32 / 33
第三十二話
しおりを挟む
そんな事件があってから二年が経った。
女性たちの間では、その話題が持ち切りになり、リディアリアにちょっかいを出してくるものどころか、近づくものさえいなくなった。そのせいなのか魔王城にきて二年も経つのに友達と呼べる存在は、鍛錬場でたまたま居合わせて仲良くなったルナというウルフの女の子しかいない。魔王城で気軽に話せる存在も、ライトニングを覗けば、二年前から一緒に鍛錬をするようになったディティラスくらいだ。
(なんだか自分の交友関係に泣けてくる……)
そう思いながらも、今日も鍛錬に励んでいた。そのせいあってか、この二年でライトニングが称賛するほど槍の腕が上達し、上級魔族として名を上げていた。
この頃にはすでにディティラスへ対する恨みは綺麗になくなっており、どちらかといえば兄のように感じていた。魔王であるディティラスに対して、この感情は失礼かもしれないが、ここ二年、ディティラスと鍛錬をしたりする仲になったせいで、上下関係があいまいになっているのかもしれない。本当は駄目なことであるとわかってはいたが、ディティラスの甘い言葉につられて今では公でない場所のみタメ口で喋っている。
初めて会ったときは、綺麗な偉い人、親を死なせた人、という印象だったのに、今ではその印象をガラリと変えた。話しやすく、親しみのある仲のいい兄のような友人だ。
そんな楽しい毎日を過ごしていたある日。
リディアリアの体調に異変が起こった。
朝、起きたときに体が重いとは思っていたのだ。最初はただの体調不良かと思っていた。けれどベッドから出ようとしたときに、それは違うのだと見せつけられてしまう。布団をめくったときに見えたのは、真っ白なシーツではなく、リディアリアの下半身を中心に赤が広がっていたからだ。
「月のモノ……」
年齢的にはいつ来てもおかしくはなかった。
本来であれば、リディアリアの母が教えてくれることだったが、母はすでに他界している。代わりにライトニングが教えくれたが、教えられてもやはり恥ずかしいものは恥ずかしい。義父といっても、異性には変わりないからだ。それでもいわないわけにはいかない。
サキュバスは他の種族と違って、月のモノがくると、体がある変化を起こす。それは魔法の使用の有無だ。月のモノが来るまでサキュバスは魔法を使うことができない。なぜならば、己の体内にある魔力を感じ取ることができないからだ。理由は未だにわからず、ただそうであるということだけがわかっている。
現に、リディアリアも初めて感じたのだ。己の内にある膨大な魔力を。
ライトニングに教えてもらったやり方で月のモノを処理し、ライトニングの元を尋ねた。しかしこの頃には、脂汗を掻きまくり、立っているのもやっとの状態。ライトニングのいる部屋に辿り着いたのも奇跡に近い。
「ライトニング……」
「ついに来ましたか。しかし。これほどとは……」
ライトニングはリディアリアの汗を布で拭うと、厳しい表情でリディアリアをみた。
「魔力量は多いと思っていましたが。これは危険ですね。鍛錬場へ移動しましょう」
ライトニングから予め聞かされていた。魔力量が少ないものは発熱ほどで済むが、魔力量が多い者は耐え難い苦痛を味わい、稀に魔力の暴走を起こすのだと。
リディアリアの場合、後者に該当するのだろう。発熱で頭は上手く働かず、体中が魔力の暴走で悲鳴を上げている。このままでは魔力がリディアリアの管理下から外れて、体外で暴走するのも時間の問題だろう。
「でも、もう動けな……い」
おぼつかない足取りで鍛錬場に辿り着けるのか、怪しいものがある。
「大丈夫です。私が責任を持って連れていきますよ。こうみえても私はリディアリアの義父なのですから」
そういうとリディアリアの体を両手で抱きかかえ、不安のない足取りで鍛錬場へと連れていってくれた。まだ二年しか付き合いのないライトニングだが、リディアリアを抱きかかえる手はどこか本当の父親に抱きかかえられた時と似ていた。
鍛錬場につくと、そっと地面へとおろされる。
「ここなら誰もいませんし、多少魔力が暴走してもなんとかなります」
「わかった。ありがとう、ライトニング。でも、もし魔力が暴走したらライトニングも巻き込んじゃう。だから、鍛錬場の外に出ていていいよ……?」
「いいえ。私にはこれくらいしかできることがありませんので。せめて義父として傍にいさせてください」
「……わかった」
月のモノがきて、どれくらいの時間が経ったのだろうか。丸一日経ったような気もするし、まだ数時間しか経っていない気もする。それくらいに体の痛みは激しく、リディアリアの意識を混濁とさせていた。
「大丈夫か?」
そんな中、ふと誰かに声をかけられた。それはライトニングのものではない。苦痛で歪む顔を上げれば、そこには心配そうな表情をしたディティラスがいた。いつものように鍛錬場へきたら、苦しむリディアリアがいて驚いたのだろう。
大丈夫なわけがない。そうは思いつつも、気が付けば無理に笑顔を作って大丈夫と口にしていた。どうしてなのか、背中をさすってくれるディティラスに、心配をかけたくはなかった。
苦痛を隠そうとするリディアリアをどう思ったのか、ディティラスは傍にいるライトニングに食って掛かっていた。
(ライトニングは悪くない。ただ私がサキュバスだから苦しんでいるだけ)
口に出して事実を伝えたいのに、痛みが増して体がいうことを聞かない。そうこうしている間に、ライトニングがディティラスへ簡潔にリディアリアのことを教えていた。月のモノのことを話されていることに恥ずかしさを覚えた。同時に話してしまったライトニングに怒りさえ覚えた。
(あれ、なんで?)
