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ケース5 誕生秘話は惨劇へ【解決編】
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「いや、鍵はかかったままです――ね」
懸命に扉を開けようとする鯖洲だったが、斑目の言葉を聞いて諦めたようだ。シリンダーごと引っこ抜いたところで、鍵が開いたりするわけではない。鍵がかかったままシリンダーが外れただけ。察するに、シリンダーは解錠を司る歯車のようなものなのであろう。
「さて、ここで私が個人的に用意したものが、こちらになりますわ。世のホームセンターというのは便利なものですわね。写真を見せてお話をしたら、全く同じものを用意してくださったわ」
コトリはそう言うと、ふんわりと広がったスカートから何かを取り出した。そこは何かを収納している場所なのか。というか、個人的にいつから収納していたのか気になるところだ。
「こいつは――ドアノブじゃねぇか」
鯖洲の言葉にコトリは満足気に頷いた。
「セバスチャンの言う通り、ここの扉についているものと全く同じ型のドアノブですわ。これをこうやって、扉に改めて取り付けると――ほら、ピッキングの痕跡も残りませんわ」
得意気ない様子のコトリに、鯖洲が茶々を入れた。それは、至極当たり前の意見だと言えよう。
「いや、ドアノブってのは、基本的に外側と内側とで対になってるだろ? さっき取り外したのはネジが入っていたほうだから、内側が受けになってるはず。そもそも、扉を閉めたままじゃドアノブなんて交換できねぇだろうよ」
コトリのトリックは、鍵がかかっている状態が前提となっている。しかしながら、ネジの受けが内側だとしたら、ネジがはめられるまで、受け側は何も支えがない状態になる。よって、内側のドアノブの土台を支えつつ、外側のドアノブのネジを回すというのが、ごく一般的な取り付け方になるだろう。しかし、コトリのトリックは鍵が閉まっていることを前提としているため、肝心の内側――受け側を支えることができず、取り付けなどできないはずだ。
「その答えは、実際に扉を開けてみれば分かりますわ」
続いてコトリが取り出したのは扉の鍵らしきもの。ついさっき取り付けたドアノブが、コトリの用意したものだとすれば、おそらくはその鍵になるのだろう。コトリは鍵を差し込んで回した。シリンダーごと根本から引っこ抜き、同じ形のシリンダーを有するドアノブを突っ込んだ扉。本当に鍵が開くのか半信半疑だったが、あっさりと開いてしまった。
「さぁ、実際にご覧なさい」
コトリが扉を勢い良く開けると、当たり前ながら扉の内側が見えた。
懸命に扉を開けようとする鯖洲だったが、斑目の言葉を聞いて諦めたようだ。シリンダーごと引っこ抜いたところで、鍵が開いたりするわけではない。鍵がかかったままシリンダーが外れただけ。察するに、シリンダーは解錠を司る歯車のようなものなのであろう。
「さて、ここで私が個人的に用意したものが、こちらになりますわ。世のホームセンターというのは便利なものですわね。写真を見せてお話をしたら、全く同じものを用意してくださったわ」
コトリはそう言うと、ふんわりと広がったスカートから何かを取り出した。そこは何かを収納している場所なのか。というか、個人的にいつから収納していたのか気になるところだ。
「こいつは――ドアノブじゃねぇか」
鯖洲の言葉にコトリは満足気に頷いた。
「セバスチャンの言う通り、ここの扉についているものと全く同じ型のドアノブですわ。これをこうやって、扉に改めて取り付けると――ほら、ピッキングの痕跡も残りませんわ」
得意気ない様子のコトリに、鯖洲が茶々を入れた。それは、至極当たり前の意見だと言えよう。
「いや、ドアノブってのは、基本的に外側と内側とで対になってるだろ? さっき取り外したのはネジが入っていたほうだから、内側が受けになってるはず。そもそも、扉を閉めたままじゃドアノブなんて交換できねぇだろうよ」
コトリのトリックは、鍵がかかっている状態が前提となっている。しかしながら、ネジの受けが内側だとしたら、ネジがはめられるまで、受け側は何も支えがない状態になる。よって、内側のドアノブの土台を支えつつ、外側のドアノブのネジを回すというのが、ごく一般的な取り付け方になるだろう。しかし、コトリのトリックは鍵が閉まっていることを前提としているため、肝心の内側――受け側を支えることができず、取り付けなどできないはずだ。
「その答えは、実際に扉を開けてみれば分かりますわ」
続いてコトリが取り出したのは扉の鍵らしきもの。ついさっき取り付けたドアノブが、コトリの用意したものだとすれば、おそらくはその鍵になるのだろう。コトリは鍵を差し込んで回した。シリンダーごと根本から引っこ抜き、同じ形のシリンダーを有するドアノブを突っ込んだ扉。本当に鍵が開くのか半信半疑だったが、あっさりと開いてしまった。
「さぁ、実際にご覧なさい」
コトリが扉を勢い良く開けると、当たり前ながら扉の内側が見えた。
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