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7等星・試験開始
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次の日
俺っちは爺ちゃんたちに体に気を付けろよと笑顔で言い抱き締める。
婆ちゃんは無事に戻ってきておくれと言って抱き締め返してくれた。
「勝っても負けても、生きて帰ってこい」
「!勿論、行ってきます」
俺っちは振り返らずに家を出た、涙を手で拭い、走って学校に向かった。
その頃、英理空はパンを咥えて出ようとした。
侍女がいつも通りいってらっしゃいませと言う。
「んっ、行ってくる!」
笑顔で返して家を出た、侍女がどうかご無事でと呟いた。
英理空は走って学校に向かった。
一方その頃、オリオンは昨日来た墓の前に立つ。
「...行ってきます」
背を向けて歩き出した時、風が勢い良く吹く。
オリオンは目を瞑るとすぐに止んだ。
さっきまでなかった風は、まるで返事を返すように。
「ッッ!」
ありがとう、頑張るよと言い再び歩き出した。
墓の前に誰かが笑顔で見送っていたことには気付かなかった。
_______
星河一天学園
1-a
一番乗り教室に入った俺っち、最初は落ち着かずソワソワしていた。
その後に英理空、オリオンが順番に入って、最後にホメロス先生がコケて入って来た。
「ホメロス先生、大丈夫っすか?」
「あはははっ、ごめんよ」
緊張しちゃってと言う先生、それ俺っちたちの台詞とツッコむ。
オリオンは先生の手を取り、起き上がらせる。
「ありがとう、そう言えば皆はまだ着替えていないんだね」
「着替え?」
あっちに用意してあるみたいだから着替えてきてと言われ、隣の空き教室で着替えた。
オリオンはもう1つ隣の教室で着替えに行った。
全員戻ってくると、私服のような恰好で戻って来た。
「なんだこれ」
「おおっ、かっこいいぞ!」
「...」
「みんな、すっごい似合ってるよ!!」
それじゃあ闘技場に行こうか!と言ってドアにぶつかる先生。
ドジすぎにもほどがあるだろうと思いつつ、助ける俺っちだった。
闘技場に向かっている途中、すっげぇ緊張してきた。
中に入れば大勢の出場者が集まっていた。
「俺っちたち、神に勝てるのかよ」
「どうだろうな!」
「神の能力が無くなれば勝てるんじゃないのか?」
オリオン、お前天才じゃねと言った。
でもそれだとなんかセコイ気がすると言う英理空。
「そりゃあな、でも神が参加した時点でセコイだろ」
「確かに!」
「おっ、オリオンたちじゃねぇか」
後ろから声を掛けてきたのはアキレウス。
オリオンの服を見て驚く。
「お前、その恰好」
「なんだ?」
「いや、なんでもねぇ」
それで何の用だ?と聞けば、アキレウスが噂で聞いたんだが
ここが最初の難関らしいぞと教えられた。
「そうか、ありがとう」
「ああ、それとオリオン」
「なんだ?」
アキレウスは似合ってるぞと照れながら言えば、お前もなと返される。
頬を少し赤くさせて、さんきゅと返す。
「となると嫌な予感がするな...」
「どうした、何か分かったのか」
「いや、気のせいだといいんだが」
そう言っていると、雲に乗ったゼウスが現れた。
しかも、闘技場の席には各国の神々が座っていた。
「やっほーっ!ギリシャ代表の神様ゼウスだよ!」
今日は待ちにまったオリンピアだよ!とテンションの高いゼウス。
参加者はゼウスの登場で静かになった。
「今回、参加する神たちには能力を半分にしての参加になるよ」
これで平等に勝負できるよというゼウス。
参加している神は反対する声をあげなかった。
「第1の難関を発表する...え~っと、紙どこにやったけ?」
その言葉を聞いて参加者が無くすなよ!とツッコむ。
オリオンはまたかと溜息をついていた、するとごめんごめんと呑気に謝った瞬間の一言。
「だってもう始まってるんだもん」
その言葉に驚いたと同時に、体が浮いた。
いや、正確に言えばこれは_____落ちてる。
「うわあああああっっ!?」
地面が崩れたのか、突然のことで頭が回らねぇ!