そこでふと疑問を覚える。
別に、サキュバスとしての情報だから、魔王であるディティラスが知るのは当然だし、状況を把握したいなら尚更伝えるべきだ。リディアリアもそのことは承知している。ではなぜライトニングに怒りを覚えたのだろうか。
内心疑問に思っていると、その疑問は思わぬところで答えを得た。
「リディアリア、キスをしてもいいか?」
「……はい?」
ディティラスの表情は、どこにも冗談をいっているようには見えなかった。それどころか、今まで見てきた中で、一番真剣な表情をしている。
「この痛みを和らげる方法が一つあるのを知っているだろう」
「……っ」
我慢をする以外に一つだけ方法がある。
それは、他者の体内へ口づけを通して魔力を流し込むこと、だった。
まだ好きな男性が出来たこともなければ、キスだって誰ともしたことがない。異性で親しい魔族といったら、ディティラスだけなのだから当たり前だ。
ディティラスとキスをする。想像をしたら、恥ずかしくてなんだかとても幸せな気持ちになれた。けれど同時に暗い感情が心を渦巻く。
(どうして?)
疑問を持つと同時に己の気持ちに嫌でも気づかされてしまう。
(私はディティラスが……好き、なの?)
答えがでると同時、胸の中になにかがストンと落ちていった。
「好きな、方以外とは……したくない」
だから、リディアリアはディティラスとのキスを拒否した。
ディティラスから見れば、リディアリアは歳の離れた可愛いの妹。その妹が苦しんでいるのなら、助けようと思うのが当然なのだろう。けれどリディアリアは違う。意識をしてしまったからだ。兄ではなく異性として。
「好きなやつがいるのか」
正直に頷いた。するとディティラスはその赤い瞳に怒りを宿した。まるで嫉妬をしているみたいだ。
「それは俺の知っているやつなのか」
知っているもなにも、ディティラスだ。再びコクリと頷く。
「……俺じゃ、駄目なのか? 俺は、リディアリア。お前が異性として好きだ」
思わず流れでコクリと頷きそうになった。頷きを途中でやめ、呆然とした顔でディティラスを見つめてしまう。
「それは、本当に?」
「魔王の名に誓って。だから俺の気持ちに応えてほしい」
(ディティラスが私を好き?)
