社畜サラリーマンの優雅な性奴隷生活

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そういえば忘れてた

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(うわっ、美人っ)

めちゃくちゃ顔のつくりが派手な美女である。真っ赤な口紅がこんなに似合うなんてモデルか女優さんみたいだ。その辺を歩いててもまず出くわさない人種だろう。

(あ、ていうか獣人か)

顔が人ってことは、彼女も魔力操作が得意なのだろうか?なんてことを考えていると、思いっくそ頬を引っ叩かれた。

「!!!!」
「あら、駄目ね。これでも取れないわ」

不意打ちだったせいもあり、口の中を切ってしまった。なんというか、めちゃくちゃ怪力である。王様の妹ということは、この美人さんもライオンなんだろうか。クッソ痛い…

「レイシャ、暴力はやめろ」
「何よ、私はこの奴隷からあの嫌な女の気配がプンプンするから、祓ってやろうと思っただけよ」
「引っ叩いても取れないだろ…」

王様が呆れたように制止するも、彼女は悪びれる様子がない。まったくの叩かれ損である。

「あの女って…もしかしてリーリエのこと?」
「その名前、耳にするだけで怖気が走るわ。なあに?お前あの女の眷属?」
「いや、違うけど…」
「ならどうしてあの女の気配をこんなにつけているのかしら」

ていうかそもそも本当にお前がレイノルド様の相手なの?と、レイシャは鼻と鼻がくっつきそうなほどの近距離まで顔を近づけてこちらを凝視してくる。
そんなに近づいたら逆に見え難いだろう…なんてことを呑気に考えていると、盛大に舌打ちされる。うーん、この人王女のわりにガラ悪くない?

(まあ、王様からしてああだからお国柄なんかな…)

なんてかなりの不敬発言を飲み込んで黙り続ける龍之介に対して、レイシャは親の仇でも見るような目つきで睨みつけてくる。こっわ。

「レイノルド様って薄い顔が好みなのかしら…それともブス専?」
「(誰がブスだ)」
「私、こんなに醜い顔の男を初めて見たわ。こんな不男、レイノルド様の傍に相応しくないわよ」
「(言いたい放題だなオイ…)」

え、マジこれどうしたらいいの?
言われっぱなしで満足してくれるならそれでいいけど、この後武力行使とかしてくる流れ??

(…だと困るなあ、俺、対抗手段なんにもねえよ…)

と思ったのだけれど、ふと思い出した。そう言えば出発前にリーリエからひとつ異能を分けてもらっていたことを。

(確か、中指で手首の辺りをグッと、血が出るくらい強く押すんだったっけ…?)

言われた通り、実はあの日から爪を伸ばしていた龍之介である。実際にやるかどうかは別として、保険はあった方が確かにいいだろうと判断した為である。

龍之介は両手をテーブルの下に下げ、こっそり手首のシャツを捲り上げる。血が出るまで抉るというのは中々勇気の必要な行為だが、死ぬよりはマシである。こんなところで今更殺されるくらいなら、最初に出会した野盗に殺されてた方がマシだったわ!と龍之介は思う。

あの場で死んでいたら、奴隷商に捕まることもなく、性奴隷なんて身分におとされることもなく、男に抱かれることさえもなかったのだから。


(クスリ盛られてしゅき♡しゅき♡あん♡あん♡なんて言うハメにもならなかったんだよ…!!)

未だ根に持っている龍之介であった。死んでもレイノルドにバレたくない失態である。
くそう、マジでこの記憶ごと誰か消してくれないだろうか。


そんなことを考えなら、龍之介は手首に中指をセットする。何か危険を察知したら、迷わず実行する、その、つもりだったのだが…


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