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すれ違う狂気
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交渉決裂。結局、桂のおごりに田之上がつられた形で、六課には戻らず捜査は続行されることになった。
軽の覆面パトカーに乗り込み、途中のコンビニにて各々が好きなものを購入。雅が選んだコスメと田之上がカゴの下に潜ませていた雑誌類は却下。当然ながら煙草も却下された田之上は「雅、これが社会の闇だ」と、雅に変なことを吹き込む。
堀口は控えめにおにぎりをふたつだけにしておいた。普段から昼食代を節約しているためか、おにぎりふたつで充分な身体になってしまっていた。しかも、桂のおごりとなると地味にありがたい。
買い物を終えると、覆面パトカーへと戻って次の現場に向かう。運転しているカツラのために、食事のサポートをしてやろうと助手席に座った堀口だが、桂が買った昼食はトマトジュースのみ。しかもそれが三本。普段、どんな食生活を送っているのだろうか。
「固形物は駄目だよ――。僕の胃があまり受け付けてくれなくてねぇ」
堀口の視線の意味に気づいた桂の答えが、なんとも不気味で、堀口は苦笑いを浮かべることしかできなかった。
「おい、桂。もっと優しく運転しろ。カレーうどんがさっきから俺の脅威となりつつある」
後部座席へと振り返ると、妙に姿勢を正しつつ、カレーうどんの器を両手に真顔になっている田之上がいた。すでに彼のワイシャツには爆撃の痕跡があった。どうしてカレーうどんにしたのか。この暑い季節に。
かくして、食事を車内で済ませる一同を乗せた車は、例のラブホテルへと到着した。ホテル側の路肩に車を寄せると、真っ先に車を降りる桂。ワイシャツをカレーに汚され意気消沈している田之上を桂と一緒に引っ張り出すと、最後に雅が車を降りた。
ごく最近事件が発生した現場であるため、いまだに警察によって保存されているようだった。ホテルの経営者は堪ったものではないだろうが、元より客入りが少なく、どの道廃業するつもりだったそうで、警察の協力要請も積極的に受け入れてくれいているそうだ。客入りが少なかったところに殺人事件が発生してしまったのだから、もしかすると諦め半分で協力してくれているだけなのかもしれないが。
キープアウト――と仰々しく書かれたテープをくぐると、そこには数名の捜査員の姿があった。
現場の検証はあらかた終わっているはずだが、まだ調べることがあるのだろう。見知った顔はいないが、きっと心のどこかで六課のことを馬鹿にしているに違いない。
軽の覆面パトカーに乗り込み、途中のコンビニにて各々が好きなものを購入。雅が選んだコスメと田之上がカゴの下に潜ませていた雑誌類は却下。当然ながら煙草も却下された田之上は「雅、これが社会の闇だ」と、雅に変なことを吹き込む。
堀口は控えめにおにぎりをふたつだけにしておいた。普段から昼食代を節約しているためか、おにぎりふたつで充分な身体になってしまっていた。しかも、桂のおごりとなると地味にありがたい。
買い物を終えると、覆面パトカーへと戻って次の現場に向かう。運転しているカツラのために、食事のサポートをしてやろうと助手席に座った堀口だが、桂が買った昼食はトマトジュースのみ。しかもそれが三本。普段、どんな食生活を送っているのだろうか。
「固形物は駄目だよ――。僕の胃があまり受け付けてくれなくてねぇ」
堀口の視線の意味に気づいた桂の答えが、なんとも不気味で、堀口は苦笑いを浮かべることしかできなかった。
「おい、桂。もっと優しく運転しろ。カレーうどんがさっきから俺の脅威となりつつある」
後部座席へと振り返ると、妙に姿勢を正しつつ、カレーうどんの器を両手に真顔になっている田之上がいた。すでに彼のワイシャツには爆撃の痕跡があった。どうしてカレーうどんにしたのか。この暑い季節に。
かくして、食事を車内で済ませる一同を乗せた車は、例のラブホテルへと到着した。ホテル側の路肩に車を寄せると、真っ先に車を降りる桂。ワイシャツをカレーに汚され意気消沈している田之上を桂と一緒に引っ張り出すと、最後に雅が車を降りた。
ごく最近事件が発生した現場であるため、いまだに警察によって保存されているようだった。ホテルの経営者は堪ったものではないだろうが、元より客入りが少なく、どの道廃業するつもりだったそうで、警察の協力要請も積極的に受け入れてくれいているそうだ。客入りが少なかったところに殺人事件が発生してしまったのだから、もしかすると諦め半分で協力してくれているだけなのかもしれないが。
キープアウト――と仰々しく書かれたテープをくぐると、そこには数名の捜査員の姿があった。
現場の検証はあらかた終わっているはずだが、まだ調べることがあるのだろう。見知った顔はいないが、きっと心のどこかで六課のことを馬鹿にしているに違いない。
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