先程自覚したばかりの気持ちが両想いだと知った。一瞬痛みよりも嬉しさが勝った。
「……も、好き」
「もう一度いってくれ」
「私も、ディティラスが好き」
「そうか」
だから恥ずかしさがあっても、気持ちを口にしたかった。意を決して伝えれば、ディティラスは花が綻ぶように笑った。次いで、その顔をリディアリアに近づけてきた。
リディアリアはそれに応えようと、瞼を閉じる。
初めてのキスは痛くて、甘くて、柔らかかった。
女性たちの間では、その話題が持ち切りになり、リディアリアにちょっかいを出してくるものどころか、近づくものさえいなくなった。そのせいなのか魔王城にきて二年も経つのに友達と呼べる存在は、鍛錬場でたまたま居合わせて仲良くなったルナというウルフの女の子しかいない。魔王城で気軽に話せる存在も、ライトニングを覗けば、二年前から一緒に鍛錬をするようになったディティラスくらいだ。
(なんだか自分の交友関係に泣けてくる……)
そう思いながらも、今日も鍛錬に励んでいた。そのせいあってか、この二年でライトニングが称賛するほど槍の腕が上達し、上級魔族として名を上げていた。
この頃にはすでにディティラスへ対する恨みは綺麗になくなっており、どちらかといえば兄のように感じていた。魔王であるディティラスに対して、この感情は失礼かもしれないが、ここ二年、ディティラスと鍛錬をしたりする仲になったせいで、上下関係があいまいになっているのかもしれない。本当は駄目なことであるとわかってはいたが、ディティラスの甘い言葉につられて今では公でない場所のみタメ口で喋っている。
初めて会ったときは、綺麗な偉い人、親を死なせた人、という印象だったのに、今ではその印象をガラリと変えた。話しやすく、親しみのある仲のいい兄のような友人だ。
そんな楽しい毎日を過ごしていたある日。
リディアリアの体調に異変が起こった。
朝、起きたときに体が重いとは思っていたのだ。最初はただの体調不良かと思っていた。けれどベッドから出ようとしたときに、それは違うのだと見せつけられてしまう。布団をめくったときに見えたのは、真っ白なシーツではなく、リディアリアの下半身を中心に赤が広がっていたからだ。
「月のモノ……」
年齢的にはいつ来てもおかしくはなかった。
本来であれば、リディアリアの母が教えてくれることだったが、母はすでに他界している。代わりにライトニングが教えくれたが、教えられてもやはり恥ずかしいものは恥ずかしい。義父といっても、異性には変わりないからだ。それでもいわないわけにはいかない。
サキュバスは他の種族と違って、月のモノがくると、体がある変化を起こす。それは魔法の使用の有無だ。月のモノが来るまでサキュバスは魔法を使うことができない。なぜならば、己の体内にある魔力を感じ取ることができないからだ。理由は未だにわからず、ただそうであるということだけがわかっている。
現に、リディアリアも初めて感じたのだ。己の内にある膨大な魔力を。
ライトニングに教えてもらったやり方で月のモノを処理し、ライトニングの元を尋ねた。しかしこの頃には、脂汗を掻きまくり、立っているのもやっとの状態。ライトニングのいる部屋に辿り着いたのも奇跡に近い。
「ライトニング……」
「ついに来ましたか。しかし。これほどとは……」
ライトニングはリディアリアの汗を布で拭うと、厳しい表情でリディアリアをみた。
「魔力量は多いと思っていましたが。これは危険ですね。鍛錬場へ移動しましょう」
ライトニングから予め聞かされていた。魔力量が少ないものは発熱ほどで済むが、魔力量が多い者は耐え難い苦痛を味わい、稀に魔力の暴走を起こすのだと。
リディアリアの場合、後者に該当するのだろう。発熱で頭は上手く働かず、体中が魔力の暴走で悲鳴を上げている。このままでは魔力がリディアリアの管理下から外れて、体外で暴走するのも時間の問題だろう。
「でも、もう動けな……い」
おぼつかない足取りで鍛錬場に辿り着けるのか、怪しいものがある。
「大丈夫です。私が責任を持って連れていきますよ。こうみえても私はリディアリアの義父なのですから」
そういうとリディアリアの体を両手で抱きかかえ、不安のない足取りで鍛錬場へと連れていってくれた。まだ二年しか付き合いのないライトニングだが、リディアリアを抱きかかえる手はどこか本当の父親に抱きかかえられた時と似ていた。
鍛錬場につくと、そっと地面へとおろされる。
「ここなら誰もいませんし、多少魔力が暴走してもなんとかなります」
「わかった。ありがとう、ライトニング。でも、もし魔力が暴走したらライトニングも巻き込んじゃう。だから、鍛錬場の外に出ていていいよ……?」
「いいえ。私にはこれくらいしかできることがありませんので。せめて義父として傍にいさせてください」
「……わかった」
月のモノがきて、どれくらいの時間が経ったのだろうか。丸一日経ったような気もするし、まだ数時間しか経っていない気もする。それくらいに体の痛みは激しく、リディアリアの意識を混濁とさせていた。
「大丈夫か?」
そんな中、ふと誰かに声をかけられた。それはライトニングのものではない。苦痛で歪む顔を上げれば、そこには心配そうな表情をしたディティラスがいた。いつものように鍛錬場へきたら、苦しむリディアリアがいて驚いたのだろう。
大丈夫なわけがない。そうは思いつつも、気が付けば無理に笑顔を作って大丈夫と口にしていた。どうしてなのか、背中をさすってくれるディティラスに、心配をかけたくはなかった。
苦痛を隠そうとするリディアリアをどう思ったのか、ディティラスは傍にいるライトニングに食って掛かっていた。
(ライトニングは悪くない。ただ私がサキュバスだから苦しんでいるだけ)
口に出して事実を伝えたいのに、痛みが増して体がいうことを聞かない。そうこうしている間に、ライトニングがディティラスへ簡潔にリディアリアのことを教えていた。月のモノのことを話されていることに恥ずかしさを覚えた。同時に話してしまったライトニングに怒りさえ覚えた。
(あれ、なんで?)
