上 下
3 / 3
始まり

恥を見る

しおりを挟む
翌日世間はクリスマスムードの中アントワーヌはいつものように
ピンキーの衣装を縫い直すとピンキーがニコニコしながら声をかけた。

「メリークリスマス アントワーヌ今日は君に
特別なショーに出ろ これは命令だ」

「はい わかりました」

アントワーヌは立ち上がり言われた通りピンキーについていく

ピンキーは今回のショー用の衣装を見せた。

その衣装はお世辞にもかっこいいとは言えず
いかにも古ぼけた衣装。

「これをきて今日のショーに出ろ」

「はい」

仕方なくぼろぼろの衣装を着るとピンキーは何故かニヤニヤしていた。

「今日は君の晴れ舞台だからね」

ピンキーはそう言って笑う。


「メリークリスマス 今日は特別ショー
今回はこのハッピーが跳び芸を披露しますのでお楽しみあれ」

観客は興奮でわーと歓声を上げると同時に
ハッピーが舞台裏から現れて手を振ったその時
テントの上から泥のようなものが振ってきた。

観客は泥の臭いに耐えられず帰って行く。

それを見た狼沢は舞台裏から急いでハッピーを助け出した。

その頃 ピンキーを問い詰めた狼沢

「お前…自分が何をしたのかわかってんのかよ!!」

「わかっているよ……あいつが生意気なのが悪いからお灸を据えたんだよ?スターは一人で十分だ…僕より目立ったあいつが悪い」

その言葉に今までの感情が爆発した狼沢はピンキーを殴ろうとするがハッピーに止められた。

「ハッピー」

ハッピーは黙ったまま狼沢の拳を掴んだ。

狼沢はその場から去ろうとした瞬間
ハッピーはピンキーに対してクスリと笑っていた。そして部屋に戻ったハッピーは今は亡き母の手紙を見ていた。

「ママはいつも言っていたねやられたら100倍にしてやり返せって……さてと…今日やられた嫌がらせを日記に描いとこ」

ハッピーはそう言って日記にジョーカーにやられた嫌がらせを書き留めた。

その時ジョーカーはハッピーを呼んだ。
「ハッピー そとで団長が呼んでるぜ」
「わかりました」

ハッピーは冬の寒い中外に出た。

そして周りを見渡すが団長がいない……激しい吹雪が襲う。

「ジョーカーさん団長がいませんが」
その時何者かに気絶させられ真冬の森に投げ出されてしまった。

そして
狼沢はハッピーを探した……そしてジョーカーに聞くが「あいつなら逃げたよ??ほんと根性ねぇよな~」

そういうがどことなく嘘くささを感じやな予感がした。

一方その頃ハッピーは寒空の中……気絶から目覚めて凍え死にかけていた。

「寒い…」

全ての感覚がない……

「ママ……やっぱりボクに人を喜ばせるのは無理だったよ……生まれ変わったら……ふつうに……」

「おい!お前こんなところでなにしているんだ!」

そう声をかけてきたのは1匹のネズミだった。

これが後々リドル・ビーンとの出会いである。



しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...