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19等星・罠と危機
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所々にある踊り場の階段を駆け上がっている時、溶岩がどのくらいのスピードで来るかが気になった。
オリオンにそれを聞くと、気温や溶岩にもよるがと説明していると英理空が答えた。
「その時によるが斜面だと、時速100キロを超えることがあるらしい、温度は400~700度ある」
英理空の冷静な説明に驚くオリオンたち、オメーって変な時に怖いなといえば、
それ程でも!と照れる英理空、褒めてねぇよ!とツッコむ。
階段で足を押さえている参加者を横切ろうとした時、オリオンが駆け寄る。
「大丈夫か?」
「はいっ、何とか」
オリオンが行くぞと声を掛けて、参加者の腕を自分の肩に回して立ち上がる。
参加者が顔を歪めながら足を動かす、オリオンが抱えようとしたのを見て、俺っちは能力を使い、参加者の肩を掴み飛ぶ。
「相変わらずのお人好しだな」
「お前もな」
そのまま先に進むと、兎耳を生やした女の横に顔色を悪くして壁に寄りかかる女が居た。
河童野郎がその女たちに気付き、名前を呼ぶ。
「イセポ、どうしたんだ?」
「ッッ...九千坊先輩」
「海豹!」
今にも泣きそうな顔をして河太郎たちを見るイセポと呼ばれる女。
その隣の女も河童野郎の仲間らしい。
反白さんが海豹と呼ばれる女の容態を見て、大丈夫だと言った。
「海豹は脱水症状を起こしてる、急いで上に行かないと」
河童野郎がイペは?と聞くと、イペちゃんとはぐれちゃったと言う。
反白さんが先に行ったんじゃないのかと聞けば、落とし物したっていって戻って行っちゃったと泣きながら答える。
「はぁっ!?まさかまだ下にっ」
「落ち着け、俺たちが走っている時に会ったのは烏野が掴んでいる参加者だけだ」
オイラ戻って見てくると言えば、オリオンが河童野郎の前に手を出して止める。
私が見る、お前は後輩と先にゴールに行けといい下りて行った。
河童野郎が止めるが、俺っちは参加者を英理空に預けた。
「俺っちに任せろ、オメー等は先に行け!」
「だけど彼奴は!」
平気だ!と言いオリオンを追いかける羽白。
河太郎は先にイセポとルルとこいつをゴールに連れて行って、オリオンたちの所に戻るぞと言い、階段を上がった。
オリオンを見つけ、横を飛んで乗れと言った。
俺っちの背中に飛び乗り、スピードを上げて階段を下っていると
「羽白、お前は此処で待て!」
オリオンが飛び降りる、驚いてどうする気だと聞く。
いつでも飛んでいける準備をしておけ、捜して連れてくると言い階段を下りて行った。
無茶はするなよと言い、能力を解除して階段に足をつけ待った。
階段が終わり、周りに人が居ないか見渡すオリオン。
広場の手前まで行くと、熱気が喉をヒリヒリ焼けて息ができなくなるほどに。
「誰か、助けて」
壁に寄りかかって座っている女を見つけ、大丈夫かと聞いて駆け寄る。
オリオンがしゃがんだ瞬間、女は目の色が変わり、腰元にある刀に手を掛けていた。
ザシュッ ポタタッ
「...」
「避けられちゃった、折角苦しまずに殺してあげようと思ったのに」
女の攻撃を間一髪で躱したが、刀がオリオンの脇腹を掠め出血した。
棒を出して構える、女は不敵な笑みを浮かべ刀を構えた。
「貴女を殺して先輩を私のモノにするの」
「なんの事を言っているんだ」
とぼけないで!と声を荒げて刀を振り下ろす女、オリオンは棒で防ぐ。
そのまま刀を振り回す女、それを防ぎ続ける。
「さっさと死んで!」
「お前、いい加減に…ッッ!?」
凄まじい熱気を感じて、後ろを振り返ると奥から真っ赤な溶岩が迫って来ていた。
急いでこの女を連れて行かなければと思っていた時、腕を切られ血がダラダラと垂れる。
オリオンは片手で女の鳩尾を殴り、気絶させた。
「う゛っ」
「悪く思うな」
女を抱えて階段を駆け上がる
_______
「オリオンの奴、遅いな」
やっぱり見に行くかと能力を使って飛んだ瞬間、オリオンが女を抱えてこっちに来た。
羽白、先にこいつを連れて行け!と言い、俺っちは女を掴む。
オリオンは何故か来た方向を戻ろうとしていた。
「何する気だ!」
「まだやることがある、いいから行け!」
「分かった、すぐに戻るからお前も早く…」
ザシュッ ブシャッ
羽が切られ、血が出てるのに痛みが全くなく、突然のことで着地できず階段に叩きつけられた。
女を見るとまだ目が覚めていない、徐々に切られた後の激痛に襲われ、腕を押さえ声を上げた。
「ぐっ...あああああッッ!!」
「羽白ッ!?」
オリオンがこっちに来ようとした時、パァンッと何かが破裂する音がした。
それと同時にオリオンが倒れた。
「ッッ」
「オリオンっ、大丈夫か、ぐっっ」
平気だと言い、壁に手をつきながら立ち上がる。
足を見ると大量に血が出ていた、まさかさっきの音は...
