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事例3 正面突破の解放軍【事件篇】
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食堂が占拠された時は、果たしてどうなるものかと不安に襲われたし、外に出るための鉄扉を操作できないと知った時は、それなりに絶望感は抱いた。しかしながら、まだ希望は完全に絶たれてしまったわけではない。外部と連絡を取る手段も、解放軍に対抗する手段も残されている。いざとなったら、坂田という諸刃の剣だって控えているのだ。この少人数ではやれることに限りがあるのだろうが、しかし匙を投げるには早い。
「よし、行こう。中嶋、そいつは俺が預かる。俺が先導するから、二人は後ろのほうを警戒してくれ」
楠木が手を差し出し、中嶋は小さく安堵の溜め息らしきものを漏らしてアサルトライフルを手渡す。アサルトライフルを扱えるのかは知らないが、体格の良い楠木が持つと、それなりに様になって見えるから不思議だ。
楠木が先頭になり、そして縁と中嶋がそれに続く形で歩き始めた――が、すぐに中嶋が立ち止まり、拘束したライオンのところで、ひざまずいた。
「中嶋、何をしている? 今は気を失っているが、そいつが目を覚ましたら面倒だ。とりあえず、そっとしておけ」
楠木の忠告を聞き流すかのように、中嶋はライオンの被り物に手を伸ばす。
「いや、どんな奴がこんなことをやっているのか気になりません? せめて御尊顔でも拝見しておこうかと思って――」
そういいながら、被り物に手をかけると、少しばかりもたついた後に、勢い良く被り物を取り外す中嶋。確かに解放軍などという馬鹿げた徒党を組んだ連中が、どんな人間なのかは気になるところではあるが――。思わず、縁も被り物の下にある顔に注視した。楠木もなんだかんだで、気になったのだろう。忠告はしたものの、中嶋をそれ以上止めるようなこともしなかった。
「こいつは……どういうことですか? 楠木さん」
中嶋が楠木のほうに視線を移す。被り物の下から出てきた顔は、縁には全く見覚えのない男性だった。被り物をしていたからなのか、べったりと額に張り付いた髪。目を閉じいている顔は、思っていたよりも幼く、随分と若い印象を受けた。一体、どこの誰だろうか――首を傾げる縁とは違い、中嶋と楠木は、驚いたかのように目を見開き、顔を見合わせていた。
「二階堂――。どうしてこいつが?」
楠木がぽつりと呟き落とす。縁からすれば全く知らない顔であるが、中嶋と楠木の反応を見る限り、どうやら二人にとっては見知った顔であるようだ。
「この人、知ってる人なんですか?」
縁が問うと、楠木と中嶋が同時に頷く。
「よし、行こう。中嶋、そいつは俺が預かる。俺が先導するから、二人は後ろのほうを警戒してくれ」
楠木が手を差し出し、中嶋は小さく安堵の溜め息らしきものを漏らしてアサルトライフルを手渡す。アサルトライフルを扱えるのかは知らないが、体格の良い楠木が持つと、それなりに様になって見えるから不思議だ。
楠木が先頭になり、そして縁と中嶋がそれに続く形で歩き始めた――が、すぐに中嶋が立ち止まり、拘束したライオンのところで、ひざまずいた。
「中嶋、何をしている? 今は気を失っているが、そいつが目を覚ましたら面倒だ。とりあえず、そっとしておけ」
楠木の忠告を聞き流すかのように、中嶋はライオンの被り物に手を伸ばす。
「いや、どんな奴がこんなことをやっているのか気になりません? せめて御尊顔でも拝見しておこうかと思って――」
そういいながら、被り物に手をかけると、少しばかりもたついた後に、勢い良く被り物を取り外す中嶋。確かに解放軍などという馬鹿げた徒党を組んだ連中が、どんな人間なのかは気になるところではあるが――。思わず、縁も被り物の下にある顔に注視した。楠木もなんだかんだで、気になったのだろう。忠告はしたものの、中嶋をそれ以上止めるようなこともしなかった。
「こいつは……どういうことですか? 楠木さん」
中嶋が楠木のほうに視線を移す。被り物の下から出てきた顔は、縁には全く見覚えのない男性だった。被り物をしていたからなのか、べったりと額に張り付いた髪。目を閉じいている顔は、思っていたよりも幼く、随分と若い印象を受けた。一体、どこの誰だろうか――首を傾げる縁とは違い、中嶋と楠木は、驚いたかのように目を見開き、顔を見合わせていた。
「二階堂――。どうしてこいつが?」
楠木がぽつりと呟き落とす。縁からすれば全く知らない顔であるが、中嶋と楠木の反応を見る限り、どうやら二人にとっては見知った顔であるようだ。
「この人、知ってる人なんですか?」
縁が問うと、楠木と中嶋が同時に頷く。
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