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ある人物の出家
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「それだけの軍勢を動かせるとしたら、どう考えても皇極天皇が噛んでいなければならないだろうな」
入鹿暗殺だけでなく蘇我総本家と斑鳩の宮、その二つに同時に兵を送る。それだけの兵力を動かせる人間は限られている。
「まあ、そうだな」
それから太郎は首をかしげる。
「だけど、どうしてそんなことが言える? その考えにどうして至った?」
「山背大兄皇子と帝位を争っていたのは誰だ?」
「古人大兄皇子」
さすがに覚えていたようだ。そして俺は次に尋ねた。
「じゃあ、実際に帝位についたのは?」
「孝徳天皇」
「山背大兄皇子が殺されたのは古人大兄皇子を帝位に着けるためだったというのが定説だが、実際に帝位についたのは孝徳天皇だ。誰一人として、帝位につくと思われていなかったな」
そして俺は系図の中の古人大兄皇子を指さす。
「そしてこの人がどうなったかというと、いきなり出家した」
「出家?」
「出家してすべてを孝徳天皇に譲り自分は寺に入った」
太郎が首をかしげる。
「えらい唐突だな」
「この辺りの不自然さにどうして誰も突っ込まないのか不思議でしょうがない、明らかにおかしいだろう」
「まあ、そうだな」
「それにだ、どうして古人大兄皇子が出家したくなったのかを考えた。答えは一つしかない。山背大兄皇子と蘇我入鹿がまとめて殺されたからだ」
太郎がようやく手を打った。
「なるほど、確かに」
「さらに蘇我本家で、蝦夷まで殺されたからな。どう考えても次は自分だと考えてしまうよな」
「つまり命乞いか?」
「それしかないだろう」
俺は本当に不思議だ。この自然すぎる流れをどうして誰も突っ込まないんだろう。
「それで、結局古人大兄皇子はどうなったんだ?」
太郎が聞くが、俺としては極めて簡単に答えるしかない。
「冤罪着せられたまま処刑された」
「あー、そっか」
太郎は天を仰いだ。
「古人大兄皇子は蘇我氏が滅んだら自分の将来も積むと分かっていた。だからせめて命だけと思ったんだろうなあ」
哀れな話だが。
「ついでに言うと天智天皇皇后が古人大兄皇子の娘だ。この辺りある意味祟り封じ? 娘を人質にしたようなもんだな」
「聞けば聞くほどひどい話だな」
太郎がため息をついた。
「その四人組のうちだれが主犯なんだ?」
太郎の質問に俺は一枚の絵を見た。
大化の改新に関する絵だ。
まあ、これに関しては仮設でしかないのだが。この絵に描かれた主犯を俺は見た。
入鹿暗殺だけでなく蘇我総本家と斑鳩の宮、その二つに同時に兵を送る。それだけの兵力を動かせる人間は限られている。
「まあ、そうだな」
それから太郎は首をかしげる。
「だけど、どうしてそんなことが言える? その考えにどうして至った?」
「山背大兄皇子と帝位を争っていたのは誰だ?」
「古人大兄皇子」
さすがに覚えていたようだ。そして俺は次に尋ねた。
「じゃあ、実際に帝位についたのは?」
「孝徳天皇」
「山背大兄皇子が殺されたのは古人大兄皇子を帝位に着けるためだったというのが定説だが、実際に帝位についたのは孝徳天皇だ。誰一人として、帝位につくと思われていなかったな」
そして俺は系図の中の古人大兄皇子を指さす。
「そしてこの人がどうなったかというと、いきなり出家した」
「出家?」
「出家してすべてを孝徳天皇に譲り自分は寺に入った」
太郎が首をかしげる。
「えらい唐突だな」
「この辺りの不自然さにどうして誰も突っ込まないのか不思議でしょうがない、明らかにおかしいだろう」
「まあ、そうだな」
「それにだ、どうして古人大兄皇子が出家したくなったのかを考えた。答えは一つしかない。山背大兄皇子と蘇我入鹿がまとめて殺されたからだ」
太郎がようやく手を打った。
「なるほど、確かに」
「さらに蘇我本家で、蝦夷まで殺されたからな。どう考えても次は自分だと考えてしまうよな」
「つまり命乞いか?」
「それしかないだろう」
俺は本当に不思議だ。この自然すぎる流れをどうして誰も突っ込まないんだろう。
「それで、結局古人大兄皇子はどうなったんだ?」
太郎が聞くが、俺としては極めて簡単に答えるしかない。
「冤罪着せられたまま処刑された」
「あー、そっか」
太郎は天を仰いだ。
「古人大兄皇子は蘇我氏が滅んだら自分の将来も積むと分かっていた。だからせめて命だけと思ったんだろうなあ」
哀れな話だが。
「ついでに言うと天智天皇皇后が古人大兄皇子の娘だ。この辺りある意味祟り封じ? 娘を人質にしたようなもんだな」
「聞けば聞くほどひどい話だな」
太郎がため息をついた。
「その四人組のうちだれが主犯なんだ?」
太郎の質問に俺は一枚の絵を見た。
大化の改新に関する絵だ。
まあ、これに関しては仮設でしかないのだが。この絵に描かれた主犯を俺は見た。
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