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後編
part5「空橋 玲葉」
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「それでマンドリンって、ピックを使って弦を弾いて鳴らすんだけど、キラキラというか、カラカラというか不思議な音がするんだよ」
「なるほどね。なんとも伝わりにくい説明ありがと」
「いやいやいや、本当に説明が難しいんだよ。空橋さんの演奏を聴けば、すぐ分かるから」
「あ、さっきの人は空橋さんって名前なのね」
れにゃが面白そうに聞き返して、ついに律村は観念したようだ。
「そうだよ。苗字が空橋。空橋玲葉さん」
「れいなさん?」
れにゃは思わず驚きの声を上げたが、彼は淡々と「いや、れいはさん」と訂正をした。
「空橋れいは……さん、かぁ。わたしと同じ名前かと思って、ちょっとワクワクしちゃったよ」
ちぇ、とれにゃは地面の小石を爪先で蹴ってみる。
「ごめん、俺の滑舌が悪くて」
「本当だよ。まあ、でも」
れにゃは顔を上げる。
「れいは、さん。珍しい名前だから、わたしきっと、最初はれいなさんって聞き間違えちゃうと思うな」
なんだか、特別な力を持ってそうな名前だよね、とれにゃが不敵に笑ってみせると、律村の顔に疑問符が浮かび上がった。
「不思議な力ねぇ。俺、昔からそういう話、あんま興味ないからかな? れにゃのその感想は結構新鮮」
「いかにも、あんたらしい言葉」
「変わってないな」
「お互いに」
二人して笑った瞬間に、律村の肩越しに、先程見たすらりとした女性の影が見えた。
「なるほどね。なんとも伝わりにくい説明ありがと」
「いやいやいや、本当に説明が難しいんだよ。空橋さんの演奏を聴けば、すぐ分かるから」
「あ、さっきの人は空橋さんって名前なのね」
れにゃが面白そうに聞き返して、ついに律村は観念したようだ。
「そうだよ。苗字が空橋。空橋玲葉さん」
「れいなさん?」
れにゃは思わず驚きの声を上げたが、彼は淡々と「いや、れいはさん」と訂正をした。
「空橋れいは……さん、かぁ。わたしと同じ名前かと思って、ちょっとワクワクしちゃったよ」
ちぇ、とれにゃは地面の小石を爪先で蹴ってみる。
「ごめん、俺の滑舌が悪くて」
「本当だよ。まあ、でも」
れにゃは顔を上げる。
「れいは、さん。珍しい名前だから、わたしきっと、最初はれいなさんって聞き間違えちゃうと思うな」
なんだか、特別な力を持ってそうな名前だよね、とれにゃが不敵に笑ってみせると、律村の顔に疑問符が浮かび上がった。
「不思議な力ねぇ。俺、昔からそういう話、あんま興味ないからかな? れにゃのその感想は結構新鮮」
「いかにも、あんたらしい言葉」
「変わってないな」
「お互いに」
二人して笑った瞬間に、律村の肩越しに、先程見たすらりとした女性の影が見えた。
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