オリオンに腕を掴まれ引き寄せられ、俺の目をみて言った。
「落ち着け、お前は能力で飛べるだろ」
そうだ、落ち着け俺、ここで焦ると死ぬかもしれない。
能力を使わねぇとって思ったら隣でヤバい速さで落ちてく英理空が見えた。
「嘘だろ!!」
「羽白、英理空を先に助けろ」
「分かった」
俺っちは能力を使い、英理空の元に向かい足で英理空を掴む。
英理空をみれば目を回していた、しかも俺っちより重いから段々と下にゆっくり落ちて行く。
オリオンの方を見ると、壁を交互に蹴って降りてきた。
「英理空は無事か?」
「目を回してるけどなんとか無事だ」
「とにかく、下に降りるぞ」
オリオンが再び降りようと壁を蹴ろうとしたとき、壁に矢が刺さる。
そして次々と矢が飛んでくる、オリオンは壁を蹴り避ける。
「なんで矢が...」
「ハッ、ここでお前等を一掃すんだよ!」
上を見れば、昨日俺っちを見下してきたあのアホ面野郎とその女たちだった。
しかもその1人が弓矢を持っていた、恐らく彼奴が矢を射ってる。
「てめぇ卑怯だぞ!」
「ハッ、足引っ張ってる貧乏人が何言ってんだ」
女が俺っちに矢を向け、こっちに飛ばしてきやがった。
すると俺っちの背中を押す人物、そのせいでさっきよりも早く下に落ちる。
押した奴を見ようしたら、オリオンが勢いよく落ちて行った。
オリオンは壁に矢を刺し、落ちることはなかったが足から出血していた。
さっき俺っちたちを庇って怪我したんだと気付き、オリオンの元まで降りて行く。
「大丈夫か!?」
「平気だ、彼奴等は私が何とかするから先に行け」
「無茶すんじゃねぇぞ!」
すぐに戻ると言い、急いで下へ降りる。
オリオンはあのアホ面野郎たちを倒しに行った。
「ここで死にたいようだな!」
「生憎、貴様らみたいな奴を相手にするのは面倒だが」
仲間を危険に晒すお前とは違うと言い、男を殴ろうとした時。
横から棘の付いた鉄球がオリオンに当たり、壁に叩きつけられる。
「っっ」
「久しぶりだな、オリオン」
「アトラスか」
鎖のついた鉄球を自分の所に戻す男、オリオンは壁から抜けてアトラス目掛けて殴りかかる。
アトラスはそれを鉄球で防いだ、一度戻り壁に足をつけ、再び向かおうとした時。
「おいおい、多勢に無勢なんていい度胸だな」
「アキレウス!貴様、そいつの味方をするのか!」
「イアソン、わりぃけど、お前等みたいな奴等の味方なんかしたくねぇ」
助太刀するぜ、オリオンと言うアキレウス。
ああ、助かるといい壁を蹴りアトラスを下に叩き落とす。
アキレウスは槍を使ってイアソンを貫こうとするが、女たちが邪魔をする。
「チッ」
「そんな攻撃、俺には届くまい!」
「私には届く」
イアソンの手に矢が刺さり、壁にぶら下がる。
痛みで悲鳴をあげるイアソン、女たちが気付くも一瞬で手に矢が刺さり壁に。
「くそっ、あのアマ!」
「私に弓矢を使ったこと、その痛みで後悔しろ」
オリオンはそう言って降りて行ったが、途中で蹴る力が無くなり落ちていく。
アキレウスがオリオンを抱えて壁に槍を刺す。
「...すまない」
「いいってことよ」
「まさか、お前に2度も助けられるとは」
「そんなこと気にすんな、それと俺たち意外といいコンビじゃね?」
調子に乗るなと言うオリオン、すると下から羽の音が聞こえる。
下を見れば、烏野が来た。
「羽白、英理空は?」
「彼奴の事は平気だから、自分の事を心配しろ」
そう言ってオリオンを片足で掴み、もう片方をアキレウスに出す。
早く掴め、この先1人で降りると時間かかるぞと言う。
助かると言い、その足を掴み、下へ降りて行く。
第1試練・闘技場崩壊
俺っちは爺ちゃんたちに体に気を付けろよと笑顔で言い抱き締める。
