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事例2 美食家の悪食【事件篇】
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実際の立場を隠して他の署に潜り込む――なんて、倉科は大袈裟なことを言っていたが、その辺りの段取りはしっかりと組んでくれていたようだ。もっとも、その権限が倉科と安野の二人にあるとは思えないし、きっと目に見えない不思議な力が働いているのだろうと思う。そう、0.5係を後押しする強力な後ろ盾の不思議な力が――。
とにかく、実働する立場である縁が、そこまで深く考えることではないのだろう。様々なしがらみと、飛び交う思惑のなか、アンバランスな格好で0.5係は立っているのだろうから。
あれだけ駅弁を食べたというのに、ぺろりと生姜焼き定食を平らげた尾崎に、これはこれで軽い事件であると思いながらも、縁は焼き魚定食をいただいた。人間にとって食事というのもは、生きていく上で必要不可欠なものだ。ただし、人の肉を食わずとも人は生きていける。もしかすると、肉関係の定食を避けて頼んだのは、根底に食人による殺人事件があったからなのかもしれない。
「さて、行こうか――」
ここは安野が財布を出してくれ、近くにあったパーキングに停めてあった安野の車に乗り込む。そのまま向かった先は警察寮で、二人はそこに案内された。男女で棟が分かれているらしいのだが、緊急時のフットワークを軽くするためと、さほど縁が気にしないタイプであったため、尾崎の隣の部屋をあてがって貰うことにした。緊急時がないことを祈るだけであるが、ここには0.5係という使命を持って来ている。へまをしないためにも、あらゆる事態を想定して、それに見合った環境を作り上げておく必要があるだろう。
部屋に荷物を置くと、しばらく待機ということで、部屋の中で待たされることになる。殺風景の中に、申し訳ない程度に備え付けられているテレビを点けてみるが、つまらなくてすぐに消してしまった。
後で迎えにくる――そう言って二人の元を離れた安野が顔を出したのは、もう暗くなってからのことだった。安野としては二人を少し休ませてやろうという気遣いがあったのかもしれないが、0.5係という責任感もあってか、妙に神経が高ぶり、ちっとも休んだ気にはなれなかった。
再び安野の車に乗り込むと、安野は夜の街へと車を走らせた。どこに向かうのか問うと「まぁ、隠れ家みたいなもんだ」との答えが返ってきた。車は栄えているであろう街の中心地をそのまま走り抜け、寂れた郊外のパーキングへと入る。
とにかく、実働する立場である縁が、そこまで深く考えることではないのだろう。様々なしがらみと、飛び交う思惑のなか、アンバランスな格好で0.5係は立っているのだろうから。
あれだけ駅弁を食べたというのに、ぺろりと生姜焼き定食を平らげた尾崎に、これはこれで軽い事件であると思いながらも、縁は焼き魚定食をいただいた。人間にとって食事というのもは、生きていく上で必要不可欠なものだ。ただし、人の肉を食わずとも人は生きていける。もしかすると、肉関係の定食を避けて頼んだのは、根底に食人による殺人事件があったからなのかもしれない。
「さて、行こうか――」
ここは安野が財布を出してくれ、近くにあったパーキングに停めてあった安野の車に乗り込む。そのまま向かった先は警察寮で、二人はそこに案内された。男女で棟が分かれているらしいのだが、緊急時のフットワークを軽くするためと、さほど縁が気にしないタイプであったため、尾崎の隣の部屋をあてがって貰うことにした。緊急時がないことを祈るだけであるが、ここには0.5係という使命を持って来ている。へまをしないためにも、あらゆる事態を想定して、それに見合った環境を作り上げておく必要があるだろう。
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