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魔法騎士団長
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その日は何もなく終わりましたが、翌朝早くから正妃様と母様と近衛騎士達が帰ってきました。何この人数。そしてその中にはエリク様の兄の魔法騎士団長が居ました。
第十三部隊、通称白百合部隊と呼ばれているやや女性の多めの近衛騎士隊は実は殆ど我が家の私兵です。バトルメイドやバトラー達の中でも特に戦闘に向いてた人たちを子供の頃から育てて近衛騎士団に入れていたそうです。
そしてバトルメイドやバトルバトラーの訓練地が私が貰った伯爵領というわけ。で、どの家に戦闘できる使用人が何人いるか、とかを把握できる…、と。訓練地であることは内緒だけどね。
シリル様達のお家の『商品』がバトルバトラーやバトルメイドなのです。
「あの、お嬢様、お客様が」
メイドのミナに『お客様』を第二応接室、私や兄様用の本来の応接室よりは質素な、その分シンプルな家具を使っていて私はこちらの方が好きなのですが、その部屋にお客様を通してもらう。
第二応接室にはエリク様とシリル様というめったに見ない二人連れがいた。
「申し訳ない。兄がこちらにいると聞いて」
魔法騎士団長のディオン様の事ですね。
「ええ、何故かいらっしゃいます」
「父より、手紙を預かってきたので渡しに行っても?」
「どうぞ。騎士団の詰め所は西の翼の1階です。ミナ、案内を」
シリル様は動かなかった。昨日の話の続きなんだろう。
「エリク、フェルナン、ベルトラン、アルフォンス、自分、みんな洗脳の形跡は皆無だった。ただ、……サラ嬢についている侍女が洗脳済みだったよ」
「あら……」
なんで侍女まで?
「どうも、サラ嬢とその侍女は『洗脳』方法を確立するための実験台だったみたい」
「なぜそんなことがわかりますの?」
「あの魔法騎士団長が過去見の魔術を使って調べたんだって。で、君の事を調べに来たんだと思う」
シリル様が真面目な顔でそういう。
「ディオンは……自分はよくわからないんだ、あの人。いつもにこにこしてるけど目が絶対笑ってないからね、あの人」
「苦手なんですか?」
シリル様は首を傾げる。
「いや、あの人強いし戦法の上手さはピカイチだしすごい興味深いと思ってるんだけど、相手は懐に入らせてくれなくて」
ノックの音と共にエリク様とディオン様が入って来た。
「シリル君の私への評価は聞いたよ」
笑顔のままディオン様が言う。
「はっきり言うけど魅了持ちを懐にいれるほど私の度量は広くないのでな。諦めてくれ」
これにはシリル様も苦笑するしかなかった。
「自分のは自分に好意を抱いた女性、自分が性的対象と捉えた相手にしか発揮しませんよ。その上で今の所男に興味を持ったことはないので」
シリル様の言葉を聞きながらエリク様は同意した。
「ずっと一緒にいますがこれといって何もないです」
ディオン様は笑顔のままだった。
「脳筋に言われたくはない」
「同レベルで魔術バカの兄さんに私の事を言う資格はないですね」
エリク様はこれに何の感情も込めない。というか、本人にとっての事実を告げている、それだけなのだろう。でも、ジャック殿下ほど読みやすくはないのですよ、エリク様って。この方なら騎士団長は勤まるでしょう。それにシリル様をちゃんと使える、と兄様はエリク様を評価してたっけ。
「ブランシュ嬢にも一応、洗脳の形跡がないか調べさせてくれないかな」
唐突にその話ですか。ディオン様、クッションが欲しい感じですね。
「否やはないのでしょう?ではすぐにでも」
「では……、どこかの客間を借りようかな。できたら正妃様と君の親御さんも一緒に部屋にいて欲しい、妙な噂を立てられないようにね」
「ここではいけませんか?」