そこでふと疑問を覚える。
別に、サキュバスとしての情報だから、魔王であるディティラスが知るのは当然だし、状況を把握したいなら尚更伝えるべきだ。リディアリアもそのことは承知している。ではなぜライトニングに怒りを覚えたのだろうか。
内心疑問に思っていると、その疑問は思わぬところで答えを得た。
「リディアリア、キスをしてもいいか?」
「……はい?」
ディティラスの表情は、どこにも冗談をいっているようには見えなかった。それどころか、今まで見てきた中で、一番真剣な表情をしている。
「この痛みを和らげる方法が一つあるのを知っているだろう」
「……っ」
我慢をする以外に一つだけ方法がある。
それは、他者の体内へ口づけを通して魔力を流し込むこと、だった。
まだ好きな男性が出来たこともなければ、キスだって誰ともしたことがない。異性で親しい魔族といったら、ディティラスだけなのだから当たり前だ。
ディティラスとキスをする。想像をしたら、恥ずかしくてなんだかとても幸せな気持ちになれた。けれど同時に暗い感情が心を渦巻く。
(どうして?)
疑問を持つと同時に己の気持ちに嫌でも気づかされてしまう。
(私はディティラスが……好き、なの?)
答えがでると同時、胸の中になにかがストンと落ちていった。
「好きな、方以外とは……したくない」
だから、リディアリアはディティラスとのキスを拒否した。
ディティラスから見れば、リディアリアは歳の離れた可愛いの妹。その妹が苦しんでいるのなら、助けようと思うのが当然なのだろう。けれどリディアリアは違う。意識をしてしまったからだ。兄ではなく異性として。
「好きなやつがいるのか」
正直に頷いた。するとディティラスはその赤い瞳に怒りを宿した。まるで嫉妬をしているみたいだ。
「それは俺の知っているやつなのか」
知っているもなにも、ディティラスだ。再びコクリと頷く。
「……俺じゃ、駄目なのか? 俺は、リディアリア。お前が異性として好きだ」
思わず流れでコクリと頷きそうになった。頷きを途中でやめ、呆然とした顔でディティラスを見つめてしまう。
「それは、本当に?」
「魔王の名に誓って。だから俺の気持ちに応えてほしい」
(ディティラスが私を好き?)
