80日間宇宙一周

田代剛大

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第一章 脱出速度――Escape velocity

9日目

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あの夜から三日が経った。

朝のシャワーを浴びたミグは、ダンスホールで紅茶を飲みながら、ぼんやりと窓の外を眺めていた。

彼女の庭は、寝ている間に積もった雪ですっかり覆われ、冥王星はこれから長い冬に突入しようとしていた。

「おはよ~」

昨日の夜に退院したライトが、革のジャケットを肩にかけてダンスホールに入ってくる。

「お・・・おはよう・・・紅茶入れるな」

ミグが慌てて席から立ち上がった。

ライトをガレージに入れまいと、彼女は昨日の夜から気を回している。

ライトは窓の外の雪に気づき、

「積もったな~こいつは厄介やなあ・・・」

と、つぶやいた。

「こ、紅茶飲むだろ?」

と、ミグ。

ライトはミグを横切り、ダイニングから出ていこうとした。

「ライト?」

――やばい。

「いや、ちょっと朝食前にガレージに行こう思ってな。オレら飛行機屋にとって雪は天敵なんや。
主翼が凍ると空は飛べん。だから機体に徐氷液をかけ――」

「そ、それより先に朝食にしようよ」

「でも」

「キミの宇宙船はガレージの中にあるんだし、雪が付くことはないって」

「離陸時の話やて・・・」

「な、なんなら徐氷液も私がかけておいてやるから・・・!」

ライトはミグの不自然な態度に眉をひそめた。

「あんたなんでそんな優しいんや?機体が墜落した時も命懸けで助けてくれたし・・・」

「それは・・・」

言葉に詰まるミグ。

「まあ、ええか・・・先にメシにしても・・・」

ライトは、引き返してテーブルの席に着いた。

「じゃあ、すぐに用意するからテレビでも見てろよ・・・」

ミグはテレビのリモコンを押した。

――これで一安心・・・

しかしテレビ画面を見て、ミグは絶句した。

そこには信じられない光景が映し出されていたからだ。

工場で見たあのノーチラス号が、ひとつの巨大な宇宙戦艦に組み立てられ、冥王星の上空をゆっくりと飛行していたのである。



キャスターが深刻そうな表情で、原稿を読んだ。

《臨時ニュースが入ってきました。先ほどテロリスト“緋色の旅団”がパーシヴァルミリタリーファクトリーを占拠・・・我が国が極秘に開発していた最新鋭宇宙戦艦ノーチラス号が強奪されました・・・!》

――そんな馬鹿な――

朝食の準備など忘れて、テレビ画面を食い入るように見つめるミグ。

ノーチラス号の落とす影は冥王星の地表をおおってしまうほど大きく、ノーチラス号の周りを飛ぶ中継ヘリは蚊のように小さい。

ミグにはまだ信じられなかった。

――これがテロリストに奪われた?不可能だ・・・!

ライトはのんきに

「あ~これこの前ピカールのおっちゃんに見せてもらったやつや。
でもあれってエンジンの開発に行き詰ってたんちゃうっけ。
あいつらもやるやんけ」

と、冥王星の科学力を見直していた。

自分のエンジンが盗用されたことも知らずに。

ライトはミグに振り返った。

「おい、なんかあんたの星でえらいことが起きとるで」

ミグは何も答えずに、固まっていた。

ニュースキャスターは続けた。

《たった今、犯行グループからの声明が発表されました!》

テレビ画面がライブ中継からVTRに切り変わった。

薄暗い室内の中で銃を持ったテロリストが犯行声明を読み上げる。

ミグは彼らのもつ武器に見覚えがあった。

――あれは、ピカールのオフィスで突きつけられた銃だ。

何がなんだかわからない。

《我々は生ぬるい冥王政府のやり方にうんざりした・・・!
我々が血を流して守り続けた惑星連合によって、我々の星は切り捨てられたのである!
これは弱腰外交を続けた、政府の失策である!》