婆ちゃんは無事に戻ってきておくれと言って抱き締め返してくれた。
「勝っても負けても、生きて帰ってこい」
「!勿論、行ってきます」
俺っちは振り返らずに家を出た、涙を手で拭い、走って学校に向かった。
その頃、英理空はパンを咥えて出ようとした。
侍女がいつも通りいってらっしゃいませと言う。
「んっ、行ってくる!」
笑顔で返して家を出た、侍女がどうかご無事でと呟いた。
英理空は走って学校に向かった。
一方その頃、オリオンは昨日来た墓の前に立つ。
「...行ってきます」
背を向けて歩き出した時、風が勢い良く吹く。
オリオンは目を瞑るとすぐに止んだ。
さっきまでなかった風は、まるで返事を返すように。
「ッッ!」
ありがとう、頑張るよと言い再び歩き出した。
墓の前に誰かが笑顔で見送っていたことには気付かなかった。
_______
星河一天学園
1-a
一番乗り教室に入った俺っち、最初は落ち着かずソワソワしていた。
その後に英理空、オリオンが順番に入って、最後にホメロス先生がコケて入って来た。
「ホメロス先生、大丈夫っすか?」
「あはははっ、ごめんよ」
緊張しちゃってと言う先生、それ俺っちたちの台詞とツッコむ。
オリオンは先生の手を取り、起き上がらせる。
「ありがとう、そう言えば皆はまだ着替えていないんだね」
「着替え?」
あっちに用意してあるみたいだから着替えてきてと言われ、隣の空き教室で着替えた。
オリオンはもう1つ隣の教室で着替えに行った。
全員戻ってくると、私服のような恰好で戻って来た。
「なんだこれ」
「おおっ、かっこいいぞ!」
「...」
「みんな、すっごい似合ってるよ!!」
それじゃあ闘技場に行こうか!と言ってドアにぶつかる先生。
ドジすぎにもほどがあるだろうと思いつつ、助ける俺っちだった。
闘技場に向かっている途中、すっげぇ緊張してきた。
中に入れば大勢の出場者が集まっていた。
「俺っちたち、神に勝てるのかよ」
「どうだろうな!」
「神の能力が無くなれば勝てるんじゃないのか?」
オリオン、お前天才じゃねと言った。
でもそれだとなんかセコイ気がすると言う英理空。
「そりゃあな、でも神が参加した時点でセコイだろ」
「確かに!」
「おっ、オリオンたちじゃねぇか」
後ろから声を掛けてきたのはアキレウス。
オリオンの服を見て驚く。
「お前、その恰好」
「なんだ?」
「いや、なんでもねぇ」
それで何の用だ?と聞けば、アキレウスが噂で聞いたんだが
ここが最初の難関らしいぞと教えられた。
「そうか、ありがとう」
「ああ、それとオリオン」
「なんだ?」
アキレウスは似合ってるぞと照れながら言えば、お前もなと返される。
頬を少し赤くさせて、さんきゅと返す。
「となると嫌な予感がするな...」
「どうした、何か分かったのか」
「いや、気のせいだといいんだが」
そう言っていると、雲に乗ったゼウスが現れた。
しかも、闘技場の席には各国の神々が座っていた。
「やっほーっ!ギリシャ代表の神様ゼウスだよ!」
今日は待ちにまったオリンピアだよ!とテンションの高いゼウス。
参加者はゼウスの登場で静かになった。
「今回、参加する神たちには能力を半分にしての参加になるよ」
これで平等に勝負できるよというゼウス。
参加している神は反対する声をあげなかった。
「第1の難関を発表する...え~っと、紙どこにやったけ?」
その言葉を聞いて参加者が無くすなよ!とツッコむ。
オリオンはまたかと溜息をついていた、するとごめんごめんと呑気に謝った瞬間の一言。
「だってもう始まってるんだもん」
その言葉に驚いたと同時に、体が浮いた。
いや、正確に言えばこれは_____落ちてる。
「うわあああああっっ!?」
地面が崩れたのか、突然のことで頭が回らねぇ!
