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■■■■■対峙■■■■■
世界神話創世少女 vs 錯誤世界無秩序機能――②
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幸いにも、【天変界位】があまりにもド派手に暴れて(戯れて)いるおかげで、わたしが転生者に気付かれている様子はない。まあ、たとえ気付かれたって、パッと見丸腰の少女の存在なんて心底どうでもいいだろうし。
今はこの自然災害にじっと耐えて、【天変界位】とお話しできるタイミングを窺うしかない。転生者と戦う、なんてのはもっての外。そう、今はこそこそしてやり過ごすのが……
「おうおう、【天変界位】のやつ、地上に顕現するのが久しぶりでずいぶんはしゃいでるみてえだな」
「誰っ!?」
必死でしがみついているわたしの横から突然、ひどくのんびりとした、でもなんだか聞き覚えのある気がする声。思わず悲鳴のように。そして、危なっ、びっくりしすぎて手を放しそうになっちゃったじゃない!
おそるおそる振り向くと、そこにいたのは、
「エ、エルルカ!?」
まさかのとんでもないところでの再会。しかも……、なんか雰囲気が違う?
今のエルルカはチャームポイントの大きなメガネを頭の上に乗せてにやりと大胆不敵な笑みを浮かべていた。あの動きやすそうな服装からさらに前のボタンを外し、そのご立派な胸元を大きくはだけさせている。そして、揺れる大地を気にも留めず、身の丈の3倍はありそうな長大な槍を地面に突き刺して勇ましく仁王立ちしている。
あのおっとりお姉さんだったエルルカはどうしちゃったの? わたしが見ない間に旅の中でずいぶんとお変わりになられたの? で、でも、
「お、奇遇だねえ、あんた、こいつと知り合いなのか?」
なんだか様子がおかしい。いや、完全におかしいんだけど、そうじゃなくて、まるで本当に別人のような……
「ア、アナタ、もしかしてエルルカじゃないの? アナタは誰?」
「オレは【論議主】――世界を穿つもの。よろしくな、新入り。あんたの名前は?」
「え、わ、わたしは、【透明幻想・錯綜少女基底】」
なんだか不思議な感じ。顔見知り同士なのに、エルルカに向かってもう一度名前を言うなんて。仲良しなのに初めて出会う友達みたい。
エルルカの身体を借りているものは、さっぱりとした口調で【論議主】と名乗った。もしも人間の身体を持っていたなら、きっと彼は豪胆で飄々とした戦士みたいな風貌なんじゃないかな。
「ねえ、あなたも“始源拾弐機関”なの?」
「おう、世界の破壊を司っている。あんたは?」
「それを探しているところなの。わたしは、わたしが何を司っているのか、というか、そう言われたってだけで、そもそも“始源拾弐機関”なのかもわからないの」
「ほう、なかなか難儀なやつだな」
「ところでアナタは、」
「あー、いやいや、さっきから話しかけてるが、こいつは仮初めの使い手。オレの近くにいたからスカウトしただけだ。意識はあるだろうが今はオレに身体を委ねている。オレはこっちこっち」
エルルカ、もとい【論議主】はその右手に持った長大な槍をぶんぶん振り回す。もう何も驚くもんか、魔王も列車も超弩級幼女もいるんだ、喋る槍くらいなんだってんだ。
「おじいちゃんもそこにいた?」
「おう、いたぞ。さすがにオレを使うには無理があったから近くの村まで運んでやったよ」
そっか、砂漠で別れた後、エルルカ達も“始源拾弐機関”を探していたんだ。そして、【論議主】までたどり着いていた。まさかの再会がこんな形だとは思わなかったけど。
でも、すごい、あのふたりは自分達だけでこの世界から忘れ去られていたはずの神話に至ったんだから。わたしには成し遂げられなかった、わたしだけではここまで来ることはできなかったんだから。
こんなに胸躍る物語があるかしら!