「まだ立てるとは、中々しぶといな」
半神半人はと言い、声のする方を見ると、階段に立っている男。
確か彼奴は河童野郎の所に居た…
「オカマ野郎!」
「誰がオカマだっ、小鎌だ」
「お前の仕業か、ぐっ、なんでこんな事しやがる」
「九千坊の奴がその女相手に手を抜かれては困るからな」
悪いがここで死んでもらうと言い、女を抱えて風のように消えた。
オリオンは俺っちを運ぼうと腕を掴んだが、俺っちは払って背中を向ける。
「早く逃げるぞ、俺っちの背中に乗れ」
「だがお前は」
「いいから乗れ!」
腕がなくったって歩けると言い、オリオンが俺っちの背中に乗り
俺っちは立って、階段を上がった。
途中で視界が暗くなり、倒れてしまった。
「羽白っ、しっかりしろ!」
「はぁっ、はぁっ」
オリオンは俺っちの腕を持っていたタオルで止血し、着ていた上着を掛ける。
耳元ですぐに戻ると言い、俺っちを階段の踊り場に寝かせる。
「待てっ、オリ…オン」
「済まない、羽白」
これしか方法はなかったと今にも消えそうな声で言い、俺っちは意識を失った。
オリオンにそれを聞くと、気温や溶岩にもよるがと説明していると英理空が答えた。
「その時によるが斜面だと、時速100キロを超えることがあるらしい、温度は400~700度ある」
英理空の冷静な説明に驚くオリオンたち、オメーって変な時に怖いなといえば、
それ程でも!と照れる英理空、褒めてねぇよ!とツッコむ。
階段で足を押さえている参加者を横切ろうとした時、オリオンが駆け寄る。
「大丈夫か?」
「はいっ、何とか」
オリオンが行くぞと声を掛けて、参加者の腕を自分の肩に回して立ち上がる。
参加者が顔を歪めながら足を動かす、オリオンが抱えようとしたのを見て、俺っちは能力を使い、参加者の肩を掴み飛ぶ。
「相変わらずのお人好しだな」
「お前もな」
そのまま先に進むと、兎耳を生やした女の横に顔色を悪くして壁に寄りかかる女が居た。
河童野郎がその女たちに気付き、名前を呼ぶ。
「イセポ、どうしたんだ?」
「ッッ...九千坊先輩」
「海豹!」
今にも泣きそうな顔をして河太郎たちを見るイセポと呼ばれる女。
その隣の女も河童野郎の仲間らしい。
反白さんが海豹と呼ばれる女の容態を見て、大丈夫だと言った。
「海豹は脱水症状を起こしてる、急いで上に行かないと」
河童野郎がイペは?と聞くと、イペちゃんとはぐれちゃったと言う。
反白さんが先に行ったんじゃないのかと聞けば、落とし物したっていって戻って行っちゃったと泣きながら答える。
「はぁっ!?まさかまだ下にっ」
「落ち着け、俺たちが走っている時に会ったのは烏野が掴んでいる参加者だけだ」
オイラ戻って見てくると言えば、オリオンが河童野郎の前に手を出して止める。
私が見る、お前は後輩と先にゴールに行けといい下りて行った。
河童野郎が止めるが、俺っちは参加者を英理空に預けた。
「俺っちに任せろ、オメー等は先に行け!」
「だけど彼奴は!」
平気だ!と言いオリオンを追いかける羽白。
河太郎は先にイセポとルルとこいつをゴールに連れて行って、オリオンたちの所に戻るぞと言い、階段を上がった。
オリオンを見つけ、横を飛んで乗れと言った。
俺っちの背中に飛び乗り、スピードを上げて階段を下っていると
「羽白、お前は此処で待て!」
オリオンが飛び降りる、驚いてどうする気だと聞く。
いつでも飛んでいける準備をしておけ、捜して連れてくると言い階段を下りて行った。
無茶はするなよと言い、能力を解除して階段に足をつけ待った。