オリオンに腕を掴まれ引き寄せられ、俺の目をみて言った。
「落ち着け、お前は能力で飛べるだろ」
そうだ、落ち着け俺、ここで焦ると死ぬかもしれない。
能力を使わねぇとって思ったら隣でヤバい速さで落ちてく英理空が見えた。
「嘘だろ!!」
「羽白、英理空を先に助けろ」
「分かった」
俺っちは能力を使い、英理空の元に向かい足で英理空を掴む。
英理空をみれば目を回していた、しかも俺っちより重いから段々と下にゆっくり落ちて行く。
オリオンの方を見ると、壁を交互に蹴って降りてきた。
「英理空は無事か?」
「目を回してるけどなんとか無事だ」
「とにかく、下に降りるぞ」
オリオンが再び降りようと壁を蹴ろうとしたとき、壁に矢が刺さる。
そして次々と矢が飛んでくる、オリオンは壁を蹴り避ける。
「なんで矢が...」
「ハッ、ここでお前等を一掃すんだよ!」
上を見れば、昨日俺っちを見下してきたあのアホ面野郎とその女たちだった。
しかもその1人が弓矢を持っていた、恐らく彼奴が矢を射ってる。
「てめぇ卑怯だぞ!」
「ハッ、足引っ張ってる貧乏人が何言ってんだ」
女が俺っちに矢を向け、こっちに飛ばしてきやがった。
すると俺っちの背中を押す人物、そのせいでさっきよりも早く下に落ちる。
押した奴を見ようしたら、オリオンが勢いよく落ちて行った。
オリオンは壁に矢を刺し、落ちることはなかったが足から出血していた。
さっき俺っちたちを庇って怪我したんだと気付き、オリオンの元まで降りて行く。
「大丈夫か!?」
「平気だ、彼奴等は私が何とかするから先に行け」
「無茶すんじゃねぇぞ!」
すぐに戻ると言い、急いで下へ降りる。
オリオンはあのアホ面野郎たちを倒しに行った。
「ここで死にたいようだな!」
「生憎、貴様らみたいな奴を相手にするのは面倒だが」
仲間を危険に晒すお前とは違うと言い、男を殴ろうとした時。
横から棘の付いた鉄球がオリオンに当たり、壁に叩きつけられる。
「っっ」
「久しぶりだな、オリオン」
「アトラスか」
鎖のついた鉄球を自分の所に戻す男、オリオンは壁から抜けてアトラス目掛けて殴りかかる。
アトラスはそれを鉄球で防いだ、一度戻り壁に足をつけ、再び向かおうとした時。
「おいおい、多勢に無勢なんていい度胸だな」
「アキレウス!貴様、そいつの味方をするのか!」
「イアソン、わりぃけど、お前等みたいな奴等の味方なんかしたくねぇ」
助太刀するぜ、オリオンと言うアキレウス。
ああ、助かるといい壁を蹴りアトラスを下に叩き落とす。
アキレウスは槍を使ってイアソンを貫こうとするが、女たちが邪魔をする。
「チッ」
「そんな攻撃、俺には届くまい!」
「私には届く」
イアソンの手に矢が刺さり、壁にぶら下がる。
痛みで悲鳴をあげるイアソン、女たちが気付くも一瞬で手に矢が刺さり壁に。
「くそっ、あのアマ!」
「私に弓矢を使ったこと、その痛みで後悔しろ」
オリオンはそう言って降りて行ったが、途中で蹴る力が無くなり落ちていく。
アキレウスがオリオンを抱えて壁に槍を刺す。
「...すまない」
「いいってことよ」
「まさか、お前に2度も助けられるとは」
「そんなこと気にすんな、それと俺たち意外といいコンビじゃね?」
調子に乗るなと言うオリオン、すると下から羽の音が聞こえる。
下を見れば、烏野が来た。
「羽白、英理空は?」
「彼奴の事は平気だから、自分の事を心配しろ」
そう言ってオリオンを片足で掴み、もう片方をアキレウスに出す。
早く掴め、この先1人で降りると時間かかるぞと言う。
助かると言い、その足を掴み、下へ降りて行く。
第1試練・闘技場崩壊
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