この世界はわたしが創ったんだから、わたしが主人公ってことでいいんだよね!? ~異世界神話創世少女 vs 錯誤世界秩序機能~

儀仗空論・紙一重

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起承転結《 》

――    【深層義肢】――①

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 世界は壊れていた。

 わたしの物語が壊されていた。

 わたしの物語は、もうとっくに終わっていた。

 長い旅路の果て、ようやく地下から這い出て、ゆっくりと立ち上がり、久しぶりの陽光に目を細めて初めて見た景色は――

「そんな……」

 久しぶりに発した言葉が、そんな絶望的に響くなんて思ってもみなかった。

 物語の終わりのその先。あの悲惨な大戦の爆心地。世界の果て。

 あの大戦の結末をわたしは知らない。

 でも、それでも、なんとなくわかったんだ。

 わたし達は負けた。めでたくこの世界の創世神となった小鳥遊 小烏丸と、彼女が召喚した転生者達によって。

 ここが以前はどんな景色だったのか、わたしにはもう思い出せない。あの時はもうそれどころじゃなかったし。でも、あの超巨大な少女、【天変界位】がここの環境を変えたにしても、転生者達がめちゃくちゃにしたのだとしても、ここはこんなにも荒れ果ててはいなかったはずなんだ。

 見渡す限り一面、かつての街の名残だろうか崩れかけた廃墟が瓦礫に埋まり錆び付き風化して、そこには草のひとつも絡まっていない。

 吹き曝す風がささやかに砂塵を舞い上げるだけで景色はほとんど動かない。ここはいつから瓦礫と砂の惑星にでもなってしまったのだろうか。ここにはしょーもない音にさえ擦れた生命の脈動は感じられない。この星が、運命がどこまで摩り減っていくのか、もうだれにもわかりはしない。

 わたしはあの生命の力強さが、色彩が好きだったのに。

 世界は、壊れていた。わたしはこんな結末なんか望んでいないのに。

 これは、だれかのための物語。

 わたしのための物語じゃない。なんとなく感じる居心地の悪さ、なんとなく押し寄せてくる疎外感、なんとなくそう思った。

 この世界にわたしの居場所はない。

 この世界ではわたしの意味が見いだせない。

 この世界がどんな色で綴られているのか知る由もない。

 予定調和もなく。

 エピローグもなく。

 伏線回収もなく。

 まだ、起承転結も序破急もなく。

 だから、こんなのはハッピーエンドですらない。理不尽な打ち切り、つまらない駄作もいいところ。

 もう終わり?

 この物語はこんなところでこんなふうにあっけなく終わってしまうの?


 ーー         ーー
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