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金と銀の玉の章
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「なんで黒なんだ?俺やアキラでもいいんじゃ?」
「良いけど。…とりあえず竜に焼かれた、がいいかなって」
「ブレスだと骨も残んないからね。俺はブレス吐いた事ないけど」
「ってことはあそこが荒れた原因は君にもあるんだ」
マリナがちょっと怒った顔になってレッドを見る。
「あのデカブツ、俺と金の二匹で追い立てないと動かなかったんだよ。あの国中踏みつぶしてよ。俺と金は元の本体の住処まで奪われてるんだよ。結局」
「…っごめんなさい」
マリナが想像できない事をレッドが言う。マリナとしても根城を失う事の辛さは理解できた。心地よい場所に戻れなくなったのだから。
「人には人の事情があるし気持ちがあるのもわかってるけど…。俺らがやらなきゃあんたたちの国も危ないんだよ。って…黒のじじいよ。この十数年、あいつは出てないけど大丈夫なんだな?」
「わからんが海の方で被害はでてないから海では自由にさせてるかもしれん。海はこっちに情報を渡してくれんからな。我々が居なくなれば海は海で陸地も取れると考えてるやつらもいるからな」
「奴らがけしかけてくる可能性もあるってことか」
アキラがぼそっと呟く。
「次があったら青と赤でいけ。その方が力の天秤がまともだからな。前回は青と銀を欠いていたせいで赤と金は本来持つ力を出し切れなかったからな」
黒に言われ赤は頷いた。
「あの時に今のパワーがあればもっと早く収束できたな」
『俺が向こうで2年過ごしたらこっちでは20年立ってて驚いたよ』
アキラの念話がレッドと黒の竜に届く。
『それについてはすまん。わしと向こうの管理人との間の連絡ミスとよろしくない時空の不安さがあってな。期間とこちらの移動させられる時点が合わなかったんだよ。あとこの20年間に黒騎士召喚をやりおった国とかあってな。時空の穴を埋めるのに黒の龍みたいな存在がいくつかが奔走して時空の緩いところを引き締めて負ったからな』
『黒騎士召喚とか…、人間頭おかしい』
黒の言葉にレッドが呆れたと感想を述べる。
『黒騎士の始末は着いてるの?』
『いや…。それが着いておらん。呼べたのは『黒騎士を産ませられる事のできる男』だったからな。その男の子供、子孫が黒騎士となる、らしくてな。その国で美姫や美女騎士を宛がわれて種馬をまだやってるんだよ。…で蛇人国に月神が入れ込んでるのが蛇人国に接した国がその黒騎士産出しようとしてる人の国でな…』
と脳内の黒の竜が溜息をついた。
「なんで黒って言ったかていうと」
デヴィッドが説明する。
「隠ぺいが一番上手いからだ。レッドは目立つ方が得意だろ?この数百年見てても。隠そうとかしたことないだろ」
デヴィッドは容赦がない。
「アキラにしても自分から端末だって言っちゃうくらいだし。なにか面倒事になったらぶちまけちゃいそうで不安だしな。俺は自分の楽の為にも黒が的になるのが良いと思ってる」
「最悪、俺がドラゴンの幻影だして」
オールが口にするとデヴィッドがじろりと睨む。
「それも却下な。一般人の負担考えろ」
「…もしかして私も悪だくみに巻き込まれてる?」
マリナが今更の事を言い出す。
「当たり前だろう。どっちかってぇとマリナに責任とかいかないように考えてるんだが」
「わしならわしの本体を王宮前広場に投影してひとくさり説教できるしな」
「えー、クロそんなことできるの?」
「クロってなに?」
アキラの言葉にオールが尋ねる。
「あ、よその言葉で色の名前。黒って意味」
「よし、黒の竜はこれからギルドの職員としては『クロ』な。アキラがいた国の血が入ってるって事で。あんまり顔変えないで欲しいしな。職員とか冒険者でうっすら怪しんでるやつもいるから」