階段が終わり、周りに人が居ないか見渡すオリオン。
広場の手前まで行くと、熱気が喉をヒリヒリ焼けて息ができなくなるほどに。
「誰か、助けて」
壁に寄りかかって座っている女を見つけ、大丈夫かと聞いて駆け寄る。
オリオンがしゃがんだ瞬間、女は目の色が変わり、腰元にある刀に手を掛けていた。
ザシュッ ポタタッ
「...」
「避けられちゃった、折角苦しまずに殺してあげようと思ったのに」
女の攻撃を間一髪で躱したが、刀がオリオンの脇腹を掠め出血した。
棒を出して構える、女は不敵な笑みを浮かべ刀を構えた。
「貴女を殺して先輩を私のモノにするの」
「なんの事を言っているんだ」
とぼけないで!と声を荒げて刀を振り下ろす女、オリオンは棒で防ぐ。
そのまま刀を振り回す女、それを防ぎ続ける。
「さっさと死んで!」
「お前、いい加減に…ッッ!?」
凄まじい熱気を感じて、後ろを振り返ると奥から真っ赤な溶岩が迫って来ていた。
急いでこの女を連れて行かなければと思っていた時、腕を切られ血がダラダラと垂れる。
オリオンは片手で女の鳩尾を殴り、気絶させた。
「う゛っ」
「悪く思うな」
女を抱えて階段を駆け上がる
_______
「オリオンの奴、遅いな」
やっぱり見に行くかと能力を使って飛んだ瞬間、オリオンが女を抱えてこっちに来た。
羽白、先にこいつを連れて行け!と言い、俺っちは女を掴む。
オリオンは何故か来た方向を戻ろうとしていた。
「何する気だ!」
「まだやることがある、いいから行け!」
「分かった、すぐに戻るからお前も早く…」
ザシュッ ブシャッ
羽が切られ、血が出てるのに痛みが全くなく、突然のことで着地できず階段に叩きつけられた。
女を見るとまだ目が覚めていない、徐々に切られた後の激痛に襲われ、腕を押さえ声を上げた。
「ぐっ...あああああッッ!!」
「羽白ッ!?」
オリオンがこっちに来ようとした時、パァンッと何かが破裂する音がした。
それと同時にオリオンが倒れた。
「ッッ」
「オリオンっ、大丈夫か、ぐっっ」
平気だと言い、壁に手をつきながら立ち上がる。
足を見ると大量に血が出ていた、まさかさっきの音は...
「まだ立てるとは、中々しぶといな」
半神半人はと言い、声のする方を見ると、階段に立っている男。
確か彼奴は河童野郎の所に居た…
「オカマ野郎!」
「誰がオカマだっ、小鎌だ」
「お前の仕業か、ぐっ、なんでこんな事しやがる」
「九千坊の奴がその女相手に手を抜かれては困るからな」
悪いがここで死んでもらうと言い、女を抱えて風のように消えた。
オリオンは俺っちを運ぼうと腕を掴んだが、俺っちは払って背中を向ける。
「早く逃げるぞ、俺っちの背中に乗れ」
「だがお前は」
「いいから乗れ!」
腕がなくったって歩けると言い、オリオンが俺っちの背中に乗り
俺っちは立って、階段を上がった。
途中で視界が暗くなり、倒れてしまった。
「羽白っ、しっかりしろ!」
「はぁっ、はぁっ」
オリオンは俺っちの腕を持っていたタオルで止血し、着ていた上着を掛ける。
耳元ですぐに戻ると言い、俺っちを階段の踊り場に寝かせる。
「待てっ、オリ…オン」
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これしか方法はなかったと今にも消えそうな声で言い、俺っちは意識を失った。
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