――ハデス政権を崩壊させるつもりか・・・

ミグは緋色の旅団がこれから行なおうとすることを想像した。

しかし彼らの矛先は、ハデス天皇ではなかった。

《我々はノーチラス号で連合の議長国、地球に侵攻する!!》

標的の星の名を聞いて、地球人の発明家はのけぞった。

「なんやて~~~!?」

ミグは、自分の心臓を冷たい手で掴まれたような感覚を覚えた。

――私のせいだ・・・あの兵器の開発に手を貸したのは・・・



冥王星の政治の中心地――ハデス城。

テロリスト蜂起の第一報が城に入ったとき、ハデス天皇は部屋でパターゴルフをして遊んでいた。

「陛下大変です!」

彼の執事が、ノーチラス号の強奪をハデスに知らせたのは、事件が起きてから20分後――ほぼテレビ報道と同時刻だった。

ハデスは、政治の細かい仕事は、ほとんど枢密院に任せっきりにしていた。

この城には、出戻りの絶対君主の居場所などは初めからなかったのだ。

ハデスの方も、冥王星の枢密院は有能で、どんなに愚かな王が上についても、それなりに国は動いていたという歴史を知っていたので、この現状に対してそこまで危機感を持たずに、自分の部屋で遊んでいたというわけだ。

というわけで、科学顧問のピカールが、ノーチラス計画という国家の一大事業を提案した時も、ハデスは二つ返事でスタンプを押してしまった。

テレビドラマがすごいいいところだったからだ。

そしてそのしわ寄せが今やってきた。



ハデスは玉座に座って、執事頭に怒鳴った。

「何~~!?我が国の戦艦ノーチラス号が地球へ侵攻だと~~!?
そんなことしちゃったら太陽系で宇宙戦争勃発じゃないか!
愚か者め、どうしてあれをテロリストの手に届くところに置いておいたのだ~~!!」

執事頭は報告した。

「ピカール卿です!やつがノーチラス号を殺戮兵器に作り変え、テロリストに売ったのです!」

家臣の裏切りにハデスは震えた。

――これが欲しい人はいますか?

7年前の惑星連合総会でのピカールの爆弾発言に、最も動揺したのは冥王政府だった。

彼が生み出した悪魔の力を狙って、各国が水面下でピカールに接触を図りだしたのだ。

彼らは、口ではメイルシュトローム砲を糾弾したものの、結局のところはその強大な力を冥王星だけが持つことに不満があったのであって、誰もがその力に魅了されていたのだ。

特に執着したのが、科学大革命の混乱から国家を立て直そうとしていた土星で、土星政府はピカールに法外なギャラを提示し彼に亡命を持ちかけた。

ピカールからしてみれば、自分の研究が潤沢な資金のもとに行なえれば、国籍などどこでもいいわけで、それを知っていた冥王星は、この優秀なアナーキストを土星に行かせまいと、彼が要求する全ての条件を飲んで、亡命を引き止めた。

