を過ごすことが出来た。

　とはいっても俺は地面に投げ捨てられたままだから万全とは言い難いのだが。

　まあ洗濯された時のダメージに比べれば極楽も同然だ。




　翌日も俺は静電気で抵抗した。

　俺はついに着られることなくクローゼットに戻された。

　これで俺はお役御免だろう。

　俺はついに選択の恐怖から解放されたぞ！！！！！



　そして一週間後


　俺は何故か袋の中にいた。そして何かよく分からないものによって押しつぶされた。

　どういうことなんだ！？！？！？

　俺は宙を舞った。そして地面に落ちた。

　あついあついあついあついあつい！！！！

　何なんだこれは！！！あつい！

　もしかして燃えているのか！？

　やめろ！死にたくない！

　そんなはずじゃなかったのに！！！！！！