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妾妃様は、今は鉱山の街で男性相手の仕事に着いてます。賠償金を稼ぎ終えたら外に出られますが……死ぬまで出られなさそう。サマンの一族のうちサマン家は残念なの事に娘さんも含め皆断首され、その首は塩漬けにされて祖国に送られました。
「そちらの持ち物をお返しします」
って。その国からは『該当者なし』と返答がありました。ちゃんと弔ってもらえるのかな。妾妃様は一応王子の親なので殺すわけにもいかず、妾館送りとなりましたがご実家の伯爵家はとりつぶし。また高位貴族は側妃様のご実家含めて降爵。側妃様のご実家は側妃様のおかげの温情で生き残りましたが、侯爵から伯爵となり、また長期間領地に課せられる税が重くなります。非人道的な税の取り立てなどがないように王宮から人が派遣されるそうです。キャロライン先輩のご実家、ルヴィエ家は伯爵から侯爵へとなりました。運河のぎりぎりでサマン一族を捕らえた褒章だそうです。侯爵家も減りましたものね。
アニエスさんは、家を追い出されました。アルベルト王子は謹慎中で助けの手を求めたものの動きもなく。正妃様に
『お義母さん助けて』
と泣きつこうとして近衛騎士に阻止されて。ベルトラン兄様を待ち伏せするもベルトラン兄様はこの騒ぎで王宮に詰めていて空振り。尾羽打ち枯らしているところをシリル様が拾って、王都からずいぶん離れた港町で就職させてきたそうです。
「ちゃんと読み書きできるし、あそこの冒険者ギルドなら男ばっかだからあの子には天国だろ。うちの手の物も何人かいるから騒動が起こりそうになったら知らせてくれるだろうしね」
とても邪悪な笑顔になったシリル様は言い放った。
「あの子が好きなタイプの小遣い稼ぎもやり放題だしね」
サラ姉様の妹、エリーゼは大公領へこの騒動の最中引っ越していきました。エリーゼが15になったらすぐに結婚式だそうです。妾妃様の騒動をみて大公が怯えちゃって。
「エリーゼに悪影響があったら!」
とか言って引き取って帰ったそうで。……大公が一番悪影響だと思うんだけど。まさに色ボケしてるからな、エリーゼ。大公様、既に隣国平民に少女偏愛者として認知されてます……。兄様が露骨にモデルのわかる三文小説をかなりエロティックなものを出版して巷に広く流布させてしまった様で。
エリーゼの事はかなり変更してるので何か訴訟とかあってもエリーゼに傷はないと思いたい。
私は、伯爵領を継ぐべく勉強してます。図書館ではキトリー様とフランソワ殿下が仲良くされてますが、私と目が合うとキトリー様、しっしって感じで手を振って追い払いたい様子を見せます。フランソワ殿下は空気を読まず一緒にお茶をしようとか声をかけるのでかなり面倒なことになってます。キャロライン先輩にだけ愚痴ってますが……。サラ姉様に愚痴ると兄様に筒抜けになるので。キャロライン先輩はエリク様とのお茶に私を呼びます。三回に一回は先輩の要請に応じてます。
キトリー様とはフランソワ殿下が絡まないと普通に過ごせるのですが仲良しとは言い難いですね……。キャロライン先輩はかなり心配してくださってますが様子を見てもらってます。
キトリー様が心配するのもわからなくはないし。毎週土曜に学校から帰るとベルトラン兄様とフランソワ様、アルフォンス様、シリル様がお茶からディナー、夜のカードの時間までいらっしゃってます。
ベルトラン兄様の弟三人もきて、サラ姉様もこちらにいるので伯父様まで来てる事が月に二回位出来てきました。
そこに母様のお友達で離婚された方やなんやと伯父様目当ての女性も来たりで家が落ち着かなくて。
その日は図書室前の廊下でフランソワ殿下が待ち構えていた。
「ちょっと話がある。……そうだな、中庭の四阿に来てほしい。東の方ね」