「ま、仕方ないの。色々変えるの面白かったんだが」
黒の竜改め、クロは笑った。
「良いけど。…とりあえず竜に焼かれた、がいいかなって」
「ブレスだと骨も残んないからね。俺はブレス吐いた事ないけど」
「ってことはあそこが荒れた原因は君にもあるんだ」
マリナがちょっと怒った顔になってレッドを見る。
「あのデカブツ、俺と金の二匹で追い立てないと動かなかったんだよ。あの国中踏みつぶしてよ。俺と金は元の本体の住処まで奪われてるんだよ。結局」
「…っごめんなさい」
マリナが想像できない事をレッドが言う。マリナとしても根城を失う事の辛さは理解できた。心地よい場所に戻れなくなったのだから。
「人には人の事情があるし気持ちがあるのもわかってるけど…。俺らがやらなきゃあんたたちの国も危ないんだよ。って…黒のじじいよ。この十数年、あいつは出てないけど大丈夫なんだな?」
「わからんが海の方で被害はでてないから海では自由にさせてるかもしれん。海はこっちに情報を渡してくれんからな。我々が居なくなれば海は海で陸地も取れると考えてるやつらもいるからな」
「奴らがけしかけてくる可能性もあるってことか」
アキラがぼそっと呟く。
「次があったら青と赤でいけ。その方が力の天秤がまともだからな。前回は青と銀を欠いていたせいで赤と金は本来持つ力を出し切れなかったからな」
黒に言われ赤は頷いた。
「あの時に今のパワーがあればもっと早く収束できたな」
『俺が向こうで2年過ごしたらこっちでは20年立ってて驚いたよ』
アキラの念話がレッドと黒の竜に届く。
『それについてはすまん。わしと向こうの管理人との間の連絡ミスとよろしくない時空の不安さがあってな。期間とこちらの移動させられる時点が合わなかったんだよ。あとこの20年間に黒騎士召喚をやりおった国とかあってな。時空の穴を埋めるのに黒の龍みたいな存在がいくつかが奔走して時空の緩いところを引き締めて負ったからな』
『黒騎士召喚とか…、人間頭おかしい』
黒の言葉にレッドが呆れたと感想を述べる。
『黒騎士の始末は着いてるの?』
『いや…。それが着いておらん。呼べたのは『黒騎士を産ませられる事のできる男』だったからな。その男の子供、子孫が黒騎士となる、らしくてな。その国で美姫や美女騎士を宛がわれて種馬をまだやってるんだよ。…で蛇人国に月神が入れ込んでるのが蛇人国に接した国がその黒騎士産出しようとしてる人の国でな…』
と脳内の黒の竜が溜息をついた。
「なんで黒って言ったかていうと」
デヴィッドが説明する。
「隠ぺいが一番上手いからだ。レッドは目立つ方が得意だろ?この数百年見てても。隠そうとかしたことないだろ」
デヴィッドは容赦がない。
「アキラにしても自分から端末だって言っちゃうくらいだし。なにか面倒事になったらぶちまけちゃいそうで不安だしな。俺は自分の楽の為にも黒が的になるのが良いと思ってる」
「最悪、俺がドラゴンの幻影だして」
オールが口にするとデヴィッドがじろりと睨む。
「それも却下な。一般人の負担考えろ」
「…もしかして私も悪だくみに巻き込まれてる?」
マリナが今更の事を言い出す。
「当たり前だろう。どっちかってぇとマリナに責任とかいかないように考えてるんだが」
「わしならわしの本体を王宮前広場に投影してひとくさり説教できるしな」
「えー、クロそんなことできるの?」
「クロってなに?」
アキラの言葉にオールが尋ねる。
「あ、よその言葉で色の名前。黒って意味」
「よし、黒の竜はこれからギルドの職員としては『クロ』な。アキラがいた国の血が入ってるって事で。あんまり顔変えないで欲しいしな。職員とか冒険者でうっすら怪しんでるやつもいるから」
「ま、仕方ないの。色々変えるの面白かったんだが」
黒の竜改め、クロは笑った。
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