先程自覚したばかりの気持ちが両想いだと知った。一瞬痛みよりも嬉しさが勝った。
「……も、好き」
「もう一度いってくれ」
「私も、ディティラスが好き」
「そうか」
だから恥ずかしさがあっても、気持ちを口にしたかった。意を決して伝えれば、ディティラスは花が綻ぶように笑った。次いで、その顔をリディアリアに近づけてきた。
リディアリアはそれに応えようと、瞼を閉じる。
初めてのキスは痛くて、甘くて、柔らかかった。
0
あなたにおすすめの小説
あざとさを捨てた令嬢は、若き公爵に溺愛される
古紫汐桜
恋愛
婚約者の裏切りを目撃し、命を落とした“私”が目を覚ましたのは、
見知らぬ貴族令嬢の身体の中だった。
そこは、誰かの悪意によって評判を地に落とした世界。
かつて“あざとさ”で生きていた彼女の代わりに、
私はその人生を引き受けることになる。
もう、首を揺らして媚びる生き方はしない。
そう決めた瞬間から、運命は静かに歪み始めた。
冷酷と噂される若公爵ユリエル。
彼もまた、自らの運命に抗い続けてきた男だった。
そんな彼が、私にだけ見せた執着と溺愛。
選び直した生き方の先で待っていたのは、
溺れるほどの愛だった。
あざとさを捨てた令嬢と、運命に翻弄される若公爵。
これは、“やり直し”では終わらない、致命的な恋の物語。
婚約破棄された堅物令嬢ですが、鬼の騎士団長の娘として宮廷の陰謀を暴くのに忙しいので、美貌のカストラート(実は王子)に溺愛される暇はありません
綾森れん
恋愛
「お前のような真面目くさった女はいらない。婚約は破棄させてもらう!」
婚約者だった公爵令息に冷酷に言い放たれたリラ・プリマヴェーラ。
だが、彼女の心にあったのは悲しみではなく―― 十年前の王族暗殺事件を調査したいという情熱だった。
伯爵令嬢であるリラは、鉄の掟を守る『鬼の騎士団長』の娘。
彼女には恋よりも何よりも優先すべき使命があった。それは、十年前に幼い王子が暗殺された事件の真相を暴き、父を、そして王国を陰謀から救うこと。
婚約破棄直後、彼女の前に現れたのは、天使の歌声を持つ美貌のカストラート(去勢歌手)、アルカンジェロだった。
彼が十年前の事件について密かに調べていることを、リラは知ってしまう。
真相を探るため、リラは彼を自分の音楽教師として迎え入れ、距離を縮めていく。
事件解決の協力者として彼と接するうち、リラは謎めいたアルカンジェロに危機を救われることになる。
しかし、リラは知らない。
アルカンジェロの正体が、十年前に暗殺されたはずの第三王子であることを。
そして彼にとってリラこそが、初恋の女性であることを。
彼は十年間、密かにリラを想い続けていたのだ。
王位を狙う者たちから身を隠すため、声楽の技術を駆使して、教会歌手として大聖堂で生き延びてきたアルカンジェロだったが、王家を巡る不穏な陰謀が静かに動き始めていた。
捜査に猪突猛進な堅物令嬢と、彼女を影から支え執着を見せる、カストラート歌手のふりをした王子。
宮廷の闇を切り裂く二人の恋と事件の行方は――?
※本作は、過去に投稿していた『真面目くさった女はいらないと婚約破棄された伯爵令嬢ですが、王太子様に求婚されました。実はかわいい彼の溺愛っぷりに困っています』の設定・キャラクター・構成を大幅に改稿し、新作として再構成したものです。
物語の結末やキャラクターの掘り下げを強化しておりますので、初めての方も、以前お読みいただいた方もお楽しみいただけます。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
【完結】冷徹執事は、つれない侍女を溺愛し続ける。
たまこ
恋愛
公爵の専属執事ハロルドは、美しい容姿に関わらず氷のように冷徹であり、多くの女性に思いを寄せられる。しかし、公爵の娘の侍女ソフィアだけは、ハロルドに見向きもしない。
ある日、ハロルドはソフィアの真っ直ぐすぎる内面に気付き、恋に落ちる。それからハロルドは、毎日ソフィアを口説き続けるが、ソフィアは靡いてくれないまま、五年の月日が経っていた。
※『王子妃候補をクビになった公爵令嬢は、拗らせた初恋の思い出だけで生きていく。』のスピンオフ作品ですが、こちらだけでも楽しめるようになっております。
「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」
透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。
そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。
最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。
仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕!
---
【完結】こっち向いて!少尉さん - My girl, you are my sweetest! -
文野さと@書籍化・コミカライズ
恋愛
今日もアンは広い背中を追いかける。
美しい近衛士官のレイルダー少尉。彼の視界に入りたくて、アンはいつも背伸びをするのだ。
彼はいつも自分とは違うところを見ている。
でも、それがなんだというのか。
「大好き」は誰にも止められない!
いつか自分を見てもらいたくて、今日もアンは心の中で呼びかけるのだ。
「こっち向いて! 少尉さん」
※30話くらいの予定。イメージイラストはバツ様です。掲載の許可はいただいております。
物語の最後の方に戦闘描写があります。
【完結】孤高の皇帝は冷酷なはずなのに、王妃には甘過ぎです。
朝日みらい
恋愛
異国からやってきた第3王女のアリシアは、帝国の冷徹な皇帝カイゼルの元に王妃として迎えられた。しかし、冷酷な皇帝と呼ばれるカイゼルは周囲に心を許さず、心を閉ざしていた。しかし、アリシアのひたむきさと笑顔が、次第にカイゼルの心を溶かしていき――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる