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DAY5
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「水元が、話してもいいと思えることがあるなら、それを聞きたい」
コーヒーメーカーが静かになった。ドリップが終わったのだろう。
水元が壁際へ移動して機械のスイッチを切った。戸棚を開ける音とマグカップを取り出す音がそれに続く。
「恋人と住んでたのは学生の頃だ。向こうは社会人で、東京から転勤で名古屋にきてた」
「介護士の先輩じゃないのか?」
コーヒーを注いでいた水元が、「え?」と意外そうにこちらを向いた。
「由香里先輩のこと? どうして?」
「よく連絡を取り合ってるみたいだったから、親しいんだと思った」
「それは……響野の目のこととか、新しい施設の話はしてるけど……」
呆けた口調で話していた相手は、そこでふいに言葉を止めた。ガラスサーバーを置くと、何かを迷うように沈黙したあとで再び話しはじめる。
「東京に戻ることになったんだよ。ちょうど二年目くらいに、相手が。……で、どうするかを話し合った。俺はもう入職先が決まってたし、向こうも親を安心させるために女性と結婚するつもりだって言った。だから、終わりにしたんだ」
自分の言葉が響野の頭に染み込むのを待つように水元は黙っていた。十分な間を置いたあとで、「つまり、そういうことだよ」と続ける。
コーヒーメーカーが静かになった。ドリップが終わったのだろう。
水元が壁際へ移動して機械のスイッチを切った。戸棚を開ける音とマグカップを取り出す音がそれに続く。
「恋人と住んでたのは学生の頃だ。向こうは社会人で、東京から転勤で名古屋にきてた」
「介護士の先輩じゃないのか?」
コーヒーを注いでいた水元が、「え?」と意外そうにこちらを向いた。
「由香里先輩のこと? どうして?」
「よく連絡を取り合ってるみたいだったから、親しいんだと思った」
「それは……響野の目のこととか、新しい施設の話はしてるけど……」
呆けた口調で話していた相手は、そこでふいに言葉を止めた。ガラスサーバーを置くと、何かを迷うように沈黙したあとで再び話しはじめる。
「東京に戻ることになったんだよ。ちょうど二年目くらいに、相手が。……で、どうするかを話し合った。俺はもう入職先が決まってたし、向こうも親を安心させるために女性と結婚するつもりだって言った。だから、終わりにしたんだ」
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