殿下はそれだけを言うとすたすたと歩き去っていった。私も一呼吸置いて殿下の指示に従った。
「そちらの持ち物をお返しします」
って。その国からは『該当者なし』と返答がありました。ちゃんと弔ってもらえるのかな。妾妃様は一応王子の親なので殺すわけにもいかず、妾館送りとなりましたがご実家の伯爵家はとりつぶし。また高位貴族は側妃様のご実家含めて降爵。側妃様のご実家は側妃様のおかげの温情で生き残りましたが、侯爵から伯爵となり、また長期間領地に課せられる税が重くなります。非人道的な税の取り立てなどがないように王宮から人が派遣されるそうです。キャロライン先輩のご実家、ルヴィエ家は伯爵から侯爵へとなりました。運河のぎりぎりでサマン一族を捕らえた褒章だそうです。侯爵家も減りましたものね。
アニエスさんは、家を追い出されました。アルベルト王子は謹慎中で助けの手を求めたものの動きもなく。正妃様に
『お義母さん助けて』
と泣きつこうとして近衛騎士に阻止されて。ベルトラン兄様を待ち伏せするもベルトラン兄様はこの騒ぎで王宮に詰めていて空振り。尾羽打ち枯らしているところをシリル様が拾って、王都からずいぶん離れた港町で就職させてきたそうです。
「ちゃんと読み書きできるし、あそこの冒険者ギルドなら男ばっかだからあの子には天国だろ。うちの手の物も何人かいるから騒動が起こりそうになったら知らせてくれるだろうしね」
とても邪悪な笑顔になったシリル様は言い放った。
「あの子が好きなタイプの小遣い稼ぎもやり放題だしね」
サラ姉様の妹、エリーゼは大公領へこの騒動の最中引っ越していきました。エリーゼが15になったらすぐに結婚式だそうです。妾妃様の騒動をみて大公が怯えちゃって。
「エリーゼに悪影響があったら!」
とか言って引き取って帰ったそうで。……大公が一番悪影響だと思うんだけど。まさに色ボケしてるからな、エリーゼ。大公様、既に隣国平民に少女偏愛者として認知されてます……。兄様が露骨にモデルのわかる三文小説をかなりエロティックなものを出版して巷に広く流布させてしまった様で。
エリーゼの事はかなり変更してるので何か訴訟とかあってもエリーゼに傷はないと思いたい。
私は、伯爵領を継ぐべく勉強してます。図書館ではキトリー様とフランソワ殿下が仲良くされてますが、私と目が合うとキトリー様、しっしって感じで手を振って追い払いたい様子を見せます。フランソワ殿下は空気を読まず一緒にお茶をしようとか声をかけるのでかなり面倒なことになってます。キャロライン先輩にだけ愚痴ってますが……。サラ姉様に愚痴ると兄様に筒抜けになるので。キャロライン先輩はエリク様とのお茶に私を呼びます。三回に一回は先輩の要請に応じてます。
キトリー様とはフランソワ殿下が絡まないと普通に過ごせるのですが仲良しとは言い難いですね……。キャロライン先輩はかなり心配してくださってますが様子を見てもらってます。
キトリー様が心配するのもわからなくはないし。毎週土曜に学校から帰るとベルトラン兄様とフランソワ様、アルフォンス様、シリル様がお茶からディナー、夜のカードの時間までいらっしゃってます。
ベルトラン兄様の弟三人もきて、サラ姉様もこちらにいるので伯父様まで来てる事が月に二回位出来てきました。
そこに母様のお友達で離婚された方やなんやと伯父様目当ての女性も来たりで家が落ち着かなくて。
その日は図書室前の廊下でフランソワ殿下が待ち構えていた。
「ちょっと話がある。……そうだな、中庭の四阿に来てほしい。東の方ね」
殿下はそれだけを言うとすたすたと歩き去っていった。私も一呼吸置いて殿下の指示に従った。
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