きっといつかふたりの物語を聞くんだ。そして、わたしの物語を聞かせてあげるんだから。
……うん、まあ、その、なんだ、この天変地異や転生者達との戦いを生き延びることができたらね。さっきから状況は少しも変わらない。戦局もわからない。わたしはまだ何もできていない。
ーー ーー
今はこの自然災害にじっと耐えて、【天変界位】とお話しできるタイミングを窺うしかない。転生者と戦う、なんてのはもっての外。そう、今はこそこそしてやり過ごすのが……
「おうおう、【天変界位】のやつ、地上に顕現するのが久しぶりでずいぶんはしゃいでるみてえだな」
「誰っ!?」
必死でしがみついているわたしの横から突然、ひどくのんびりとした、でもなんだか聞き覚えのある気がする声。思わず悲鳴のように。そして、危なっ、びっくりしすぎて手を放しそうになっちゃったじゃない!
おそるおそる振り向くと、そこにいたのは、
「エ、エルルカ!?」
まさかのとんでもないところでの再会。しかも……、なんか雰囲気が違う?
今のエルルカはチャームポイントの大きなメガネを頭の上に乗せてにやりと大胆不敵な笑みを浮かべていた。あの動きやすそうな服装からさらに前のボタンを外し、そのご立派な胸元を大きくはだけさせている。そして、揺れる大地を気にも留めず、身の丈の3倍はありそうな長大な槍を地面に突き刺して勇ましく仁王立ちしている。
あのおっとりお姉さんだったエルルカはどうしちゃったの? わたしが見ない間に旅の中でずいぶんとお変わりになられたの? で、でも、
「お、奇遇だねえ、あんた、こいつと知り合いなのか?」
なんだか様子がおかしい。いや、完全におかしいんだけど、そうじゃなくて、まるで本当に別人のような……
「ア、アナタ、もしかしてエルルカじゃないの? アナタは誰?」
「オレは【論議主】――世界を穿つもの。よろしくな、新入り。あんたの名前は?」
「え、わ、わたしは、【透明幻想・錯綜少女基底】」
なんだか不思議な感じ。顔見知り同士なのに、エルルカに向かってもう一度名前を言うなんて。仲良しなのに初めて出会う友達みたい。
エルルカの身体を借りているものは、さっぱりとした口調で【論議主】と名乗った。もしも人間の身体を持っていたなら、きっと彼は豪胆で飄々とした戦士みたいな風貌なんじゃないかな。
「ねえ、あなたも“始源拾弐機関”なの?」
「おう、世界の破壊を司っている。あんたは?」
「それを探しているところなの。わたしは、わたしが何を司っているのか、というか、そう言われたってだけで、そもそも“始源拾弐機関”なのかもわからないの」
「ほう、なかなか難儀なやつだな」
「ところでアナタは、」
「あー、いやいや、さっきから話しかけてるが、こいつは仮初めの使い手。オレの近くにいたからスカウトしただけだ。意識はあるだろうが今はオレに身体を委ねている。オレはこっちこっち」
エルルカ、もとい【論議主】はその右手に持った長大な槍をぶんぶん振り回す。もう何も驚くもんか、魔王も列車も超弩級幼女もいるんだ、喋る槍くらいなんだってんだ。
「おじいちゃんもそこにいた?」
「おう、いたぞ。さすがにオレを使うには無理があったから近くの村まで運んでやったよ」
そっか、砂漠で別れた後、エルルカ達も“始源拾弐機関”を探していたんだ。そして、【論議主】までたどり着いていた。まさかの再会がこんな形だとは思わなかったけど。
でも、すごい、あのふたりは自分達だけでこの世界から忘れ去られていたはずの神話に至ったんだから。わたしには成し遂げられなかった、わたしだけではここまで来ることはできなかったんだから。
こんなに胸躍る物語があるかしら!
きっといつかふたりの物語を聞くんだ。そして、わたしの物語を聞かせてあげるんだから。
……うん、まあ、その、なんだ、この天変地異や転生者達との戦いを生き延びることができたらね。さっきから状況は少しも変わらない。戦局もわからない。わたしはまだ何もできていない。
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