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天職! side.アニエス
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両親に捨てられて(それでもお父様はこっそり少なくはない路銀をくれた)、アルベルト殿下に助けてもらおうと思ったら……殿下とは接触できず。お義母様に話をと思ったら近衛騎士が全く近づけてくれず、取り次いでくれず。
どうしようかと悩んでいる時にシリル・アフレ様に出会った。いや、見知ってはいたけど。アルフォンス様のお兄様で可愛い小悪魔系の男の子。……ジャック殿下と踊ってたさくらんぼ色の唇の子と凄く似てる。
「どうしたの?」
声をかけられて私はこの小柄な方に泣きついてしまった。
女の子好みの店に連れられて来てちょっと驚いた。騎士学校の子なんて武骨なばかりだと思ってたもの。
「今日の宿もない、と」
シリル様に問われるまま現状を話してしまった。この人恐ろしく人から話を聞きだすのが上手い。もてるわけだ。私もちょっときゅん、と来ちゃう。
「アルベルト様も正妃様も頼れなくて」
「殿下は今は寝込んでおられるからね。母親がああなったのだもん、仕方ないけど」
「妾妃様どうしたの?」
廃妃になったのは知ってるんだけど、そのあとは家も追い出されたり、その前の謹慎期間があったりで情報が皆無。学校も辞めさせらたしね。
「ああ、鉱山区の娼館で賠償金を払いきるまでお仕事してる」
ちょっと……ショック。
「知らなかった?君もそうなるところだったんだよ、妾妃様の一味としてね」
「ええええーっ」
何それ?
「そう、何も知らなかったから家から放逐で済んだんだよ。君の親御さんはこれから賠償金の支払いとかあるから大変だ」
「うそっ、なんで……」
「君、サマンの娘から香水とか貰ってたろ?あれが問題でね。そのあたりで君の父親は君を監督できなかった責任と妾妃様の利益に諮らずしもなってしまった償い、だな」
「わかんない、あたしわかんない」
いや、マジでわかんないよ、そんなの。可愛い顔の悪魔が目の前にいるような錯覚に囚われる。
「……ま、ここで会ったのも他生の縁だろうし。君読み書きできるよね?」
シリル様は軽くため息をついてあたしを見る。
「基本的な読み書き算術はできます、いくら家政科でも」
バカにしてんのこの人?
シリル様の紹介状を持って港町の冒険者ギルドに着いた。今日から私は受付嬢!制服もかわいい。今日から暫くは見習いですが。
シリル様が『君には向いてると思うよ』と言った意味はすぐ分かった。冒険者や職員のお誘いがひっきりなしで。自分の部屋のベッドで寝る暇もないくらい。最初のうちは片っ端から誘いに乗った。そのうち気に入った人とだけ寝るようになった。生活も落ち着いた。
シリル様にこの職を紹介してもらってよかった。毎月、ルイに、という名目で母親にお金を送るようになった。返事もないけど送り返しても来ないのでそれでいいと思った。私のお給料から金貨3枚は辛かったけど、朝昼晩はギルドの賄いで食べられたし、制服はいつも洗濯されたものが用意されているので清潔だし。そもそもギルドの女子寮(という名のアパート)は共同だけどお風呂もあるしで生活はかつかつなりに無理なく成り立っている。
もし、私が結婚出来たらあの時お父様からもらったお金、返しに行こう。
どうしようかと悩んでいる時にシリル・アフレ様に出会った。いや、見知ってはいたけど。アルフォンス様のお兄様で可愛い小悪魔系の男の子。……ジャック殿下と踊ってたさくらんぼ色の唇の子と凄く似てる。
「どうしたの?」
声をかけられて私はこの小柄な方に泣きついてしまった。
女の子好みの店に連れられて来てちょっと驚いた。騎士学校の子なんて武骨なばかりだと思ってたもの。
「今日の宿もない、と」
シリル様に問われるまま現状を話してしまった。この人恐ろしく人から話を聞きだすのが上手い。もてるわけだ。私もちょっときゅん、と来ちゃう。
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「妾妃様どうしたの?」
廃妃になったのは知ってるんだけど、そのあとは家も追い出されたり、その前の謹慎期間があったりで情報が皆無。学校も辞めさせらたしね。
「ああ、鉱山区の娼館で賠償金を払いきるまでお仕事してる」
ちょっと……ショック。
「知らなかった?君もそうなるところだったんだよ、妾妃様の一味としてね」
「ええええーっ」
何それ?
「そう、何も知らなかったから家から放逐で済んだんだよ。君の親御さんはこれから賠償金の支払いとかあるから大変だ」
「うそっ、なんで……」
「君、サマンの娘から香水とか貰ってたろ?あれが問題でね。そのあたりで君の父親は君を監督できなかった責任と妾妃様の利益に諮らずしもなってしまった償い、だな」
「わかんない、あたしわかんない」
いや、マジでわかんないよ、そんなの。可愛い顔の悪魔が目の前にいるような錯覚に囚われる。
「……ま、ここで会ったのも他生の縁だろうし。君読み書きできるよね?」
シリル様は軽くため息をついてあたしを見る。
「基本的な読み書き算術はできます、いくら家政科でも」
バカにしてんのこの人?
シリル様の紹介状を持って港町の冒険者ギルドに着いた。今日から私は受付嬢!制服もかわいい。今日から暫くは見習いですが。
シリル様が『君には向いてると思うよ』と言った意味はすぐ分かった。冒険者や職員のお誘いがひっきりなしで。自分の部屋のベッドで寝る暇もないくらい。最初のうちは片っ端から誘いに乗った。そのうち気に入った人とだけ寝るようになった。生活も落ち着いた。
シリル様にこの職を紹介してもらってよかった。毎月、ルイに、という名目で母親にお金を送るようになった。返事もないけど送り返しても来ないのでそれでいいと思った。私のお給料から金貨3枚は辛かったけど、朝昼晩はギルドの賄いで食べられたし、制服はいつも洗濯されたものが用意されているので清潔だし。そもそもギルドの女子寮(という名のアパート)は共同だけどお風呂もあるしで生活はかつかつなりに無理なく成り立っている。
もし、私が結婚出来たらあの時お父様からもらったお金、返しに行こう。
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