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用語辞典(順次追記)

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○冒険者
 広義に「冒険する人」を指す。
 本作ではもっぱら「教会協会に認められ、魔物の討伐・ならず者の逮捕・ダンジョンの攻略を主な生業としつつ、公共の利益を創出する役割を担う人」のこと。
 つまり働いている人は大抵冒険者。


○冒険者ギルド
 冒険者のあつまり。相互扶助組織。
 気の合うもので集まったり、仕事の効率化のため集ったり。現代で言う会社や組合だが、「ギルドハウス」という職場兼『家』を持つ場合が殆どのため、横のつながりはそれらよりも深い。
 協会に届出し公に活動が認可されたギルドを「公認」、それ以外は「非公認」と分類される。


○教会
 聖イルミネア教の宗教的建造物、もしくは聖イルミネア教という宗教団体全体を指す。
 古い時代の布教活動によって世界各地に散見される。


○聖イルミネア教
 唯一神(名はなく、神としか言い表されない)が物事の一切を決定するという、因果論を前提とした宗教。イルミネアは開祖の名。
 良いことも悪いことも神がその人に与えたものであり、すべてを受け入れなければならないという考え(容姿や性別、個性といわれるものやハンディキャップ等も神から与えられた尊いものである)が人々の根底にはあるため、イルミネアを信仰する者の中では差別や偏見は基本的に存在しない。


○教会協会
 聖イルミネア教会が発足させた、冒険者管理事務局。冒険者たちのあらゆる活動の母体となっている。
 冒険者の認定、育成、保護。彼らへの仕事の斡旋。これらによる公共の利益の創出。災害時の救助・避難の誘導、冒険者への指示などなどが役割。
 冒険者は協会の指示や勧告に従わない場合罰金を課せられる。


◯レベル
 魔物の討伐数、ダンジョンの攻略貢献度合い、依頼の達成数などなどに比例して上がっていく数値。言わば、教会協会が冒険者の功績を数値で示した値。
 冒険者の「活躍度」を可視化するために発行され、解決人数、依頼受諾から解決までの期間などから総合的に点数が加算され、点数が一定以上貯まるとレベルが上がる。


○冒険者ギルド間における連携協定
 通称ギルド間協定。相互扶助団体であるギルドが更に「互いを助け合う」ことを目的に発行される、拘束力を持った決まり事。
 公認ギルド同士はもちろん、当事者の一方、あるいは両方が構成員3名以上の非公認ギルドであっても成立する。
 大規模な依頼の共同での対処、財政面での融通の効かせ合いが主な内容。依頼斡旋円滑化と小規模ギルドの運営促進のために協会が用意した救済措置的なもの。

○方針書
 ギルドの定款。
 採用や勧誘の方針、所属する冒険者に求める能力や業務、事業内容が事細かに記載される。公認ギルドとなるためにはこの方針書を協会へと提出することがスタートラインとなる。

○冒険者試験
 冒険者として認められるための試験。筆記と実技の二科目で行われる。受けられる年齢には上限も下限もなく、実力さえ伴えば何歳でも挑戦し、冒険者となることが可能。
 筆記試験では一般常識や冒険者として知っておくべき法務関連、要救助者への対応や魔物への対処法などを選択肢方式で解答していく。
 実技試験はダンジョンへの挑戦。「チェックポイントへ向かい、試験官に顔と名前を確認してもらい、帰還する」ことだけが条件であり、それ以外に細則はない。道中も試験官に監視され採点され、死にかけた場合のみ手助けしてくれる。
 得点の比重は筆記と実技で3:7。合格ラインは7割。
 ……つまり筆記試験がボロボロでも実技さえ完璧にこなせば冒険者になれる。かなりザルな試験である。
 

◯ドラゴン
 自然現象や物理法則、そしてそれらを無視した奇跡といった「現象」「法則」「事象」が形を持ち生物となったもの。
 有史以前から存在し、人や、その元となった存在と共存してきたとされる。

◯魔法
 この世の「現象」「法則」「事象」のこと。空気中に存在するとされる不可視の存在「精霊」から力を受け取ることで、それらが引き起こされるという。
 ドラゴンが人類に使い方を教え、数百年ほどの期間、人類は魔法を用いて発展してきた。現代では人が用いるもののほうがもっぱら魔法と呼ばれ、魔法を用いる人のことは「魔法使い」と呼ばれる。

◯呪い
 生物に対し悪意をもって組み込まれる魔法。かけられたものは一方的な不利益を被る。
 範囲は広く曖昧で、効果・特性も種々様々。現在のところは「継続的に効果を及ぼす、かけられた側に一方的な不利益が発生する魔法」という協会が示した定義が一般に用いられる。

◯魔法使い
 ドラゴンから魔法の使い方を教わった「清く正しく賢い者」と、その弟子たち。

◯魔法使いの弟子
 国際的な取り決めにより、現在魔法使いは(治癒術師を除き)弟子をひとりしか取ることができない。

◯反魔法思想
 魔法が大量殺戮の手段として用いられた2度の大戦の後に生まれた、ひとつの考え方。
 植物や動物や魔物のように、人類は多種多様な進化が可能であるが、魔法はあまりにも便利で、今は魔法に頼りすぎているため、新たな進化を促すために魔法を捨て去るべきだという思想。
 提唱者のピグマリオン・ドルズブラッドは竜殺しでもあり、ドラゴンを殺したのは「魔法などなくとも人はここまで強くなれる」証明だったとされている。 
 反魔法思想は戦乱によって傷ついた多くの人々に影響を及ぼすこととなり、現在も支持する者は少なくない。
 また、反魔法思想の支持者たちの活動により、戦後は多くの魔法使いが殺害され、数を減らすこととなった。わずかに残った魔法使いたちは自分たちが用いる力の超常さを理解し、「魔法使いは一人の弟子にのみ、その魔法を伝える」こととして数の上での拡大を防ぎ、現在に至る。

◯魔物
 生物の分類のひとつ。既存生物の進化体や、どんな目・科・属・種にも分類できないものなどのうち、「人間に対して敵対的なもの」あるいは「社会に対して著しい被害をもたらすもの」が魔物と呼ばれる。
 スライムなどは直近までただの生物の分類だったが、とある森がスライムの餌場となり消失した事件から魔物へと格上げになっている。

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