しかしあの男は裏切った。

ハデスはさんざん貢いだ女性にあっさり捨てられたような、切なさと悔しさと怒りを覚えていた。

「おのれピカールめ、謀りおったな・・・許せん・・・!」

――償いはしてもらうぞ。

そして命令を下した。

「我が国ありったけの機動戦艦を動員して、やつらを止めるのだ!
手段は問わぬ!」

「は!」

執事は急いで部屋から出ていった。



強奪されたノーチラス号は大気圏を抜けて冥王星の周辺宙域を飛行していた。

「おお・・・どんどん集まってくるぜ・・・」

ノーチラス号のブリッジで、巨大なマルチスクリーンを見ながら、反逆者の一人――ナッシュ・ストライカー元大尉が声を漏らした。

敵艦を表す三角形のアイコンは指数関数的にどんどん増えていく。

「どうする・・・?」

ドッグタグと一緒に隕石のかけらを首に下げた百戦錬磨の退役軍人は、となりで紅茶を飲むのんきな紳士に声をかけた。

彼には経験上の確信があった。

ハデスは本気でこの艦を撃滅させるつもりである、と。

「どうするとは・・・?」

ピカールは全く動じていなかった。

「いくら先生ご自慢の最新戦艦とは言え、敵の数は捕捉しているだけでも1000を超えているんだぜ?」

「それが?」

紅茶をすするピカール。

「それがって・・・太陽系最強の軍事大国、冥王星の8割の戦力が目の前にいるってことだよ!」

「・・・“その程度”で、この船が止められると?」

「え?」

ピカールのメガネにはコックピットの計器類のライトが不気味に反射していた。



ノーチラス号の前に立ちふさがる数え切れないほどの宇宙艦隊――

そのひとつ、シュヴァルツシルト級の大型戦艦ヘルヘイムⅢは、ノーチラス号に警告信号を送っていた。

「ノーチラス号の乗組員に告ぐ!あと一分以内に進路を変更しなければ砲撃を開始する!」

ブリッジ中央に座る艦長に、オペレーターが振り返る。


「艦長!ノーチラス号からの返信ありません!」

この船の主、第七艦隊総司令ヘルマン・フォン・シムラー提督は

「馬鹿どもが・・・」

と、吐き捨てた。

この状況はどう考えても多勢に無勢、愚かな敵の自滅行為にしか見えなかったのだ。

そして、それはノーチラス号のブリッジにいるピカールにとっても同じだった。

冥王星の軍隊は、相変わらず古臭い名誉と形式にこだわる。

宇宙に天地の概念などないのに、冥王艦隊はノーチラス号の周囲を取り囲まず、敵と対峙するように平面的な陣形をとっている。

もちろん球状に一隻の敵を艦隊が取り囲むと、味方への誤射の危険性があるからで、伝統的な戦い方にもそれなりの合理性があったが、彼らはノーチラス号に積まれた悪魔の力を考慮していなかった。

「艦長あれを!」

シムラー提督は、スクリーンに映し出されたノーチラス号の様子に目をやった。

見ると、ノーチラス号の機首にある開口部から、なにやら長大なレールのような装置がせり出している。

「なんだありゃ?」

よくわからないが、ノーチラス号の主砲か何からしい。見たことのない形だ。

ひとつだけわかるのは、これだけの数の戦艦を相手に、敵は戦おうとしていることだった。

提督は爆笑した。

笑いの渦に包まれたブリッジのスクリーンは、ノーチラス号の主砲が不気味にエネルギーを充填していく様を淡々と映し出していた。

誰もスクリーンを見ていなかった。

彼らは、多少の相討ちを覚悟しててでも、ノーチラス号を取り囲むべきであった。

そして、虐殺は突然始まった。



ハデス城の王の間に執事が駆け込む。

玉座に鎮座する我が主に、戦果を報告するためだ。

「陛下!軍艦は撃墜されました!!」

「愚かな・・・この冥王ハデスに楯突く者は死こそふさわしい・・・」

冥王星の君主は頬杖をつき、冷たく言い放った。

執事は続けた。

「いえ、撃墜されたのはこちらの戦艦、1340です!」

ハデスは頬杖をついたまま固まった。

――え~~~~!!???



ノーチラス号に装備されたメイルシュトローム砲の威力は絶大だった。

四方3000キロに及ぶ空間の中に存在する障害物を、一瞬のうちに消し去ってしまったのだから。

ストライカー大尉は言葉を失った。

――この兵器は連合の力関係を変えるぞ・・・

「敵艦の92%はロスト、残りは撤退していきます!」

ノーチラス号のオペレーターが冥王軍最大の敗北を報告した。

ピカールは無邪気に微笑んだ。

「地球を吹き飛ばす、いい予行練習になりましたね」

ノーチラス号は大きく旋回しながら、進路を地球にとった。

後に残ったのは、空間ごとえぐり取られた戦艦だったものの欠片だった。



ハデス城では、枢密院の緊急会議が行われていた。

戦力の8割を失っては、もうノーチラス号は止められない。

あの悪魔のような戦艦は、すでに冥王星の宙域を離れていた。

彼らが今、議論しているのは、メイルシュトローム砲による衝撃で制御を失い、惑星軌道上に吹き飛んだ大型戦艦の一隻がこのままの進路を取ると、32時間後には冥王星の重力に捕まり、墜落するということだった。

