魔王様はとても弱いです

僧侶A

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最弱なので助けてください

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 世界最強の種族である魔族は世界征服を目指していた。その第一号として人間を支配しようとしていた。

 しかし人間の中から勇者が生まれた。

 それでも勇者に負けず互角な戦闘を続けていた魔王軍四天王は埒が明かないと判断し魔王に委ねることとなった。

 そんな報告がたった今されたところである。

 「報告ご苦労。下がって良いぞ」

 伝令は魔王の間を去っていった。

 「どうするどうするどうするどうする側近よ」

 「四天王が苦戦するような敵に私たちが勝てるわけないじゃないですか。瞬殺ですよ瞬殺。どうしようもありません」
 
 「わかっているけれど四天王含め魔王軍は我々が強いと思っているから逃げられないよなあ」

 「そうですねえ。ほんとどうしてこういうことになったんでしょうか」

 「事故で魔王が倒れちゃって私が魔王にさせられてしまったのが大問題だ」

 「これまでは魔族が馬鹿だったから騙し通せたんですけどね」

 「その節はほんとに助かっている。同じ境遇の人間がいてくれてよかった」

 「そんなことよりも勇者ですよ。もう近くまで来ているっぽいです」

 「逃げよう。戦ったら生還なんてできない」

 「ですがどこに」

 「人間の所へ行こう。都合のいいことに私たちは特に人間に酷似している」

 「それがいいかもしれませんね」

 「後ろにいざという時のために作っておいた抜け道がある。ここを使うぞ」

 「分かりました」

 二人は抜け道から魔王城の外へ脱出した。

 「無事に逃げられましたね魔王様」

 「そうだな」

 「にしても不自然なほどに静かですね」

 「確かに」

 「しかも歓声が上がっています」

 「何があったのだろうか」

 気になった二人は再び魔王城に戻った。

 「魔王様流石です!直接手を出さなくとも勇者を屠れるなんて!」

 「私たちでは互角の戦いを繰り広げるのが精一杯だったのに」

 「どういうことでしょうか?」

 側近が小声で魔王に話しかける。

 「何かわからんが合わせるしかないだろう」

 「我は世界最強の種族の王、魔王だぞ。勇者討伐など造作もない」

 「「魔王様万歳!!!!!!!」」







先代魔王が勇者の対策として人間のみに作動する罠を大量に仕掛けてあったのはまた別のお話。
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