「横になってもらいたいからね」
ディオン様、説明してください。貴方達がわかってても私はわかんないんだから。この、脳筋どもめ。
第十三部隊、通称白百合部隊と呼ばれているやや女性の多めの近衛騎士隊は実は殆ど我が家の私兵です。バトルメイドやバトラー達の中でも特に戦闘に向いてた人たちを子供の頃から育てて近衛騎士団に入れていたそうです。
そしてバトルメイドやバトルバトラーの訓練地が私が貰った伯爵領というわけ。で、どの家に戦闘できる使用人が何人いるか、とかを把握できる…、と。訓練地であることは内緒だけどね。
シリル様達のお家の『商品』がバトルバトラーやバトルメイドなのです。
「あの、お嬢様、お客様が」
メイドのミナに『お客様』を第二応接室、私や兄様用の本来の応接室よりは質素な、その分シンプルな家具を使っていて私はこちらの方が好きなのですが、その部屋にお客様を通してもらう。
第二応接室にはエリク様とシリル様というめったに見ない二人連れがいた。
「申し訳ない。兄がこちらにいると聞いて」
魔法騎士団長のディオン様の事ですね。
「ええ、何故かいらっしゃいます」
「父より、手紙を預かってきたので渡しに行っても?」
「どうぞ。騎士団の詰め所は西の翼の1階です。ミナ、案内を」
シリル様は動かなかった。昨日の話の続きなんだろう。
「エリク、フェルナン、ベルトラン、アルフォンス、自分、みんな洗脳の形跡は皆無だった。ただ、……サラ嬢についている侍女が洗脳済みだったよ」
「あら……」
なんで侍女まで?
「どうも、サラ嬢とその侍女は『洗脳』方法を確立するための実験台だったみたい」
「なぜそんなことがわかりますの?」
「あの魔法騎士団長が過去見の魔術を使って調べたんだって。で、君の事を調べに来たんだと思う」
シリル様が真面目な顔でそういう。
「ディオンは……自分はよくわからないんだ、あの人。いつもにこにこしてるけど目が絶対笑ってないからね、あの人」
「苦手なんですか?」
シリル様は首を傾げる。
「いや、あの人強いし戦法の上手さはピカイチだしすごい興味深いと思ってるんだけど、相手は懐に入らせてくれなくて」
ノックの音と共にエリク様とディオン様が入って来た。
「シリル君の私への評価は聞いたよ」
笑顔のままディオン様が言う。
「はっきり言うけど魅了持ちを懐にいれるほど私の度量は広くないのでな。諦めてくれ」
これにはシリル様も苦笑するしかなかった。
「自分のは自分に好意を抱いた女性、自分が性的対象と捉えた相手にしか発揮しませんよ。その上で今の所男に興味を持ったことはないので」
シリル様の言葉を聞きながらエリク様は同意した。
「ずっと一緒にいますがこれといって何もないです」
ディオン様は笑顔のままだった。
「脳筋に言われたくはない」
「同レベルで魔術バカの兄さんに私の事を言う資格はないですね」
エリク様はこれに何の感情も込めない。というか、本人にとっての事実を告げている、それだけなのだろう。でも、ジャック殿下ほど読みやすくはないのですよ、エリク様って。この方なら騎士団長は勤まるでしょう。それにシリル様をちゃんと使える、と兄様はエリク様を評価してたっけ。
「ブランシュ嬢にも一応、洗脳の形跡がないか調べさせてくれないかな」
唐突にその話ですか。ディオン様、クッションが欲しい感じですね。
「否やはないのでしょう?ではすぐにでも」
「では……、どこかの客間を借りようかな。できたら正妃様と君の親御さんも一緒に部屋にいて欲しい、妙な噂を立てられないようにね」
「ここではいけませんか?」
「横になってもらいたいからね」
ディオン様、説明してください。貴方達がわかってても私はわかんないんだから。この、脳筋どもめ。
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