不幸なことに宇宙戦艦の核リアクターには、3万トンの核燃料が積まれている。

それが冥王星に落ちて爆発したら、冥王星は20年前の海王星と同じ道をたどるだろう。

「機体のそばに質量の大きなロケットを併走させて、軌道を変えてみては?」

枢密顧問官の一人が提案した。

「あの方法は半年もかかる・・・そんな時間はない!」

円卓の向こうで別の顧問官が反論した。

こういう事態において、もっとも合理的で論理的な解答を出す科学顧問は、もういない。

しばらく喧々諤々の不毛な議論を続けていると、やりとりを黙って聞いていたメンバーのひとりが、宇宙戦艦の残骸の中心を爆破して、その機体を二つに割り、運動エネルギーのベクトルを変えてみてはどうだろう?と、口を開いた。

彼こそラブルパイル将軍――ディープインパクトのトップであった。

「隕石のようにか!?」

冥王艦隊のアンダーワールド提督が振り返った。

「幸いこの星には、そういった作戦のプロがいる――」

「それだ!」

枢密顧問官たちの視線は、玉座のハデスに集まった。

ハデスは「ディープインパクトにすべて任せる。心してかかれよ」と、威厳のある口調でラブルパイルに命じた。
お菓子を食べながら。



同時刻、テレビのニュースではテロリスト蜂起の続報が伝えられていた。

――冥王艦隊全滅。ノーチラス号止められず。

ミグはショックで口が聞けなくなっていた。

ソファに座ったライトは、屋敷のテレビのチャンネルを回した。

どのチャンネルも、冥王艦隊の敗北を伝えている。

戦死者の数は10万人にもなるらしい。

冥王星はこれからどうなるのか?

スタジオで専門家が頼りない議論を繰り返していた。

かぶりをふってライトはテレビを消した。

そしてソファのそばで立ち尽くす哀れなミグに声をかけた。

「おい・・・大丈夫か?
そりゃ確かにお前らの軍の連中がたくさん死んじまったわけやけど・・・
あいつらだってそういう仕事だって知ってたわけやし、あんま気にするなや・・・」

ミグは何も答えない。

表情もない。

ライトは強い口調で続けた。

「悪いのはテロリストやろ!」

その時ミグの携帯無線が鳴った。

緊急呼び出しだ。

ミグは無線を手に取ると、静かに返事を繰り返した後、スイッチを切った。

「悪い・・・仕事が入った・・・」

ミグは同居人に事務的に伝えた。

「仕事って・・・地球行きはどうなったんや?」

「ライトフライヤー号は墜落して、壊れてしまったじゃないか・・・」

ネクタイを直しながら、ミグは冷たく言い放った。

ライトは微笑んだ。

「あんなん壊れたうちに入らんって。
オレなら一日でちゃちゃっと直したる。任せとけ。」

「それは絶対に無理だ・・・」

そう言いながらクローゼットからコートを出して羽織るミグ。

「なんであんたがそう言い切れんねん。」

「ガレージに行ってみればわかるさ。」

「ならあんたも仕事から帰ってくればわかるで。待ってるからな。」

「そんな必要はない・・・」

ミグはマフラーを巻いてエントランスのドアを開けた。

冷たい外気が入ってくる。

「私のことは・・・忘れてくれ・・・」

ミグがそのまま屋敷から出ていこうとすると、背後でライトがいつになく真剣な口調でつぶやいた。

「また諦めるのか」

ミグの動きが止まった。

エントランスの壁に掛けた地球の絵画が目にとまる。

だが今の彼女には、彼の言葉を受け止めるだけの余裕はなかった。

ミグはライトの方を振り返らずに、そのまま屋敷から出て行った。

扉が閉まる音は、どこか寂しげだった。
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